「原題:戦場の霧」FOG OF WAR 見えざる真実 島田庵さんの映画レビュー(感想・評価)
原題:戦場の霧
原題Fog of War「戦場の霧」とは、
>作戦・戦闘における指揮官から見た不確定要素を言う。プロイセン王国の軍人・軍事学者であるカール・フォン・クラウゼヴィッツによって定義された。
(Wikipedia)
映画の舞台は、マサチューセッツ州の人里離れた霧深い海沿いで、牧場を営む一軒家。
公式は「ノルマンディー上陸作戦」を声高に謳っているが、
最重要の作戦計画であれば何でもいい、って感じ。
ノルマンディーである必然性はない。
最高機密である上陸作戦の計画が盗まれた、
というところからドラマが展開。
怪しいのは、最初から5人しかいない。
こうなると、3つくらいのシナリオはすぐに浮かんでくる。
まあ、いちばん怪しいやつは……、ねえ。あの人しかいないでしょ。
結局、
予想の範囲でいちばん単純なシナリオだった。
そのうえ、
それぞれのキャラの背景が練れてないから
感情移入できるキャラもいなかったし、
スパイたる者の仕込みがお粗末すぎるし。
なんたって、
ナチスドイツ支持者自らが「ファシズム」とか言っちゃってるし。
ファシズムは、イタリアのムソリーニ率いるファシスト党のイデオロギーで、
ドイツも含めて「ファシズム」だというのはコミンテルンと連合国がそう総称していただけで、
ヒトラーもナチスも自らはそんなこと言ってないし。
ことほどさように杜撰さも目立ち。
さらなるドンデン返しを期待したけどそれもなく。
まあ、
さほど期待はしてなかったから
とくにガッカリはしなかったけど。
クラウゼヴィッツ「戦争論」の「戦争の霧」とマサチューセッツの霧を掛けたまでは、
なかなかのアイデアだったんだがなぁ……
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