白の花実のレビュー・感想・評価
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若手3人の今後に期待大。坂本悠花里監督の“目利き力”にも敬服
まず主要キャスト3人の瑞々しい魅力がいい。寄宿学校に転校してくる主人公・杏菜役の美絽(みろ)は2008年生まれ、本作が映画初出演で初主演だそう。踊りが上手く杏菜と同室になる莉花役の蒼戸虹子は2009年生まれ。莉花の親友だった栞役の池端杏慈は2007年生まれ。思春期特有の繊細さと儚さを体現し、作品世界にぴたりとはまっている。演技力は発展途上で、現在16~18歳ということは学業との兼ね合いもあるだろうが、3人とも2、3年すれば映画やドラマでよく見かける存在になっていそう。本作が初メガホンの坂本悠花里監督は目利きの力も確かなようだ。
寄宿学校に転入してきた異能の美少女という設定がジェニファー・コネリー主演の「フェノミナ」のようで、女生徒たちのダンス発表会が恒例行事になっているのは「エコール」を想起させる。ダンスに関しては、序盤の莉花、終盤の美絽、それに中盤の湖畔での野外レッスンにおける生徒たちのパフォーマンスが美しく印象的に描かれるものの、完成したダンス作品を発表する場面がないのは物足りない。とはいえ、発表会でのしっかり振り付けされた群舞がハイライトになると映画の主題がぶれるかもしれず、やはり未完成で親密さのある身体表現が本作にふさわしいのかも。
本作の脚本と編集も担った坂本監督、次作も楽しみに待ちたい。
ちょっとホラーっぽい作品だった。 私のようなアラカンジジイには、な...
ちょっとホラーっぽい作品だった。
私のようなアラカンジジイには、なかなかわからない、思春期の女の子の気持ち。
実際、おじさんの多い第三者委員会には、莉花の自殺の原因がろくにわからない。あーだこーだ言って適当にお手打しようとする。この間観た映画「good one」みたいだ。
一方、莉花と同室だった杏菜は、莉花の日記を読み、現れた莉花の魂(?)が体内に入り、ダンスの仕方やダンス前の身体の動きまでも、莉花と同じようになる。莉花が父に怯えていたことも分かる(でも父は全然自覚なし)。
莉花が生前好きだった、栞も、莉花の魂が体内に入った杏菜を受容し、やがて外の世界に旅立っていく。
ラストの、川辺にたたずむ杏菜が莉花からメッセージを受け取って、自然と溶けあってダンスを踊るシーンが素晴らしかった。そして莉花の魂を見送った。
結局言葉にできるもの、説明できるものだけが、全てではない、
と言いたかったのかな。
アラカンジジイには難しい。
栞役の女の子が可愛かった。
思春期の少女の心の脆さを描くのなら・・・・・・・
女性監督(坂本悠花里)による思春期の少女の心の機微を丁寧に描くと言えば聞こえは良いが・・・・・・・
確かに女性ならではの視点で耽美なビジュアルに繊細な感情の移ろいを描いてはいるが、本作のテーマでもある”なぜ莉花が屋上から飛び降りたのかー?”をきちんとストーリーの中で描くべきだったのではなかろうか・・・・・・・!?
でないと劇中、杏菜が母親に問う少女時代の苦悩に対する改善法(=大人になると苦悩を内包する旨の発言)の答えが、生きてこないと思うのだが・・・・・・・
この部分は実はこの作品の中での大きなファクターに成り得る所で、ここを丁寧に描かないと幽霊物語になってしまう様な気がします!!
(ラストの莉花の魂もこれでは昇華しない気がします。)
あと栞演じる池端杏慈が上戸彩を彷彿とさせる美しさで今後の活躍が楽しみです!!
雰囲気だけ
あきらかなドーピング族がよくわかる
保護者会以降は良かった
ルームメイトの自殺とその後の学校のざわついた空気を受けて杏奈が出した答えを、セント・オブ・ウーマンよろしく保護者会でしっかり表明し、両親や周囲との関係性も少しだけど上手くいくようになり、悩みながらも少しずつ成長していく杏奈を丁寧に描けていた点は良かったのではないか。リカが死んだ原因がよく分からないままなのはそれはそれでありだと思う(本作の、結局他人についてあーだこーだ言ったところで何も分からん、もっと自分のこと考えろよというメッセージにはぴったり)が、唐突に父親の話が出てきたり、幽霊映画としても人間関係映画としても社会派映画としても中途半端過ぎるところはやや残念。霊感についてはラストシーンの演出から逆算して必要だったのかもしれないが、いまいち掘り下げられていないし、杏奈の人格形成への影響という意味ではちょっと弱い。あと噂話の演出があまりにも舞台芸術的過ぎて少し萎えてしまう。
演出次第ではもう少し良作になったと思うと少し残念、あと20分長ければもう少し消化不良は治ったかもしれない
だれが殺した?クックロビン
幽霊が見える不思議ちゃんな言動で周囲に馴染むことができず、親とも反抗期真っ盛りな少女、杏菜。転校先のミッション系女子校で、唯一心を開いた同室の少女の莉花が突如自殺してしまうところから始まるミステリー仕立ての物語。
いわゆる寄宿舎もので、百合、同性愛要素もあり。
主人公の杏菜が年頃相応にトゲトゲしているので、共感しやすい話ではないかな。反抗的で手のかかる子を持つ親の目線で見てしまいそうになりますw
主人公のオカルト要素もあるので、本格ミステリーのようにすっきりとした解決とはならないのですが、自殺した少女、莉花の動機、原因はあきらかにされます。
杏菜が抱えている悩みというのは大人からすると実に青臭いものなのですが、作中でその悩みに対するアンサーは身も蓋もない結論ながら、多くの人間にとっては実感しやすい内容だとは思います。そうそうドラマティックに思春期の悩みがずばっと解決するわけないのですよね。
百合ものが好きな人なら楽しめる映画かな
閉ざされた女学生同士の繊細な思いが描かれる
全寮制のミッションスクールを舞台の話ではあるが、昔はこういった隔絶されたような私立高校は、裕福だったり、家族の宗教観だったり、特別な家庭の子どもたちのものとして存在していたように思う それでも全寮制がゆえに、生活指導なども厳しかったのだろうが、それに従順な子どもばかりではなく、一人ひとり様々な背景を持って成長していくわけで、この作品のような葛藤をみんな抱えているに違いない
若いときは生徒の思いに共感していたのが、親の年代になると共感していた気持ちを忘れ、管理する思いが強くなる 矛盾や疑問を持つことはあたりまえのはずなのに、従順さから殻を破ってしまうことに、親も学校も管理にまわる
他の方が「櫻の園」との比較を述べられていたが、女学生同士の中の日常が、繊細によく描かれていたと思う
河井青葉さんは娘を持つ母親役がこのところ多いが、未熟な親をよく演じられている
門脇麦さんも、こういう役とても安定されていました
(12月31日 テアトル梅田にて鑑賞)
これはなかなか異色。 まあキレイな取り方してファンタジーとしておこ...
過日の思路
意味深なタイトル、アンニュイな3人の女の子、強いコピーのポスターに惹かれて。
なんというか、すべてが曖昧な作品だった。
転校を繰り返してたらしい主人公が、「ここが最後」と言われて見学に行く様子から始まる。
どの学校でも上手くやれなかったらしい。
しかし、一年経つとルームメイトの莉花とだけは何やら親しげな様子。
ここに至るまでの変遷は一切描かれない。
そして人気者であった莉花の突然の自殺となるが、小説などではありがちなフックだったりする。
遺された日記がキーなのだが、わざとなのかあまりちゃんと読めない。
杏菜の前に現れた光る球体が本当に莉花かどうかも、こちらには判然とせず。
父親を恐がってたのは事実なのだろうが、その実態も描かれない。
莉花の栞への想いがどの程度かも不明。
動画に関してもハッキリとは見せず、担任の「撮った人を知ってる」の台詞も未回収。
莉花の死を、モブは誰も引き摺ってなさそうだし。
杏菜の言葉からも、莉花の気持ちを描かないことはむしろ大事なことだと理解できる。
でも、ここまでボカされて何を感じればいいのか。
日記を読んで杏菜に不信感を持った栞が、わざわざ親友の遺品を杏菜に返すのは解せない。
学校側の説明会や面談が今さら過ぎて不自然。
台詞回しやコンテンポラリーダンスの多用、折り重なるモブ女子のカットなど、どこか舞台的。
そういった様々な要素が睡魔を誘って辛かった。
門脇麦や河井青葉も出演しており、舞台も女子校、監督も女性なので、女性の方が受け取りやすいのか?
少なくとも110分必要な話ではない気がする。
テーマと雰囲気は良いがやや散漫。
自殺した優等生の謎を追うのか、少女の繊細な心情を描きたいのか、はたまたサスペリア(ダンスと女子寄宿舎)的ホラーにしたいのか、色々盛り込みすぎて背骨が入っていない。思春期女子の痛々しさと、モラハラ男の嫌らしさの描写だけが解像度が高いが、それが面白さに繋がっているかというとむしろ逆効果だろう。ダンス着姿で身を寄せ合う少女たちを群体のようにして撮ったシーンだけは美しくも変態的で良い。全体的に絵面は良いだけに、あの安っぽい人魂(?)描写だけは感覚を疑う。主人公だけが見えてる風に撮るのではダメだったのか?
思春期特有の、、、
ゆっくりしたテンポ感が辛い
世界観的なものに少し違和感
寒い
終始、火で炙られているような緊張感はあるものの、最後まで火が点かない映画だった。
物語の途中にはいくつか「着火点」になりそうな要素が用意されているが、どれも決定打にはならず、期待だけが積み重なっていく。
ラスト30分で何かを取り戻すのかと思ったが、自殺の原因も曖昧なままで、残るのは消化不良の余韻だけだった。
考えさせられる余白というよりも、鑑賞後に考えること自体があまり面白くない余韻だったように思う。
約1時間半、ほぼ同じトーンが続くため単調さも否めない。
また、自殺した人物が中盤以降ほとんど登場しないため、終盤で唐突に現れても同じ制服を着ていることもあり「誰だっけ?」となってしまい、物語に入り込む上でのノイズになっていた。
ごきげんよう
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