「人生への目覚め」マルティネス にっくさんの映画レビュー(感想・評価)
人生への目覚め
今年八月に公開されたが見逃していたので、逗子のcinema amigo にて鑑賞。
私が59才で、マルティネスが60才。監督は、マルティネスは監督の父がモデルと言っているからそういうつもりで観た。
マルティネスはチリ出身で今メキシコの会計事務所で働くパンクチュアリティで偏屈な独り者。新たに(マルティネスの代わりに)40才のパブロが仕事に入ってきて、まさにマルティネスは肩叩き寸前。50才になったばかりの女性事務員コンチタも見放している(以前マルティネスとの間にちょっとだけ何かがあったみたいだが)。
そんなマルティネスにある出来事が起こる。階下のマルティネスと同世代の、やはり独身のアマリアという女性が随分前から孤独死していた。そのアマリアからマルティネスへの贈り物が残されていて、それを隣人が持ってきてくれたところから、消えかかっていたマルティネスの人生への興味がどんどん増し始める。アマリアが残した日記·手紙·写真などから、アマリアの興味をすくい取り、プラネタリウムや遊園地に1人で行ったり、イタリアンを食べてみたり、まるでアマリアと生きているように人生をなぞっていく。アマリアの不倫相手(今は爺さん)にパンチを食らわせたあと落ち込んで、その頃マルティネスがアマリアという女性と付き合っているらしいと推測したパブロの提案でプレゼントの下着や香水を買って、一緒にコンチタ用に誕生日プレゼントに香水も買う。コンチタは誕生日でもさみしい中、プレゼントの香水に大喜びするが、マルティネスはアマリアが本命といった感じでコンチタは納得する。
そうこうするうち、マルティネスは映画の始まった頃仕事延長希望を出していて希望がかないそうになったが、仕事を続けるとパブロが失職してしまう。
そして結論は、マルティネスが退職の道を選び、旅に出る。
マルティネスが譲ってくれた仕事をそうとは知らずパブロが続けられて、パブロは喜んでいる。でもマルティネスはもう仕事だけじゃない本当の人生に目覚めた、というお話でした。
私も人生をかけてたと思っていた職業を病気のために数年前に辞めたが、それでも今できることをやっていっていいんだと思えた。
いい映画だった。
