ワン・バトル・アフター・アナザーのレビュー・感想・評価
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PTAよ、あなたこそMVPだ‼️
またまた天才ポール・トーマス・アンダーソン監督(PTA)の傑作ですね、ホントに素晴らしい作品‼️革命家であるボブは、仲間であるペルフィディアと恋に落ち、一人娘をもうける。ところがペルフィディアは逮捕され、ボブと娘のウィラはひっそりと暮らしていた。そんなある日、過去に因縁のある軍人ロックジョーによりウィラが連れ去られ、ボブはウィラを助けるため、ロックジョーに戦いを挑む・・・‼️ストーリーだけ観るとPTAには珍しいアクションもの‼️これまでのPTA作品は「マグノリア」や「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」に代表されるように親子愛を描いた作品が多かった‼️今回の「ワン・バトル・アフター・アナザー」も、表面は娘を誘拐された元革命家の男と、過去に因縁のある偏執狂の軍人による追跡劇という形をとっておりますが、根底にあるのは親子愛なんですよね‼️ボブとウィラの父娘愛はもちろん、ロックジョーとウィラの父娘の関係‼️ロックジョーとウィラが実は父娘というのはかなりネタバレなんですけど、この関係が判明することでロックジョーが執拗にボブ親子を狙う理由が判明するし、実はボブがウィラの実父ではないことで、ボブというキャラクターの深みが増すし、愛しさも増してくる‼️そしてラストのペルフィディアからウィラへの手紙もホントに泣ける‼️そしてアクション・シーン‼️ハッキリ言って凄まじい銃撃戦があるとか、迫力ある格闘シーンがあるわけではありません‼️冒頭のボブたち革命軍が移民たちを解放するシーン、銀行襲撃シーン、ロックジョー率いる警官隊が革命軍を追いつめるシーンなど、そのテンポの良さ、躍動感あふれる演出はさすがPTA‼️天才は何を撮らせても上手い‼️そして極めつけはクライマックスのカーチェイス‼️ロックジョーから逃げ出したウィラの車、それを追う悪党の車、そしてボブの車の3台が、高低差激しい荒野の車道をカメラを上下に揺らしながら爆走‼️そして凄まじいクラッシュ‼️今まで映画であまり観たことがないカーチェイス、カメラワークで、いい意味で酔わされました‼️レディオヘッドのジョニー・グリーンウッドによる音楽の数々もホントに印象深いです‼️私的にはデル・トロの着メロがサバイバーの「アイ・オブ・ザ・タイガー」(「ロッキー3」)だったことがドツボ‼️相変わらず作品選びのセンスが良いディカプリオの父親ぶりも素晴らしいし、偏執狂な軍人を演じるショーン・ペンの怪演‼️ラストは悲惨でしたけど・・・‼️ハッキリ言って客演のベネチオ・デル・トロの存在感も印象深い‼️透明感あふれるウィラ役チェイス・インフィニティ‼️空手着似合いすぎ‼️そして短い出番ながら強烈な印象を残すボブの妻役テヤナ・テイラー‼️橋の上を闊歩する素晴らしいオープニング、妊婦姿でマシンガンを乱射するシーンで観る者の心を鷲掴み‼️さらに忘れられないのがその役名‼️ペルフィディア・ビバリーヒルズ‼️ホントにサイコーです‼️
ダメプリオとウザすぎるショーン•ペンが最高!!
元左翼ゲリラの親父が娘を奪還する系のアクション映画かと思ったら、、、全然毛色の違う映画だった!
とりあえず俳優陣は最高。
ワンハリとキラーズ〜に続き、ダメ男ディカプリオを存分に堪能出来る。
そして敵役のショーン•ペンが、筋肉モリモリマッチョマンでまあ〜最後までウザくて最高(褒)今作のMVPは間違いなく彼!
加えて注目は練られたストーリー展開。
まず第一幕での、ショーン•ペンを弄ぶ革命家嫁(テヤナ•テイラー)と、彼女以外では満足出来なくなったショーン•ペン演じる刑事の拗らせ具合が最高!
そしてディカプリオはいつまで経っても娘を奪還するソルジャーっぽくならない。。
アクションシーンより、電話でFワード言ってる時間のほうが長いぞ(結構コメディだな)
そして、終盤の教会襲撃からのカーチェイスシーンアクションは、ちゃんと盛り上げてくれてくれたし展開的にも驚かされた。
流石に162分は長すぎだろ、と思いつつトータルでは大満足だった。
面白いのは、
•一見ディカプリオが主役のようで、実は物語の中心から外にいたこと。それでも娘を一番愛してたのが彼なことが良いね。
•終わってみると真の主人公が娘であったこと。残念ながら、娘をが母親の志を継いでしまったこと。。
いやー、プロットがすごーく練られてるな、と。お見事。
監督の過去作も見て観たくなった!
Absolute Cinema
PTAの十八番とも言って良いだろう、一見関係性の無さそうな登場人物達が、劇中にもあったDNA鑑定のように人物の関係が横一直線に繋がる瞬間は痛快だ。
革命家として波長が合い、あれだけ愛し合っていた二人だが
子供ができるな否や子育てには目もくれないペルフィディアはひょっとしたらボブでは無く、ロックジョーの子だということを認識していたのかもしれない。
現代風刺の効いたストーリーだが、現実問題がノイズになる事はなく、ストーリーが進むにつれ独特の世界にめり込んでいく事ができる。それが映画として在るべき姿であり、Absolute Cinemaなのである。
演技派俳優勢揃いなのに???
演技派俳優勢揃いなのに、特に見せ場も演技の共演も無く、なんだよって感じです。
ロックジョ-は何で殺されかけたのに、わざわざ戻ったの? 消されるに決まってるじゃない。あの賞金稼ぎは、何で途中から娘さんを助けたんですかね? ハリウッド的で実につまりませんでした。
ボブ父ちゃんがんばれ!
IMAXで観賞。
ビスタビジョンサイズで撮影されたとの事でロケーションの空気感が凄い伝わってきました。
映像だけで無く、久しぶりに洋画で作品性というか作家性を感じる映画でした。
登場人物もみんなキャラクターが立っててそれを見事演じていて観てて面白かった。みんなが主役になれるぐらい個性的で一人ひとりにフォーカスしながら観賞しても面白いかも。
ボブ父ちゃんもダメダメだったけど、隠れ家を急襲されてパニクリながらも娘を奪還しようと後半に向けてシャキッとして行くとこが良かったです。ショーンペンの変態ぶりや、歩き方、仕草の軍人っぽさが見事。
ボブ父ちゃんが合言葉を思い出せなくて組織の担当者にキレまくるところ、最後の方で娘ちゃんにやっぱり合言葉が答えられず撃たれそうなるところや、言ったのに飛び降りないボブをセンセイが車から振り落としところ、もう死んだろうと思ってたロックジョーが血だらけで道歩いてるカットではまだ生きてる!って思わず笑っちゃいました。緊張感の中にもユーモアが有って良かった。上手いなぁ。ロックジョーの始末を指示された秘密組織の人が最後の方でやられちゃうとこはちょっと気分良かった。
なんか、もう一回観たくなってきた。
しかし、あの国は差別しかないんですかねぇ。
ショーペンが凄い
ポールトーマスアンダーソンらしい作品。デカプリオとショーペンが違いすぎるね。そんな中チェイスインフィニティが、素敵だ。カッコいい。デルトロセンセイもいいね。長い作品だけど楽しめた。トムクルーズみたいには、飛べないけどね。
苦手なPTAでもわかりやすい方の映画でよかった
長尺にも関わらず展開が早く飽きさせない作りと、個性的な登場人物、ドメスティックではなく世界市場を意識した作り、現代アメリカに巣食う極端な保守思想(ほぼ全てショーン・ペンが体現)への風刺などでポール・トーマス・アンダーソンの作品としては比較的わかりやすく、総じて面白く観ることができた。
特に広大な砂漠を通る上下勾配の激しい一本道のカーチェイスは疾走感がエグく見どころがあり印象的だった。
が、引きの画像はかえってミニカーみたいに見え迫力不足を感じた。
信念や主体性がなく、周りに流されるがままにテロ活動してていた(ように見えた)革命家のボブだが、子供が産まれると主義主張をあっさりと捨て家庭を大事にしたくなり、生粋の武闘派革命家の妻に逃げられ、白人が少ない地域に身を潜め、娘からは一切リスペクトをされない超イけてないおじさんをレオナルド・デカプリオがダサく滑稽に演じているが、娘の行方がわからなくなってからの鬱陶しいくらい慌てふためく大袈裟な演技は監督の指導かも知れないが、あまり好きになれなかった。
娘の事を思う気持ちは伝わるが、合言葉を言えずブチ切れるし、終始騒がしく見苦しく鬱陶し過ぎてほんとうに共感出来なかった。
彼らを執拗に追うロックジョーは無骨で男らしい軍人(刑事?)、ペリフィディアとの倒錯した性行為に支配される少し情けない男、乙女のように恋する中年、女に逃げられ反動でレイシズムに急速に傾倒していく男など多様な顔を見せるが、主役よりも評価されやすそうなw役どころを見事に演じたショーン・ペンには実力と運を感じた。
ロックジョーの極めて特異なメンタリティとして興味深かったのは、自分の子供であることを確認した上で抹殺しようとしたこと。(普通逆だと思うけど)
それだけのめり込んで愛したペリフィディアの裏切りが許せなかった反動だと思うが、日本人としては中々理解しづらい感情。
センセイ役のベニチオ・デルトロは大好きな役者。
地下で移民を保護する活動をしており、ボブとは反体制のレジスタンスという意味では同胞だが、常に冷静で思慮深くボブの対比的な立ち位置で激シブ。
母と実父のDNAを感じさせる度胸と聡明さを後半で見せたウィラを印象的に演じたチェイス・インフィニティには将来性を感じた。
低身長のロックジョーの厚底履をいじる気の強さは最高だったし、空手の形も堂に入っておりなかなか見事だった。
でもなんと言っても強烈に印象的だったのはペリフィディアを演じたテヤナ・テイラー。
初めましての役者さんだが、噛みついてきそうなくらいワイルドで迫力のあるビジュアルはしばらく記憶に残りそう。
これらぶっ飛んだキャラクターだけでも観る価値ありだと思う。
濁流に飲み込まれる一枚のハッパ
拉致られた娘を救う為に、お父さんが奮闘する…というあらすじだけ聞くとリーアム・ニーソンが大活躍しそうな雰囲気を感じさせるが、絶対そんなアクション大作にはならなそうな「ワン・バトル・アフター・アナザー」。
なぜ、絶対ならなそうかと言えば、予告のこともあるけど、やっぱポール・トーマス・アンダーソン監督だからだ。彼の映画は意外なことにほとんど観てるんだけど、いつもなんかちょっと私の好みとズレていて、なのに面白そうだからついつい観てしまう不思議な監督である。
今作は16年のブランクを抱える革命家のパット、(いやボブか?作中ほとんどボブなのでボブで表記しよう)が娘と再び会うために奔走するわけだが、まぁ何と言うか全然役立たずなのだ。何とかオブラートに包みたかったがダメだったのでぶっちゃけると、役に立つどころか、ただウロウロしてるだけで居てもいなくても大差ない存在なのだ。
多分、ボブのパート全部無しにしても映画は成立する。
じゃあなんでボブが主人公で、レオナルド・ディカプリオが演じてるのかと言えば、ボブこそが我々一般人の代表だから、なのである。
革命組織フレンチ75でのボブの役割は爆弾魔であるが、政治活動を志すというよりは若者らしい反抗心とホットな彼女・ペルフィディアとのイチャイチャ破壊行為に夢中なだけの、フツーの男である。
単純で小市民なボブは娘が生まれてシンプルにパパになり、逃亡先では活動から退いて、若気の至りの影に怯え、逃避と未練を繰り返すだけのしょうもないオッサンとして生きている。
繰り返しになるが、それは「一般人」として生きている全ての人々と同じ姿なのだ。時代や空気感や社会の変革に流され、どうにもできない巨大な潮流の中をくるくる舞う葉っぱのようなフツーの人。ややしょうもなさ過ぎるが。
ペルフィディアの裏切りによりほぼ壊滅したフレンチ75は全盛期と打って変わって地味にラジオでの決起呼びかけをほそぼそと続ける組織に変容しているが、それでも活動を続けているという点で闘いは終わってはいない。むしろ、新しいリベラルな価値観は若者たちの中で順調に育まれ、人種は元より性的マイノリティも取り込み、勢力自体は拡大していると思える。
一方で「クリスマスの冒険者」として白人至上主義カルテルも登場し、彼らの選別志向はより先鋭化しているように見受けられる。
さらに胡散臭い忍者道場のセンセイ(その正体は不法移民の世話役セルヒオ)まで巻き込み、それぞれの思惑と闘争の蠢く混沌の中で、無気力層のボブに一体何が出来ようか。それでもボブは娘に会うために行動しようという気概だけはあるのだ。
日本的にはあまりピンと来ないが、「ワン・バトル・アフター・アナザー」で描かれる社会は現代を漫画的に大胆にデフォルメしたアメリカと言って間違いないだろう。
一部の権力者が、自分たちに都合の良いように作った社会。過激過ぎて他者から共感されないリベラリスト。ルールを無視しつつもギリギリのラインで図太く生き延びる不法移民たち。映画ほど誇張されなくてもアメリカのあちこちで見られる光景が映画の中で繰り広げられているのだ。
そして、蚊帳の外にいる日本人の私は思う。なんて無意味な争いなんだろう、と。正義にうるさいアメリカ人らしい滑稽さ、とでも表現すべきだろうか。
そういう文脈でも、最もどうでもいい存在として白人男性のボブが配置されていることが最大の皮肉なんだなと理解できるのだ。
映画的見どころとしては、やっぱり最後の車3台によるカーチェイスが白眉。それも手に汗握るハラハラカーチェイスじゃなく、なんかこう、もどかしいカーチェイスなのだ。
アクション映画的にはそれぞれのカットを組み合わせて最後に答え合わせをするような構成の方がインパクトがあって良いと思うんだが、そこはポール・トーマス・アンダーソン、なんかしっとりしたカーチェイス、という新機軸を打ち出してきた。
前回「リコリス・ピザ」の時に監督史上最高にポップ、と旦那が評したのだが、今回は監督史上最高に娯楽度の高い映画になった。
公式Reditのアメリカ人反応を見る限り、日本人だとわからない小ネタ的ブラックコメディが満載なんだと思う。
全体的に面白かったのだが、やっぱり彼の作品はどこか落ち着いていて渋く、インパクト至上主義の私にはちょっと物足りないのも事実である。
もっと大人になったら、ポール・トーマス・アンダーソンくらいが丁度よくなるのかな。
個人的には今年のハリウッド作品で上位確定
めっちゃ面白かった!保守、革新、白人、移民、男、女。対立軸のどちらにも偏らず絶妙な風刺で全方面を茶化してる。母性のない母親、血の繋がってない父と子、黒人女性を愛する差別主義者など、登場人物のキャラクターが魅力的。アメリカらしいしこれぞハリウッド。
ディカプリオ作品で1番好きかも。ショーン・ペン作品では間違いなく1番好き。
長めの映画だけどストーリーの面白さ、ショーン・ペンの愛らしさで結末まで見入ってしまった。ショーン・ペンの死に際はホラーだが。見終わって「もう終わっちゃった」と思ったくらい満足度高いです。
PUSSYの雷管。
アンチ警察、銀行強盗、移民支援etc.と活動する革命家“フレンチ75”の話。
白人ドM軍人に火をつけ後に捕まる妻・ペルフィディア、…それから16年後、名を変え潜伏生活を送るボブと娘ウィラだったが、ダンスパーティーのある夜に事は起こる…。
本作観る前に本サイトの全体評価見たら評価高っ!で期待、…したものの正直ハマらず。
ハマった方には1シーン1シーンが面白いだろうし丁寧に描かれてると捉えられるのかもだけど、ハマらない人間にはその1シーンが長いって印象、あの会話この会話をもうちょっと短くしたら120分もあれば収まる内容じゃない!?って感じ。
印象的だったのはピンチ、切羽詰まるシーンで流されるBGM(ピアノ)が真逆のポップな感じのBGMだったからコミカルに観れたし、笑えてライト目に見せる選曲は上手いなぁ~と思った。
個人的に面白かったのはホント終盤、白い車奪って逃げ、追っての車の奴をサクッと殺っちゃう姿、殺った相手を見るウィラの目とセリフはカッコ良かった!ラストの手渡された手紙は…あっ、はい…。(←委ね系(笑))
おちゃめできちゃないおっちゃんになっても魅力的なレオ様
革命家の彼女とともに活動するレオ様が
堂々としてるわけでもなく、
なんだか流れに任せてやってるだけみたいで
意志の強さみたいなものは感じず
オドオドと弱弱な感じもめちゃくちゃよかったし
どんくさいところも愛らしくて笑っちゃう。
ド変態なショーン・ペンなんて最高だった(笑)
レオ様が主役で間違いないけれど、ショーン・ペンが
7割方持って行ったって言っても過言では無いぐらい。
2人ともくたびれたおっさんになってるけど(役だが)
色気と魅力が大渋滞で大爆発でした💣💥
この2人の演技を観るだけでも一見の価値ありありのあり🐜
物語はといえばまぁうん、そうだね😅
物語が進行するにつれて、どんどん面白くなった
ポール・トーマス・アンダーソン監督作品を初めて鑑賞。冒頭から革命軍の宣戦布告が描かれ、米国国境問題や中絶禁止法、白人至上主義的要素など何やら政治的メッセージも感じるなぁと思いながらも、
主人公が追手から逃げながら、娘と再会できるかというシンプルな内容でとても楽しめた!✨️
序盤は性的な描写やセリフが多かったが、変態軍人が殺しに来る辺りから、一気にスピード感溢れ、目が離せない展開になった。長い長い逃亡と闘いの末に主人公が娘と再会できたシーンには感動した😭
知ってる俳優では、
主人公を演じたレオナルド・ディカプリオは、クールで落ち着いた演技のイメージがあったが、『ワンス・アポン・ア・タイム〜』や今作でも、落ちぶれた奴として奮起する役も多いと見受ける。この頼りないんだけど、娘を愛する真っ直ぐな役も似合ってると思った。
ベニチオ・デル・トロは、登場時間は長くはないが、ベニチオらしい、おいしい良い役だった。
そんな中でも、やはり変態軍人を怪演したショーン・ペンのインパクトはひときわ際立っていた。
変態すぎるかつ、真顔でどこまでも追いかけて来る感がサイコパスで怖かった💦
一方、彼が所々魅せるコメディ感。捕まえた女の子に逃げられそうになる描写や殺されかけボコボコフェイスになってでも、地下組織の入会を諦められず自ら殺されに行く描写(軍人なら自分を殺そうとした相手の情報ぐらい分かるだろう(笑)には間抜けで愛嬌さえも感じてしまった。
ストーリーも役者の演技も良く、映画館で見て良かった1本!(ピアノ🎹?のサントラも良い)
絶えぬ闘いの果て
レオナルド・ウィルヘルム・ディカプリオ
1974年ロサンゼルス生まれ
カウンター・カルチャーに馴染む家庭に
育ち子役時代にCMに出演
19歳の時の「ギルバート・グレイプ」
24歳で「タイタニック」で大ブレイク
21世紀に入るとマーティン・スコセッシ
「ウルフ・オブ・ウォールストリート」
やクリストファー・ノーラン級の
「インセプション」など有名監督と
組んで主演作に出続けている
昨今はかつてのイケメンレオ様の
印象と異なりデニーロ張りに
様々な怪演を器用にこなし
どんな監督とも組める俳優である
環境活動家の側面もあるが
代用肉のハンバーガーショップは
経営が傾いたりそっちはあんまり
真剣みはなさそうである(?)
というレオさん主演の今作
どうだったか
世界観もストーリーも
呆気にとられるほどシンプルながら
キャラクターの置き方が巧く
こうなるとこのキャラは
どう動くのかとかなど
どういう展開になるのか
観客に考えさせるよく出来た
映画だと素直に思った
スピルバーグがハマって3回観た
とかいう触れ込みもあったが
それもわかる気がした
どう見てもテロリストだが
あくまで革命と名乗ったり
カリフォルニアやメキシコ
といった実名は出てくるが
あんまり時代考証とかは細かく
考えていない感じ
(16年前なのにパルフィディアを
捕まえた警官たちがセルフィしたり)
あえてそうすることも先を
考えさせない狙いなのでしょう
いきなり16年飛ばして
ボブが合言葉忘れてたり
発信機が機能しなかったり
シンプルに観客はどーすんのこれ
って感じてしまうところに
キャラクターがどんどん動いて
いくのである
センセイの活躍っぷりも
最高だった
個人的には終盤の荒野のカーチェイスシーン
望遠レンズで起伏する道を延々映し続け
追手に対処する方法はなんとなく予想
しつつそうきたか!と思わされました
一個一個のシーンのそれが連続する
から面白いんでしょう
世界観やストーリーによらない
別に世界も救わない
正しい事もしちゃいない
時には革命のために
今は家族のために
One Battle After Another
(戦闘、戦闘、また戦闘)
描写や展開で面白い映画になるんだな
というのを久し振りに感じさせて
くれました
白人至上組織と抵抗活動社会のバトルに生きるAmerican Girl
ワン・バトル・アフター・アナザー
実際にアメリカでは、ブリンク75の様なテロにアナキス活動やクリスマスの冒険者の様な白人至上主義組織が進行中なのだから、映画で見ていてヒリヒリする。
そして、そんな環境に母娘共に革命家の血が煮えたぎっているあの機関銃連射画面と、
都会の荒っぽいカーチェイスと荒野のダウヒルの追走劇がこの映画のキモだな。
それにくらべ、ディカ様の情けないこと。状況をクソばっかりしか言えないダメ親父であり、妻に引っ張られ、妻の助手でしかない。
そしてもう1人のクズ親父の出現にラストまで目が離せなくなる。
そんな背景があっても、娘は拉致されてもドンドン1人で脱出して、種違いの親父を宥めて、事件終えたらサッサと3時間ドライブして抗議デモ支援に参加すると言うのだからタフな娘。
それにしても、出演者の性格が細かく描写され心理的描写より活動とアクションで展開がされ、生活環境も活動家達や移民達の生活と結束の連携が詳細でリアル感があり音響のリズムとともに引き込まれた。
楽しめたが、年寄りには繰り返しが多く長かった。
レビュー77
( ̄▽ ̄)
ワン・バトル・アフター・アナザー
One Battle After Another
2025/アメリカ
ベルリン、カンヌ、ベネチアの3大映画祭で受賞歴を誇るポール・トーマス・アンダーソンが、レオナルド・ディカプリオを主演に迎えて手がけた監督作。
トマス・ピンチョンの小説「ヴァインランド」からインスピレーションを得た物語で、冴えない元革命家の男が、何者かにひとり娘を狙われたことから次々と現れる刺客たちとの戦いを強いられ、逃げる者と追う者が入り乱れる追走劇を展開する。
かつては世を騒がせた革命家だったが、いまは平凡で冴えない日々を過ごすボブ。
そんな彼の大切なひとり娘ウィラが、とある理由から命を狙われることとなってしまう。
娘を守るため、次から次へと現れる刺客たちとの戦いに身を投じるボブだが、無慈悲な軍人のロックジョーが異常な執着心でウィラを狙い、父娘を追い詰めていく。
逃げ続ける中で革命家時代の闘争心を次第によみがえらせていくボブを、レオナルド・ディカプリオが演じ、
ボブの宿敵であり、娘ウィラに執拗な執着をみせる軍人ロックジョーをショーン・ペンが怪演。
ボブのピンチに現れる空手道場の謎のセンセイ(先生)をベニチオ・デル・トロ、
ボブの革命家仲間をレジーナ・ホール、
妻でカリスマ革命家をテヤナ・テイラーが演じ、
新進俳優チェイス・インフィニティが娘ウィラ役を務める。
ワン・バトル・アフター・アナザー
One Battle After Another
2025/アメリカ
^_^
字幕のない部分の補足
### ラストのシーンの概要
-ウィラはラジオ(または無線)でオークランド(Oakland)での抗議デモのニュースを受け取ります**。
このニュースは、移民や人種差別に対する大規模なデモの発生を報じており、ウィラの心に火をつけます。
字幕がない英語の交信部分は、このデモの緊急性や参加を呼びかける内容(例: "Protests are erupting in Oakland—join the movement now!" のような呼びかけ)で、ウィラの決意を促すものです。
### ウィラの活動
- ウィラはこの無線連絡を受けて、**オークランドの抗議デモに参加するために3時間のドライブに出かけます**。
- これは、ウィラが両親の革命精神を引き継ぎ、新たな世代として闘争を続ける象徴的な行動です。
映画はここで、Tom Pettyの「American Girl」をBGMにウィラの前向きな笑顔で締めくくられ、希望と継続的な抵抗のメッセージを残します。
このシーンは、監督のテーマである「愛と革命の継承」を体現している…
めちゃくちゃおもしろいし、好き!!
ディカプリオがオスカーとれますように。
ショーン・ペンが強すぎるけど笑
めちゃくちゃかわいい子がいて、みんな守りたくて、見てる私もあの子に何かあったら最低評価くだすからなって思ってしまう笑
あの子はアイドルでした。
その対比で人種差別って概念すらない男たちのキモさが際立つ。
意地悪で夢中になれる映画。
ラストへ向かうカーチェイスのシーンは、撮り方、音楽、含めて本っ当に最高!!
予想外に“キライになれない”映画
話題だし。素直にみたい気持ちもあるけども、きっと見たらキライな映画になるのではないかとアンチな気持ちで見たんですよ。「おっ、今日映画見れそうじゃん!何やってんのかなぁ、あーこれ公開日かよ!」ってなもんで、前情報ゼロでして。
でね、これは僕はキライになれない。むしろ良い。
何かと風刺になりがちな現代アメリカが下敷きで「シビル・ウォー」よろしく、分断を描いてとかでしょう?と、張った予測は裏切られた。この作品は、言うなればサスペンス+人間ドラマでしたよ。
物語のはじまりは、アメリカ社会の風刺だし、主人公たちを「テロリスト」と見るか「レジスタンス」と見るかで既に、意識の分断が始まってしまうわけで、確かに人間社会は未だ何も完成していないことを思い知らされてしまう…そんな感覚になるっちゃあなる。
起→承のくだりからは、おっとっと、みるみるブラックユーモア化してきて、ロックジョー警視(軍隊のようなコヤツ、POLICEだぞ…ww)の執着モチベーションは100%私情だけと来たもんだよ。
娘を追って、追われるボブは親父としてダメさも良さも100%の本領発揮っぷりが「キライになれない」。
タイトルのそれも、エンディングの一幕で巻き取って、でもこの娘きっとデモ参加とかなのかなあ、という、どこか長閑な?表現。レノンじゃないがPower to the People!な感じだよね。
物語を通して、なに描いたの?って問うと、意外とシンプルに親子愛だったり、社会に黙ってる必要は無いんだぜ、でもやり方は考えろよってくらいのメッセージと感じた。
だからエンタメ映画として、まあまあギリとどまってて普通~に面白く、睡魔負けすることもなかったかな。
ものすんごい起伏のあるローリングロード(どこやねんここ)を使った追いかけっこは、ヒッチコックばりの名シーンじゃなかろうか??インパクトあったなあ。映画も手法やり尽くしたように見えて、まだこんなシーンって撮れるんだなと感心。
【”革命家の血。そして父の娘を想う姿。”今作は元革命家の情けない姿と、誘拐された娘を助ける為に車で爆走するシーンの対比や、白人至上主義者の屈折した心模様も印象的なヒューマンアクションドラマである。】
■ボブ(レオナルド・ディカプリオ)は、元”フレンチ75”と言う移民を支援する革命組織のメンバーであり、16年前に黒人の妻ペルフェディア(テヤナ・テイラー)が逮捕されてから、一人娘のウィラ(チェイス・インフィニティ)を可愛がり大切に育てながら、潜伏生活を送っている。
ボブは16年の間にダラシナイ中年男になり、可なり娘ウィラに小馬鹿にされながらも、彼女を大切にしていたが、或る日彼女が何者かに誘拐される事件が起こり、娘を助けるために弛み切った身体を気合で立ち上げるのであった。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・個人的に、今作のベストキャラは、白人主義者でありながらペルフェディアに、ピシピシされてハゲシク勃起してしまうショーン・ペン演じる軍人のロックジョーである。
非常に複雑な性格の持ち主ながら、そのキャラをショーン・ペンが、漂う悲哀と少し笑ってしまうシーン多数で演じているのである。
特に、白人至上主義なのに、黒人のペルフェディアに捕まり、ピシピシされて勃起してしまうシーンからの、”ヤラレテシマウ”シーンは可笑しさと哀しみを感じてしまうのである。男って生き物は、哀しいなあ・・。
・又、レオナルド・ディカプリオ演じるボブも良いのだな。
チョイ、頭髪もやばい感じだし、娘に小馬鹿にされるオジサンで、娘が誘拐された時に昔の仲間(ベネチオ・デル・トロ)に助けを求める際に、合言葉が出て来ない姿も、オジサンあるあるである。
まさか、レオナルド・ディカプリオの頭髪は”素”で演じてないよね。メイクだよね。”素”だったら、相当ヤバいぞ。ブラッド・ピットに可なり格好良さで差が付いちゃうぞ!
・ロックジョーが、ウィラの事を”ペルフェディアに、逆レイプされたので・・。もしかしたら・・。”と心配そうな表情で白人至上主義者の団体のお偉いさんに言う台詞は脳内爆笑であった。なんだそれ!!
そして、ロックジョーはウィラを誘拐し、親子関係があるかどうかを検査キットで調べるシーンも、可笑しいのである。で、結果は横線が検査キットに示されて・・。(映画、観てね!)
・そして、彼はウィラを車に乗せ、メキシコ国境付近の起伏の激しい直線道路を突っ走り、彼女を暗殺組織に渡すのだが、依頼を受けた男は逆に暗殺組織を虐殺し、ウィラは手錠を掛けられたまま、車で逃げ出すのである。流石、革命家の娘である。
一方、ロックジョーは何者かに狙撃されるが、根性で立ち上がり血だらけで歩き始めるのである。凄いなあ。
けれども、彼は白人至上主義者の団体のお偉いさんに迎えられ、念願の個室を与えられるのだが、彼が椅子に座り感慨に浸りつつ目を閉じていると天井の排気口からはガスが静かに噴霧され、彼は息絶えるのである。
悲哀とアイロニー極まれりのシーンである。
・ウィラを追って来る別の謎の男。
彼は白人至上主義者の組織の殺し屋なのだが、ここでのメキシコ国境付近の起伏の激しい直線道路でのカーチェイスシーンは、見応え充分である。
更に、ボブも猛スピードで追って来るのだが、ウィラは起伏を利用し、車を停め気付かずに激突した男を撃ち殺すのである。再び、流石、革命家の娘である。
<そこに、到着したボブ。
彼は娘ウィラに合言葉を言いながら近付くのであるが、ウィラは父に向かってダッシュで走り、抱き着くのである。
今作は、元革命家の情けない姿と、誘拐された娘を助ける為に車で爆走するシーンの対比や、白人至上主義者の屈折した心模様も印象的なヒューマンアクションドラマなのである。>
男の人生
「男の人生は戦いだ!」と砂漠でバナージに言ったのは、ガンダムUCのジンネマンだったか?
今回のディカプリオは、革命の為、愛の為、娘の為、もう血だらけ、傷だらけ、汗まみれになってバタバタと戦う。
屋根から落ちたり、クスリでラリって合言葉を忘れたり、娘にバカにされて、とにかくカッコ悪い。まわりの軍人ショーン・ペンや革命家の奥さんはすこぶるカッコイイのにだ。
でも、そこがイイ。不器用な娘への父性愛がそのカッコ悪さによって浮き彫りにされてくる。そこに、われらおじさん達は「ディカプリオだって娘にデレデレじゃん。俺らと同じで、カッコ悪く娘を愛することしかできないんだ。」と共感する事が出来る。おじさんの心理は世界共通。それを計算し尽くしての演出、PTA恐るべしである。◎
「そんなの美味いに決まってる!」みたいな?
デカプリオにショーンペン、ベニチオデルトロと名優揃えて、つまらないわけがない!という感じだね。
アンダーソン監督作品は実は初めて。「リコリスピザ」はみたかったんだけどタイミングが合わず。カメラアングルが面白いね。特に終盤のカーチェイスの所とか。あーゆー高低差のあるハイウェイを上手く使っててあれだけでハラハラしたもんなあ。
デルトロの「センセイ」もいい味出してるけど、やっぱショーンペンだなあ。でもまだ、60代なんだ。役作りがすごいというかね。背筋ぴーんの立ち居振る舞いがキャラの性格を出してるよね。
そして、デカプリオ。考えてみれば、タランティーノ作品をきっかけに演技の幅が広かったよね、悪役もやったし、情けない男も。正直二の線では中々花開かなかったしね。ある意味「タイタニックの呪い」?今回のちょっとダメな父親役もいいね。ぶつぶつ文句言ったり鈍臭い動きしたりさ、、、
170分が全然飽きなかった。音楽も中々良かったし。途中ピアノの不協和音系のBGMも不思議なマッチングがあって面白かった!
パンフは購入!こういうのが、いいんだよね!
2025年度劇場鑑賞43作品目(44回鑑賞)
冒頭30分で本作の虜に!
冒頭から怒涛の展開。
とにかく冒頭からの勢いが圧巻。
ペルフィディア役を演じたテヤナ・テイラーが
激しくもしなやかに口は悪いが魅力的で、グイグイ引き込まれた。
ボブ(レオナルド・ディカプリオ)と革命家同士愛しあうようになり、
娘が生まれたところで、ペルフィディアはボブの元を去ってしまう。
それはショーン・ペン演じるスティーブン・J・ロックジョーとの密通があり、
後半でわかることだが、実はボブの娘はボブが父親ではなく、
スティーブンの子であることがわかることから、それを感じたペルフィディアは
ボブの元を去ったのであろうと思う。
ラスト近くでの、ペルフィディア(母)から娘ウィラ(チェイス・インフィニティ)への
手紙は胸にジーンときた。
不死身か!?と思うくらいスティーブンはしつこくて変態で恐ろしかった。表情も変態だ。
後半、車中で死んだかと思いきや、死んでないところはむしろ笑えるくらいの
不死身具合。
でも、最後の最後で軽く殺されてしまうところも、
何となく殺されちゃうんだろうなぁ
と予見できちゃう流れで。
ベニチオ・デル・トロ演じるセンセイも最高!
センセイがいる道場のスーパーマン(カタカナで書かれた)のポスターもいい味出しているし
靴で道場の畳に上がろうとしたボブに怒るところもどこか日本人っぽい。
ボブを支えるセンセイ、
警察に捕まったときも軽やかでカッコよかった!!
娘ウィラを演じたチェイス・インフィニティもすごくキュートで魅力的。
今後の作品にも期待したい。
追われるボブがいつの間にか追う立場になったり、有利不利が入れ違いになったり、
特にカーチェイスはヒリヒリする感じがして集中できた。
すごく練られている脚本だと思う。
162分の作品だが、長さはさほど感じないくらい秀逸。
ラストは父娘が良い雰囲気で終わるものの、
いやいやいやいや革命家やん。今でもやってるやん。しかも娘が。
それは褒められんしなぁと思いながらも、映画が面白かったから良しとする。
それにしてもディカプリオは良い味出しているなぁ。
カッコよくないおっさん主人公を演じさせたら右に出る俳優はいないのではないかと
思うくらい。人間らしさ、そのリアリティがディカプリオの魅力だと思う。
タイトルとエンドロールのフォントも味があって好き。
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