「人の強さとは?」WIND BREAKER ウィンドブレイカー tttさんの映画レビュー(感想・評価)
人の強さとは?
強さを求める主人公が喧嘩で高校のトップを目指すヤンキー成長物語。
強さとは何か?トップになることはどういうことか?
高校の現トップの梅宮一が主人公のメンターとして機能して、
仲間や街の人のやさしさに触れながら主人公の考え方・行動が変化して成長していく。
梅宮の考え方、信念として、
強さとは弱いものを助けるために使う。
トップは一人では成れない。自分の考え方に共感して慕ってくれる仲間がいて初めてトップになれる。
など人として大切な考え方、組織感などを学ぶことができた。
戦闘シーンのカメラワークやワイヤーアクションなど、
ド派手で映像として楽しめた。また街並みなどもあまり広くはないとはいえ世界観ができていて個人的には好みだった。
【-2.0の理由】
2時間の映画でもちろん仕方ないが獅子頭連と打ち解ける時間が短すぎて急展開と感じた。
先ほどまで総力戦をしていたのに、終わったらみんなで仲良くオムライスを食べる。
伝えたいメッセージ、見せたいイメージは理解できたがそこまで没入できなかった。
梅宮一の線が細すぎる。
梅宮役の演技、表情などはよかったと思うが、やはり線が細すぎて弱そう。
原作未読だが、荒れている高校をまとめてトップに立つほどの喧嘩の腕っぷしを持っているとのこと。
それにしてはあまりに喧嘩が弱そうで髪型もオールバックではなくセンター分けで大丈夫か?と心配になる。
原作へのダメ出しになりそうだが、
「喧嘩を通じて対話をする」という考えがあり、主人公と十亀条が最後に戦闘する。
その考え方をより強くするために主人公と梅宮の喧嘩を見てみたかった。
喧嘩っ早くて入学早々に杉下に殴りかかった主人公のキャラであれば、
腕試しに梅宮に勝負しに行く展開はありだと思う。
それを返り討ちにしているシーンがあれば梅宮の強さがより強調されたと感じる。
その役割を十亀が担っていたと感じるし、頭取の代わりにチームメンバーのしつけをして責任を負うなど、
個人的には十亀条が今映画の主人公だなと感じた。
(役者さんの演技、存在感、下駄での戦闘など高いパフォーマンスも魅力的だった)
【総評】
2時間の映画で原作を実写化する難しさを痛感した。
伝えたいテーマは感じることができたし単純にアクションシーンなどはワクワクして興奮できた。
役者さんの演技や舞台装置は魅力的だったので映像としてはとても楽しめた。
映画を入り口に原作を読んでみて、各キャラの過去を読んで価値観形成過程を知りたいなと思えた。
連れがBE FIRSTのファンなので映画館の音響でEDを聞けたのに興奮していた。
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。
