「“終わったこと”にしていいのか」ヒポクラテスの盲点 Avalonさんの映画レビュー(感想・評価)
“終わったこと”にしていいのか
まず印象的だったのは、来場者の多さである。
決して話題作というわけでもないはずだが、
この映画にこれだけの人が足を運んでいることに、始まる前から何とも言えない感覚に陥った。
内容については、自分自身は特定の立場に強く与するわけではなく、なるべく距離を取った目線で鑑賞したつもりだ。
しかしそれでも、当時の対応には様々な問題や歪みがあったのだろうという実感は残った。
一度進み始めた流れはなかなか止められず、
終わった後でさえ十分な検証や総括が行われない。
それは、誰かが責任を問われることになるからだろう。
本作を通して、この国に根深く存在している構造的な問題が、
改めて浮き彫りにされたように感じた。
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