「全てが噛み合わない名作」ワン・バトル・アフター・アナザー 西から昇ったお日様はさんの映画レビュー(感想・評価)
全てが噛み合わない名作
誰一人として噛み合わない。
ボブはテロリストでありながら単なる爆弾魔に過ぎず、ロックジョーは白人至上主義を唱えながら本心は黒人が好きで好きでたまらない。
この二人のカッコ悪さダサさが際立っていて、白人至上主義の秘密結社は最早トランプ政権に対する究極の皮肉ともとれるだろう。
パーフィディアは娘を置き去りにし消えて行き、娘もまた母親と同じ道を歩んでゆく。
この時点で此の作品のテーマが浮き彫りになる。
”人間なんて変わらない、学習しない生き物、A型の人間がある日突然B型に変わることはない”
特に分かりやすいのがアヴァンティQの行動であり、「何があろうと俺は先住民に過ぎない」
之がポール・トーマス・アンダーソンの不変のテーマであり、誰もが唸ってしまうのだと思います。
コメントする
