劇場公開日 2025年9月26日

テレビの中に入りたいのレビュー・感想・評価

全63件中、41~60件目を表示

3.0「自分」とは?

2025年9月28日
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鑑賞方法:映画館

家庭での居場所や性的アイデンティティについての自分探しをする若者達の右往左往を独特の映像美(と言っていいのか否かわからんが)で描く、いかにもA24な作品。
TV番組と現実との区別が曖昧になっていく描写を通じて、物事を認識する主体としての「自分」がいったい何処に居るのか、さらに、その「自分」の知覚が実際に目の前で起こっている出来事の忠実な反映なのが、脳内の神経回路で生じたそれっぽい情報伝達が生んだだけのバーチャルなイメージなのかも分からなくなっていく。
自分の内側を覗いて空っぽだったら怖い、みたいな台詞が象徴的なのだか、そもそも「自分」なるものが存在する、という前提で考えるから出口が見つからない訳で、仏門に入って、自分なんて「空」だぜ、と悟ってしまえばOKじゃないのかな、というのは意地悪かな。
主役2人の、様々な場面での居心地の悪さの描き方が独特で面白かったのだが、監督もこの2人も性的アイデンティティについて少数者に属するらしい事と関係してるかどうかはわからない。

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ひろちゃんのカレシ

4.0徹底して「出口がない」表現が痛々しい。

2025年9月28日
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鑑賞方法:映画館

予想していた内容とは違っていた。ジェーン・シェーンブルン監督はトランス女性でノンバイナリーである。90年代中頃のアメリカの田舎町ではキュアな指向をカミングアウトするのはとても難しかった、その体験を作品として取り上げマイノリティを勇気づけるというようなことをインタビューで話していたのだが。
主役のオーウェンは母親を病気でなくし、父親とも血の通った関係性にない、おそらくはほとんど友達もいない孤独な少年である。「どれだけ掘り下げても自分が見つからない」というようなことを言っているので広い意味ではキュアな傾向にあるのかもしれない。一方、彼に「ピンク・オペーク」の存在を教えるマディは同性愛者であると自分で述べているし「ピンク・オペーク」の内容(少なくともオーウェンの目に映る限り)は性的に規範外である匂いはする。でもこの映画は性自認や性指向は主題ではないのかも。
1996年が起点で、その2年後、その8年後、さらに20年後と時制が進んでいく。この間、オーウェンは多分、一度たりとも町を出ていないのである。両親の残した家に住み、最初は映画館に、その後はゲームセンターに勤める。家族を持ったとのモノローグがあるがその姿は示されない。
徹底的に地元暮らしなのである。閉じ込められているといっても良いかもしれない。彼が外界と接したのは、「ピンク・オペーク」とマディだけ。でも「ピンク・オペーク」は10年後、配信で見直してみたら全く違う印象の作品だったし、マディについては2回も裏切ったという罪悪感が残る。ひょっとしたら「ピンク・オペーク」もマディも彼の心が見せるまぼろしだったのかも。それならば彼の人生は一体、何だったのか?映画は最後、おそらく喘息の新薬の副作用でフラフラになった彼が、ゲームセンターの中で誰彼構わず「すいません、すいません」と謝って回る痛々しいシーンで終わる。(マディには謝らないよう言われていたのに)
生きることの徒労感、出口が見えない不安感が、オーウェンと同じ世代(日本で言えば氷河期)の人たちに共有化されたことがこの映画がアメリカで拡散され支持された理由じゃないだろうか?

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あんちゃん

3.0映画の中に入りたい…

2025年9月28日
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難しい

■ 作品情報
監督 ジェーン・シェーンブルン。主要キャストは、ジャスティス・スミス、ジャック・ヘヴン、ヘレナ・ハワード、リンジー・ジョーダン、フレッド・ダースト、ダニエル・デッドワイラー。脚本 ジェーン・シェーンブルン。製作国 アメリカ。プロデューサー エマ・ストーン、デイブ・マッカリーほか。A24製作作品。

■ ストーリー
1990年代のアメリカ郊外。冴えない日々を送るティーンエイジャーのオーウェンは、毎週土曜深夜に放送される謎のテレビ番組「ピンク・オペーク」にのめり込んでいた。「ピンク・オペーク」は、イザベルとタラという二人の少女が「ミスター・憂鬱(メランコリー)」の送る怪物と戦うヒーローものだという。同じ番組の熱心な視聴者であるマディと出会った彼は、二人で番組の登場人物たちに自分を重ね合わせ、生きづらい現実を忘れられる唯一の場所としていた。しかし、ある日突然マディはオーウェンの前から姿を消す。一人残されたオーウェンは、自らのアイデンティティや真実を知ることへの葛藤を抱えながら、漠然とした不安の中で時を過ごすことになる。

■ 感想
全体としては、まるで90年代のアンダーグラウンドな空気感に吸い込まれていくような感覚に陥ります。少年オーウェンと少女マディが、架空の深夜番組「ピンク・オペーク」に自分たちの居場所を見出す姿は、多くの人が経験するであろう「自分探し」の切実さを象徴しているように感じられます。

しかし、正直なところ、物語の核心や登場人物たちの内面に深く共感するまでには至りませんでした。思春期の漠然とした不安、理想と現実のギャップ、そして性自認といったテーマはなんとなく感じます。そんな思いが絡み合って、マディは現実からの逃避を選んだのでしょうか。

一方で、マディについて行かなかったオーウェンは、マディほどの強い不安や不満を感じていなかったということでしょうか。それとも彼女のように一歩踏みだす勇気が持てなかったということでしょうか。そして、大人になった今、当時を振り返りつつ、選ばなかった方の選択肢を思い描いたり、選ばなかった後悔に苛まれたりしているということでしょうか。

まさに「ピンク・オペーク」が特定の視聴者に深く刺さったように、この映画もまた、観る人を選ぶ作品なのかもしれません。深く没入し、自らの体験と重ね合わせることで、唯一無二の感情を呼び起こされる人もいるでしょう。ただ、残念ながら自分にはそこまで刺さることはなく、むしろもう少し「映画の中に入りたい…」と感じるような作品でした。なんとも理解し難い作品です。

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おじゃる

3.0Show

2025年9月28日
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かなり前のモニター試写会にて。

ほぼ情報なしでの鑑賞に加えてA24作品となるとやっぱ期待値ぶち上がりなんだが、そのぶち上がりは観る前が最高潮だった…。

TVの世界と現実の境目が分からなくなってしまったボーイが彷徨うダークな青春劇なんだけれど、依存というかドラッグっぽいのめり込み方をしてしまっているのがうまいこと飲み込めず。

青春時代はドタバタワタワタするけれどここまでダークな経験は無いからか共感はできず、これといったキメどころも無いからかモヤモヤ。

音楽はめっちゃいいんだけど…やっぱA24でした。

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ブレミンガー

4.5青臭く、しかし一生に関わる問い「本当の自分探し」を突きつける快作!

2025年9月28日
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nonta

3.0予告が100点だった

2025年9月28日
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悲しい

斬新

予告と本編で使われているyeuleの「Anthems For a Seventeen Year-old Girl」。これが刺さりすぎて期待度が上がりすぎてしまった。

観ている最中は「なんか面白くなりそうで面白くならないなぁ」と思いながら見ていた。しかし刺さる人には刺さりそうだなという印象だった。
もちろんいい点はあり、最初に述べた曲や他のサウンドトラックがUSインディーだったりドリーム・ポップ系統の音楽で統一されていてこの映画の世界観や映像とてもマッチしていた。
現実なのか妄想なのかその境目がよくわからない演出も最近の映画ではあまりなかったので久々にこういうの見たなぁと言う感じ。

観終わったあとCINRAに載っている監督インタビューを見たら何を伝えたいのか腑に落ちた。
しかし、伝えたいことを抽象化しすぎて映画自体の面白さが半減してしまっているように思える。

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これが本物の黒

1.0ピンクオペーク

2025年9月28日
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なんか意味不明な分かりにくい作品。スッキリしない、モヤモヤの残念な作品。

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DnaH

3.5A24らしい

2025年9月27日
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難しい

これぞA24といったところでしょうか。
現実と妄想、虚構、そしてピンクオパークとはなんだったのか。
ミスター憂うつ、あれがお気に入りです。

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だっちょ

3.0一度観ただけでは語れないリピート必至映画

2025年9月27日
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苦しくても現実を打開する生き方と自分の中にある本当の心情を隠して現実と折り合いを付けてしまう生き方を提示されたようで鈍器で殴られたようなショックを受けました。
監督自身が前向きに捉えているラストも受け取り手の見方でいかようにも変化してしまいます。

身体の中にある自分の本当の心情を「光りを放つある代物」で表現したのには心底度肝を抜かれました。
本作の邦題も素晴らしい!
怖いくらいに的を射ています。

繰り返し鑑賞する事で間違いなく違った見方ができる作品ですので2度、3度と劇場へ通いたいと思います。

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かもしだ

4.5ちょっとドキドキ。美術も美しかったし、引き込まれた。オタクの話かと...

2025年9月27日
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ちょっとドキドキ。美術も美しかったし、引き込まれた。オタクの話かと思いきや、確かに彼はコミュ障感あったけど。ラストがやはりとっちらかってる感。

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Emiri

3.0ピンク・オペークのシールがおまけ

2025年9月27日
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難しい

ブリジット・ランディ=ペイン目当てで鑑賞。作品紹介には「アイデンティティにもがく若者たち」とあるのだが、一般的な青春の悩みとはかなり遠い意味不明感…。

予備知識なしで観たせいで、主人公たちが常に何かに怯えているような様子や、時間感覚の曖昧さ、現実とは別世界の妄想などから統合失調的世界観?と思ったのだが、それは誤解で、監督・脚本のジェーン・シェーンブルンはトランスジェンダーとのこと。役者の側もブリジットはジャック・ヘブンと名を変えた(本作クレジットはブリジットママ)ノンバイナリーだし、ジャスティス・スミスもクィアを公表している。その目線で観れば全部理解はできずともいろいろ納得。

とはいえ暗めの画面と妄想的展開で、ミスターメランコリックに支配され寝落ちする観客も散見!

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ジョンスペ

2.5私はチャリエンが見たかった

2025年9月27日
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子供部屋おじさんになることを選んだアセクシャルアロマンティックな青年の物語、かも?
別にいいじゃないですか、それで!と言いたくなる。
テレビを付けっぱなしにして寝落ちの気分。

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こうた

2.5どこにも運んでくれない鬱映画

2025年9月27日
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こじらせ青春映画の傑作を期待させるが、どこにも運んでくれないままの何時ものA24映画になってしまった。
ティーンエイジャー男子の年上女子への、こじらせをまともに描かないのは本質を突いていないし、ただの閉鎖的世界内で終わってしまっている。
主人公オーウェンが2度マディから逃げることで、我々は希望を見失い、この映画に失望する。
逃げない選択からの喪失、絶望が映画を切なく豊潤なものにするのだと思う。

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ケージ

3.5恐れていたが…

2025年9月27日
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なんとなく恐れていたのだけど、まったく刺さらなかった…
マディが再登場するあたりまではフムフムと観てたんだが、それ以降はなんだろう…アメリカの田舎のオタクの拗らせファンタジーホラー?って感じで入ってこなかった…
そもそも画面が暗すぎてよく分からないし。
個人的に、良い映画には普遍性を持ってるものと個人の嗜好に振り切って観客を選ぶものがあると思うんだけど、完全に後者だと思う。個人の感想ですが…

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ぱんちょ

3.0ピンク:オペーク

2025年9月27日
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不思議な番組

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完

4.0テレビが中に入ってた

2025年9月27日
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A24らしい作品でしたが、ホラーと言うよりも「世にも奇妙な物語」的なお話という印象でした。
内容的には、厳格な父親がいて夜10時に寝ないといけない少年オーウェン(ジャスティス・スミス)と、オーウェンの2つ年上で、彼とは対照的に両親に放ったらかしにされた少女マディ(ジャック・ヘブン)が、一緒に土曜夜10時半から放映される「ピンク・オペーク(ピンクの混沌)」という不思議なテレビドラマを見て不思議な体験をするというものでした。お互い家庭環境や学校生活で満たされないものを、この番組が満たしてくれると思うようになり、やがて現実とドラマの境界があいまいになって行くというものでした。そして題名のごとくテレビの中に入りたいと思うオーウェンでしたが、最終的に彼の身体の中にテレビが入っていて、この描き方が斬新だったかなと感じたところでした。
予告編に惹かれて観に行きましたが、まあ予想の範疇に入るお話でした。

そんな訳で、本作の評価は★3.8とします。

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鶏

3.5メランコリック

2025年9月26日
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アメリカ郊外で自分のアイデンティティにもがく若者を描いた作品です。

色合いや夜に見るブラウン管テレビの光、テレビ番組ピンク・オペークも独特でA24…さすがです。「精神に傷が…」と繰り返し歌う場面はこっちまで洗脳させる気かと思ってしまいました。

現実から逃げ出したくて、どこかへ行っても何も変わらない。息苦しくなりそうな内容ではあるのですが風変わりなキャラクターが色々出てきてそこまでダークな雰囲気にはなりません。(そこそこダークではあります)

小さい頃見た映像を大人になってから見るとまた違って見えるのはありますね。モヤモヤした頭の中を形にしたかのように、モヤッとする作りにはなっていますが楽しめました。

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Yum

4.5なかなか好きだったけど納得はなかなか・・・

2025年9月26日
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楽しい

雰囲気とか音楽とか演出なんかも結構良かったなぁという印象。
内容は、ありがちというところもあって、それほど難しいとは思いませんでしたけど、色んなところで帰結させようという気がないなぁこれ・・・と思ったし、終わってもそうなるかーとまぁこんな感じになって、かすかな期待を込めてエンドロールが終わるまで粘りましたが、奇跡の追加はありませんでした。
とはいえ、そのことも含め、自分としては気に入った作品です。

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SH

3.0考察はみなさんのレビューを拝見します

2025年9月26日
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める

3.565~70点ぐらい。あまり意味が分からない(笑)

2025年9月26日
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甘めで65点、厳しめで70点、これが評価です。

意味が分からなめに進んでいき、このまま意味が分からない終わり方するんじゃ?と思ってたら、

予想どおり、よく意味が分からない終わり方をした(笑)

いや、なんとなく分かりますけどね(笑)

だいたい…たぶん…

眠くなって、少しウトウトしました(笑)

楽しみにしてたけど、ガッカリだった(笑)

終わってから気付いたけど、主演の男の子は『名探偵ピカチュウ』にも出てて、その父親役はリンプ・ビズキットのボーカルです。

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RAIN DOG