「大天使ミカエルを名前の由来に持つミシェル」サタンがおまえを待っている 市丸よんさんの映画レビュー(感想・評価)
大天使ミカエルを名前の由来に持つミシェル
が、サタニックパニックの渦中の人である、というのは、なんとも皮肉だね
ということで、観る前はオカルト的なものを予想してたんだけど、途中から「恐ろしさ」のベクトルが違う方向を向いていくんだよね。これがまた、
面白い
どうやら、制作側は、ミシェル達を否定する側のようで。ミシェルのことを信じているのは友人のタイピストだけというね。これもまた、制作側のバイアスというかミスディレクションというかね。
子どもの頃や結婚当時の写真はすごく「いい顔」してるんだよ、ミシェル。でも、悪魔崇拝のカルトの話で出てくる時は、やはり、それなりの人相になっているのも、恐ろしいよね。
「ミシェル・リメンバーズ」出版が1980年ということで、世の中は、「エクソシスト」だの「オーメン」だのが人気で、オカルトブームの中。世間はこの告発をすっかり信じてしまい、そのせいで、、、
ブームが去って冷静になると「ん?おかしくないか?」となっていって、ってこと。そういうのって日本でもあったよね。超能力ブームとか心霊番組とかで。だってMr.マリックは「本物の」超能力者として登場してたんだからね。
まあ、オカルト的な話にカルトがくっついて、次第に詐欺っぽさが滲み出てくる展開は、ドキュメンタリーとしては面白いかな。そして、現在も存命なミシェルが出演拒否ということで、「ね?わかるでしょ?」って制作側のアプローチ。
でも、何が本当かはここではあまり関係ないかも。あ、作品としてね。当時このサタニックパニックにより、多くの人の人生が変わってしまったのは事実だから。
でも、言えることは、人間だって悪魔以上に恐ろしい存在なんだ、ってことかもね。グロなしだけど、昔の映像の荒さが不穏な感じをだして、よかった。
今後のことを考えるとパンフは購入すべきかな?と購入笑
新宿シネマカリテにて鑑賞。上映終了後拍手してる人が1人。人いっぱいだったけど、来年閉館とのことで残念。
2025年度劇場鑑賞37作品目(38回感謝)