「将来が楽しみ」轍を越えてゆけ コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
将来が楽しみ
学生インディーズ作品で、ノリは『運び屋マキちゃん』や『DAICONフィルム』を思い出す。
予想以上に、楽しめました。
上映後のトークショーつきで、監督いわく「キャラクター依存ではなく、動きや話の流れで引き込める『ルックバック』みたいな作品を目指した」そうで。
監督もスタッフもプロではないから、技術的には未熟な部分はあったものの、そんな意欲がしっかりフィルムに出ていたように思えました。
将来が楽しみな若手が出てきたな、という印象です。
好みの話ではあると承知しているんですが、「2人で割り切って腹の底から笑いあう」ラストではなく、「エススは躊躇の上の泣き笑い」「ライヒトの笑顔を見たから」みたいなニュアンスで演出・演技させた方が個人的にはしっくりきたはず。
そこができなかったのが、人生経験の少なさと言う意味での「若さ」が出たのか、コスト&時間&技術的にカットしたのかもしれずその判断も「若さ」なのかもなと……
監督・プロデューサー・スタッフは、もう少し(邦画洋画問わず)実写名作を見たほうがいいだろうし、アニメから学ぶだけじゃ足りないとも思いました。
と、若干の老害ムーブを醸し出しつつ。
監督、スタッフがSNSのハンドルのままの名前表記しかなく、なんて読むのかがわからず、覚えられないのに困った(エンドロールに本名があったのは幸い)。
将来、皆がもしアニメーションを仕事にしたときに、この作品が記念碑的になればいいな、と温かい気持ちにもなれました。
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