「怪物くんは意外な子たち」エレベーション 絶滅ライン Minaさんの映画レビュー(感想・評価)
怪物くんは意外な子たち
全米TOP10入りという微妙な宣伝をしているが、正直初登場7位程でも初週興行収入は数百万ドルの為、そこまで低予算では無いだろう本作もそれなりに上の方にいなければ爆死決定である。何位だったのかは認知していないのだが、嫌いな物語では無いので少しはヒットしていて欲しいところだ。新生キャプテン・アメリカとなったアンソニー・マッキーだが、銃火器を使用している姿が良く似合う。だが本作では彼のアクションをメインにした物語では無い為、特段際立つ演出もない様に思えたが、息子を救うべく奮闘する姿には胸を打たれる。
メイン所の登場人物が3人しかおらず、迫力あるドンパチは期待できないが、見せるところはしっかり見せていた印象であり、予算内で頑張っていたのだろう。だが、"行動制限系スリラー"との異名を持つ、「クワイエット・プレイス」には及ばない。同作のプロデューサーが本作にもクレジットされてはいるが、2匹目のどじょうは流石に無理がある。
だが、怪物の正体は意外なものであり、今後の展開は調理次第ではかなり面白くなりそうだ。それも第1作となる(...のかな?)本作の興行次第の為、どうなるのかは微妙な所だ。結局のところ怪物“リーパー"に支配されてから3年経過した世界を今回で綺麗さっぱり解決出来るはずもなく、続編ありきの展開で幕を下ろす。エンドクレジット中盤に現れる映像には「えっ?」となったが、序章と考えれば悪くない仕上がりだろう。これで終了では余りにも投げっぱなしだが、マニアックSF、「ダーゲストアワー 消滅」の様に尻切れトンボでさようならには絶対にならないで欲しい限りである。
追記:冒頭、怪物が襲い来る様を放送するニュースかラジオにて、背景画像に公開を控える「ザ・モンキー」の様な猿の人形が映る。しかも今にもシンバルを叩きそうな佇まいで…。これは何を意味しているのだろうか。
