「考えるな！感じるんだ！な映画」ロマンティック・キラー　こまへいさんの映画レビュー（感想・評価）

この映画に、◯◯であるべきなどの理屈や、堅苦しい考察をもって見ようとするのはナンセンスです。

頭を空っぽにして全振りのコメディーを楽しみ、想像の100倍の威力で襲って来る平成感溢れるパロディーを楽しみ、主要キャスト4名から紡ぎ出される人間ドラマに物語の深さを感じる。

そうすればキラキラ感満載のPOPなエンドロールを見終わる頃には、なんだか謎の多幸感と共に劇場をあとにできることと思います。

原作からかなり誇張したシーンも満載のようですが、原作者の先生が作品もキャスティングも喜んでくれています。
あれだけ派手に作り込んでいながら、原作者との信頼関係があるというのは、原作の軸を捉えている英監督のなせる技かと。

杏子役の上白石萌歌ちゃん、うますぎます。一気に大好きになりました。
香月役の高橋恭平くん、クールキャラの子が気を許して笑った時の破壊力がとんでもないです。
純太役の木村柾哉くん、とにかく爽やかです。
聖役の中島颯太くん、クセの強すぎるキャラを嫌味の無いかわいい存在に完成させていました。

初めて聞いたクアトロ主演、ナイスキャスティングでした。