「稀に見る“高地低品質”映画」エレベーション 絶滅ライン Keysさんの映画レビュー(感想・評価)
稀に見る“高地低品質”映画
中盤まで観て確信したのは、
本作は 「散々擦られてきたモンスター映画」に“標高2500mのデッドライン”というワンアイディアを足しただけの映画である。
そして、そのワンアイディアが まったく活きていないという、致命的な点だ。
2500mの境界線を巡って何かが起こる…
この最大の武器になりうる設定をどう料理すのか...期待をしていたが、
蓋を開ければモンスターとの追いかけっこのフィニッシュラインとしか機能していない。
よし、ならば追いかけっこ映画として楽しもうと腹を括ったところで、
肝心の追いかけっこを繰り広げるモンスターは、あらゆるモンスター映画の“劣化コピー”を薄めて合成したような造形で、
怖くもなく、魅力もなく、特に神秘性や生態系の説得力もない。
また、ストーリー進行は驚くほど既視感だらけで、
予想どおりの仲間割れ
予想どおりの犠牲者
予想どおりのクライマックス
すべてが予想通りに起きる。
“山の天気は変わりやすい”と言うが、
この映画の展開は大方の予想通りに進むので、安心してご覧頂けるだろう。
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