「悪くはない。期待していた自分のせい」さよならはスローボールで kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
悪くはない。期待していた自分のせい
私の子供時代は、学校の昼休みや放課後は野球をやって過ごしていた。だから上手い下手はあっても野球やったことのない人は同年代ではいないんじゃないかと思うくらいにメジャーなスポーツだった(今でも十分メジャーではあるが)。他のスポーツと比べて野球が特異なのは試合時間が長いこと。にしたって午前中から始めてあんなに夜遅くまでやるなんて普通じゃありえない。
閉鎖される予定の野球場での最後の試合。他の野球場が遠すぎるってことでこれで野球をやめるって人もいる。でもあまり感傷的にはならずに普段通りに野球を楽しむ男たちの姿が描かれる。ユニフォームは統一していないし、アルコール禁止と言いながら合間に飲んだりする人もいる。途中で抜ける人がいたり、知らないおじさんがリリーフしたりする。なんて自由なんだろう。
あんな時間まで頑張って試合を続けたのにあんなにグダグダな終わり方なのもおかしい。感傷に浸る暇もない。でも、彼らの今後を考えると妙に切なくなる。そんな終わりもありなのかもしれない。
野球の映画と言えば真っ先に思い出すのが「フィールド・オブ・ドリームス」。それを想像させるシーンもあった。え?あの人はもしかして霊だった?なんて気持ちになる。あの野球場の最後を見届けに来たのかもと。
想像以上に大したことは起こらないし、わかりやすい終わり方でもない。予告でちゃんとそう宣言していたっけ。そういう意味であまり高い評価にしないのは、期待しすぎていたこちらの問題。
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