劇場公開日 2025年8月22日

「このあたりの者でござる」六つの顔 ぷにゃぷにゃさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 このあたりの者でござる

2025年9月22日
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鑑賞方法:映画館

野村萬斎さんは舞台を拝見したことがあるが、お父さんの万作さんはない。映画観たら、万作さんの舞台をめちゃくちゃ観たくなった。なんか、観たら幸せな気持ちになれそうな気がする。そして、萬斎さんの息子の祐基くんが、いつの間にか24歳になってて、メキメキと力を付けていて驚いた。さすが、血は争えないね〜。でも、イマドキの子ですな、顔が小さいわ〜。

川上という演目は初めて知った。狂言の出だしでは、だいたい地名は言わずに「このあたりの者でござる」と言うが、川上ではしっかり言うのね。万作さん登場時の、杖の音がとてもリズミカルで、心地良かった。しかし、目が見えるようになる代わりに、長年世話をしてくれた妻と別れろ、って、ずいぶんピンポイントで攻める地蔵様だなー。無茶ぶりされた妻の方も、めっちゃ怒って言い返すところがすごい。この映画は、人間国宝である万作さんの姿を収めるとともに、川上をまんま収録した資料的な面もあると思う。やはり国宝はハンパないな。

ぷにゃぷにゃ