トリツカレ男のレビュー・感想・評価
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何故かチャップリンぽさを感じました
とても素晴らしい映画です。平日ってこともあるけど、劇場がら空きなのが勿体ないぐらい。派手な戦闘なんてものはなく、登場人物はみんな良い人。もちろん悪役に見えたツイスト親分も勿論含めて。
主人公?(語りはネズミのようだけど)のトリツカレ男、ジュゼッペは色んな物にトリツカれ、あれをやったりこれをやったり、ふらふらとした尻軽男に見えたけど、どれもこれも極め尽くした上で転身するハイスペック男。一瞬、そんな訳あるか!と思ったけど、とことんソレにトリツカれて努力を惜しまなければ、誰にでもその可能性はあるんだろうか。
その何の関連も無さそうに見える歌や探偵業なんかが、普通の映画にもある伏線引きになっているのが面白い。そう思えば普通の映画と変わらないんだけど、「トリツカレ」というキーワードのお陰でそう感じない仕掛けになっているような気がする。
そして、いわゆる「片恋相手の女性の片想いの男性の代役をする」エピソード。後半の、彼女のためにタタン先生を演ずるところ。漫画「ブラックジャック」でも紹介されたネタですけど、やれやれ、それを丸パクリしちゃったのかな?と思ってたら、最後には素晴らしいアレンジが待っていた。これにはめったにないぐらい感動しました。これは亡霊が登場したのか、それともジュゼッペがガラスに映る自分を本人と勘違いした幻なのか。高熱だし。でも、これには予測つかなかった。そして、タタン先生もこれまた良い先生すぎる。子供達の食事や健康管理まで気を配っているのか。
アニメーションも鬼滅なんかの美麗な最新技術とはまた違う、これぞイラストというべき味わい深さ。美麗な映像も激しいバトルアニメも良いけど、こういう味わい系も良いんだよとか自慢したくなる。登場人物もみんな良い人。レストランのオーナー、あれだけ店が荒らされちゃっても、なんて寛容な人なんだろう。そして歌の上手すぎないミュージカルなのが、なんか好き。そしてユニークな動きと、ほっこりする二人の出逢いのエピソードが、なんとなく懐かしいチャップリン映画を思い出した。なんとなくです。個人的価値観です。
エンドロールも、まあ普通の演出だけど、登場人物のその後の様子が描かれているのが好きです。私の好きなカーテンコールの役目を果たしていると思います。お母さん、挙げ句の果てにあんな大舞台に立っちゃったのか。そして、流石はネズミ。子だくさんで幸せそう。
声もよかった。みんな良いけど、特に上白石萌歌さん素晴らしい。最近、活躍が目覚ましいし、どんどんお綺麗に成っていくなあ。
あと、根本的なところ。「トリツカレ」って、いわゆる「恋」とか「愛」とか、そういうことだと思うけど、それだとチープだし、「トリツカレ」の方が意味が深いような気もする。あるいは、モノに支配されるって感じかな。幽霊だと「取り憑く」と書くのか。ジュゼッペくん、タタン先生に取り憑かれた感じになっちゃったけど。でも、あれだけ夢中になれたら自分もジュゼッペくんのように何でも極められるんだろうか。「トリツカレ」というか「恋」「愛」というか、ソレをとにかく好きになることかもしれない。何か上手になりたいとき、ソレが上手くいかないとき、とにかく好きになる他はないかもしれない。それをこの映画が教えてくれたような、そんな気がします。
心優しき狂人譚🥰
ネズミ🐭超有能!🤣
何かに夢中になると、まるで取り憑かれたかの様に熱中し、
その何かを極める頃には、また別の何かに夢中になる…を繰り返し、
気づけば一角の“超人”になっていた誰が呼んだか通称:トリツカレ男のジュゼッペ。
そんな彼が…今度は«恋»にトリツカレって御噺。
最初ねぇ……正直…ジュゼッペ、苦手だなぁって思ったよ😓🙇♂️
ちょっとキッツいなぁって😅
アレか?ギフテッドか?…いや、違う、、サヴァン?う〜ん、ちょっと毛色がなぁ、、
あっ、発達…?
でも、段々馴れていくと、、つうか、🐭のシエロとコミュニケーションを取り出した頃合いから、
なんだぁ、コイツ、割りと普通じゃん!……かぁらぁの、
……狂ってる😱(良い意味で)
ホント、ジュゼッペが完全犯罪とかにトリツカレなくて良かった良かった😁
何よりさ、周りの連中が、ジュゼッペを受け入れるだけの篤い度量が在って本当にラッキーだよ、アイツは。
なんだかんだでレストランのオーナー、マジ!ナイスミドルやん。
ギリギリスライディングセーフで最終日に観られて良かった🥰
何かに取りつかれたように一つのことに集中してしまうおとこが、一人の少女との出会いによって新たなことに取りつかれるお話です。鑑賞後に心が暖かくなります。
最初は鑑賞の予定が無かったのですが
何故かこの作品のことが妙に気になり続けて
最終的に誘惑に負けて鑑賞しました。・-・
シートに座った後、この作品がミュージカルっぽい
という紹介文を見つけて少し後悔。(…やや苦手)
とはいえここまで来たからには
鑑賞あるのみ。
◇
キャラクター設定などから感じていたのが
「ちょっと異端なストーリー作品」
だったのですが、違いました。すいません。
王道を行くストーリーとは予想外。
誰かが死んで終わるのかが心配でしたが・△・;
大団円でした。うーん。こういうの好き。
あ、コーチは…。 うん。
ストーリー開始時点で亡くなっているから除外。
取り憑かれ男に
取り憑かれ女に
取り憑かれコーチに
なーんだ みんな 取り憑かれてたのか。
ポスターやタイトルから連想した、ややマイナスな
イメージとは正反対。
70年代のTVアニメ「まんが世界昔ばなし」を彷彿
するような珠玉の作品でした。
観て良かった。観逃さなくて良かった。
満足です。
※もっと上映する劇場が多くても良いのに。
◇あれこれ
■左利き
続編作るなら(たぶん無いでしょうけど)主題歌か
ペチカのイメージソングにどうでしょう。
「私の彼は左利き」
♪わたしのワタシの彼は、(ちゃっちゃっ)左利き♪
■ペチカにとってのコーチ
恋人というよりも、父に対する想いを
重ねていたのかもしれませんね。
かなり年齢差がありそうな気が…。
■声優さん全般に
イメージ通りの声で、違和感ありませんでした。
上白石モカさんの声、ペチカに合ってました。
■オマージュ?
オマージュかな?と脳裏をよぎった作品
・最後の一葉(散りませんでした)
・雪の女王(舞台のせいかも。フランス?)
・トトロ(離れた場所で療養中の母 とか)
・ガンバの冒険(ネズミ)
・イニシャルD(雪中を疾走するシーン)
◇最後に
歌の入る場面に無理がなく、音楽がストーリーの進行を
邪魔しなかった気がします。
そのためかミュージカルということが気にならずに
最後まで集中して楽しむことができました。
ミュージカル好きな方にとっては物足りない感じなの
かもしれませんが。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
キャラデザインとお話が独特で観る人を選ぶかもしれないが、今は他と違うからこそ面白い
今なぜこのタイミングで映画化したのか不思議。
シンエイ動画ならではなのかな?
キャラデザインが個性的で、「トリツカレ男」という発想も独特なので、合わない人もいるかもしれませんが、基本イイ人しか出てこない優しい話で、感動できます。
まさに命を削るように、愛する人が想う人に成り代わるということが、時代と会わないかもしれないけれど、そこもまたこのお話の大事なところで、長く愛される理由と思う。
大人の寓話というかおとぎ話の感覚でもあります。
余談。同じ話を以前「演劇集団キャラメルボックス」の舞台で2度鑑賞。
舞台は人が演じるからこその感動もあった。
冒頭の風船をジャンプしてとるところや、クライマックスのはしご落ちのアクロバティックなアクションが見どころでした。
ちなみに、最後は二人でパン屋を始めます。
トリツカレる事=死・恐怖だと感じ取れた
とにかく全ての出演者の声がよく、歌も綺麗でした。
それが勿体無い…と思うほど、出演者の皆様の無駄遣いに感じてしまいました。
予告や番宣を見て、「歌も素敵で明るい気持ちになれそう!」と思い、鑑賞を決意しました。
実際、最初から半分くらいは『明るく面白い内容』で、楽しい気持ちで鑑賞できました。
問題は後半です。
予告で「ペチカには悲しみがあり…」と言っているのは聞いてしましたが、まさかあそこまで『タタンの死』の瞬間を具体的に話すなんて…。
あそこまで死の瞬間(真っ二つに折れ…といった内容)を話す必要があったのでしょうか?
ネタバレになるから難しいのかもしれませんが、落下や血のシーンがあるなら何かしらで記載していて欲しかったです。
私自身にトラウマがあり、グロテスクなシーンや死を感じ取れてしまう内容の物を見ない様に過ごしていることもあり、
『トリツカレる事=行く末は死』
という印象で終わってしまいました。
私以外にもそういったことがトラウマの方・避けて生活している方はいるので、注意出来ればと思い、レビューを書きました。
恐らく、『取り憑かれることは可笑しいことじゃない!』と伝えたかったのだと思いますが、最後のジュゼッペがハシゴから身を投げたシーンも含めて『トリツカレるとその人の死に方まで真似しようとするのか…』と怖くなりました。
最後までペチカが気づかなかったら…と思うと、余計に『死』だなと。
取り憑かれているのがモノや行動だったから良かったものの、人間にトリツカレるのは流石に恐怖でした。
総じて、『ジュゼッペの行き過ぎたペチカへの愛』も怖く感じてしまいました。
とりあえず、歌はとっても良かったです。
「幸福の王子」にならなくて良かった
キャラクターデザインが好きになれず、評判良いのは知っていたがスルーしていました。
金曜の仕事帰りに何か一本見ようと思ったらちょうどいい時間でやっていたので「まあいいや」とチケット購入。
で、見てよかったです。
あのデザイン(しっかりシンエイ動画しんちゃん風でしたが)なので、ヨーロッパ風のおしゃれな話なのかと思って、それも敬遠の理由だったがさにあらず。
何かにハマると憑りつかれたように脳内がそれだけになってしまう、「トリツカレ」男ジュゼッペの愛のお話。
一目ぼれ相手の、貧しい風船売りの移民の女性ペチカにトリツカレるが、彼は身勝手なストーカーではなく、ひたすら彼女の幸せを願い、曇りのない笑顔にするためにどんなことでもやってのける。しかも、ペチカに知られないように黙って手を尽くす。そして彼女に面と向かって「好きです」の一言がいえない純情派。
「幸福の王子」のような話かと想像して、ジュゼッペの無償の愛は誰にも知られず葬られ、親友のシエロは、文句言いいながらも王子のために働いて渡りのタイミングを逃し、雪の中ひっそりと命を終えた燕みたいになる哀しい予感を持ちつつ観ていたが、予想外のハッピーエンドでほっとした。悲劇じゃない結末よりインパクトは減って、どうってことない映画じゃんという印象になるが、その「どうってことない」幸せな結末が温かくてとても良かった。
ミュージカル仕立てなのは知らなかったが最初から違和感なく、佐野晶哉さんさすが元劇団四季、シエロの柿沢勇人さん、上白石萌歌さんとミュージカルに実績ある俳優さんを起用して(当然ですが)しっかりミュージカルでした。
絵は、見ているうちにだんだん気にならなくなり、あれはあれでいいわ、になりました。
キャラクターが愛すべき人たちだったからだと思います。
ジュゼッペが左利きで、左利きが何てことなく普通に登場していると思って同じ左利きの私としてはうれしかったが、意味があっての「左利き」だったんですね、個人的にちょっと残念。
最高傑作
ネタバレを読まずに観に行ったが、とても美しく素晴らしい映画だった。
何事にも取りつかれたように夢中になるトリツカレ男が恋に落ち、まっすぐピュアな恋をするラブストーリー…かと思いきや、ストーリーが意外な展開を見せて、それまでクスッと笑う場面も多々あったが気付けばめちゃくちゃ泣いていた。
愛する人を失った悲しみ。凍りついた心を溶かしてくれたトリツカレ男の無償の愛。
グリーフケアの物語でもあったとは。
登場人物みんな心が綺麗でお互いを想い合っていて美しかった。
何かに夢中になるのはすてきな事。想い合うのってすてきな事。
そんな事を改めて感じさせてくれる映画。
映像、音楽、歌、演技、ストーリー どれをとっても最高で、何度も繰り返し観たくなる傑作ミュージカルアニメだった。大人も子供も観てほしい!
ストーリーが古臭い
全体のファンタジックな伝え方、作画やミュージックは良かったけれど、大事なストーリーが古すぎる。
「主人公がヒロインのために裏で色々尽くし、それをヒロインが最後になって気づくことで二人が結ばれる」なんて、もう令和だけど?まだ「女性が救われるための存在」だと思い込んでいるわけ?邦画が大体そう。女性がみんな輝いている宮崎駿監督の映画って、貴重すぎる存在だ。
まあ、この映画の原作が2001年出版らしいので納得がいく。にしても、わざわざこの時代にこのような内容の作品を映画化する理由ってどこにある?
「一旦夢中になったものに全力で取り組む」というトリツカレ男の設定によって、主人公がヒロインに尽くす理由や、尽くすための手段(ネズミとの会話力も)が自動的に成立する。しかしそれ以上の活用が見当たらないので、割と平凡に思った。
演出が良く、ファンタジー×ミュージカル映画としてまずまずだけど、ストーリーのせいで全体的に凡庸なイメージを受けた。
春か冬か
公開日の舞台挨拶付き18:10の回
舞台挨拶では「春を感じられる」「人間の温かな部分が見える」って言ってたのに、実際はもう……冬じゃん………
最初始まった時は春だったし温かかったし穏やかな気持ちだし、そこに歌の効果もあってワクワクが止まらんかったけど、後半激重くね、、、?俺の代わりにみたいな、ジュペッゼが名前呼びながら落ちるシーンが辛くて辛くて気付いたら泣いてた
絵柄で最初拒否してたし泣くわけないって思ってたけど感動とかじゃなくて人間の重たい部分見て苦しくて出てくる涙、的な。
でもやっぱ最後あったかいし途中ふふって笑えるところもあるし、何より歌が!!いい!!!!
手軽に見られるミュージカルみたいな!!とてもいい!!!
歌と声と音でワクワクが跳ね上がるあの感じが大好き!!
パンフレット買ったから読んでから、もう一回見てみたい
よかった
昔の絵本のようなクセの強いヨーロピアンな絵柄だ。悪人が一人も出てこなくて、ピュアな愛が描かれる。しかし、トリツカレ男は飽きっぽくもあり、この恋がいつ覚めるのかと非常に心配だ。もしトリツカレが終わったらポイ捨てされて彼女は深く傷つくことだろう。
また、元婚約者に成りすまして彼女をだますなど、かなり気持ち悪い。あれだけのトリツカレ力があるなら、いろいろなスキルを身につけて商売ができそうなものだ。世界レベルの身体能力があり、外国語など他の能力も高い。それなのにレストランでウェイターの仕事をしている。深い闇を感じる。
彼女も彼女で彼が死にかけているのに、お母さんの病院に行って戻って、駆けつけるかと思ったら踊りだすし、死ぬだろとこっちが焦る。能天気すぎる。
アニメ表現のレベルはとても高い。
この男の愛情を信じられるのか?
レビューの評価がとても高い様なので、予定はしていなかったが観賞。
んんんんんんんん。
これは。
いい話、ですか?
まず主人公「ジュゼッペ」は「トリツカレ男」なワケだ。
冒頭から、いろんな事に興味を持ってはトリツカレた様に情熱を注ぎ、しばらくすると次の興味へと移っていく、と説明されている。
そもそも「トリツカレた様に」って、慣用句として決して褒め言葉ではないと思うがいかがだろうか。もちろんこの最初では揶揄した意味で使ってるんだが、最終的に意味合いは変わらないワケで。
いや、ホントにシンプルに「そんな男の恋愛なんて信用できないでしょ。」というのが最初の印象。
虫やら語学やら探偵ごっこやら、彼が過去に興味を持った様々な興味が、彼女「ペチカ」を想う気持ちを具現化し、伝える上ですごく役に立った。
…それはまあ、良い。
じゃあ、これまで次々と移り変わってきた様々な趣味と、今回たどり着いた彼女への恋心と、何がどう違うのか。
つまり、キャラクター設定がそもそも恋愛には向いていないのでは?
そしてジュゼッペは、気持ちが進む余り、ペチカが心待ちにしている、でも実はすでに事故で死んでいるフィアンセ「タタン」になり代わり、彼が実在するかの様に振る舞う。あまつさえ、自分の健康を害してまでタタンが力を注いだホッケーに執念を燃やす。
…それ、ナニ?
誰が得するの?
遅かれ早かれバレるウソだし、悲しみは増幅され、結果として彼女はむしろ傷付くのではないだろうか。
これは決して「純愛」などではない、と私は思う。こんな自己犠牲は、ただのジュゼッペのエゴだ。
で、ペチカもペチカで、窓ガラス越しに現れたジュゼッペが扮装したタタンに、ジュゼッペの話をしていながら、目の前にいるのがそのジュゼッペとは気付かないってか。
それはいくらなんでもジュゼッペが不憫過ぎやしませんか。
と、この不憫さがまたジュゼッペのエゴを正当化してしまう。
そんな一途なペチカだからこそ、タタンを生きている様にみせたのはやはり残酷だと思う。
タタンの「三つの約束」みたいなのも今一つピンと来ないし、ラストに梯子から落ちたのは何なんだ。
彼は「トリツカレ男」としてではなく、純粋に一人の男性としてペチカを愛しているんだ、って、これまでとは違うんだ、ってところを見せてくれたら良かったのに、みんなして最後まで彼を「トリツカレ男」だからと繰り返し、納得してる。
(言葉が汚くて申し訳ないが)
つまるところ、この話は「イカれたカップルの妄想恋愛」でしかないのではないか、というのが最終的な私の感想。
全然応援できないなぁ、と。
もちろん、私が若ければ印象も違ったのかも知れないけどね。
それにしても、このレビューの★の数の多さは何なんだろう。
トリツカレ
トリツカレの意味について、随分気付けなかった自分の読解力に腹が立つ、、笑
ジュゼッペがどうしてもカジモドに見えたり、リングイニに見えたりしてしまう。
トリツカレには感動したし涙も出たけど、なんとなく既視感があって、今後自分が知らなかった新しい展開に出会える頻度は少なくなるんだろうなと切なくなった。
ペチカへのトリツカレはジュゼッペのいつもの”トリツカレ”ではなく”取り憑かれ”だから今後も手放すことはないということか。
歌はとても素敵なんだけど、本職じゃないからかセリフの声と歌声がつながっていかないのでシーンが切れてしまう感が否めない。
最近のアニメ映画はとにかく派手で迫力押し、それも大好きだけどストーリーと絵でほっこりさせてくれる映画だった。
この愛に涙した!!映画は最後まで観なきゃ分からない そう感じる一作でした!
パーフェクト スプリングデイ!
見た目だけで映画の善し悪しは判断できない。
そう感ずる一作でした!
今日は全く期待していなかった「トリツカレ男」を鑑賞しましたよ。
この一見ミュ-ジカル風アニメ作品ですが、見た目はキャラデザイン(作風)がちょっと~ナニコレ (=_=) (^_^;) (´-ω-`)
思う人多いと思われます。私も一見なんだろなと・・・
この話は、何にでも憑りつかれる(いや、トリツカレル、夢中に成る、必死に成る、超集中的に、 前しか見ない、 他を見ずまっすぐに)男の話。
考え方によっては飽き症とも受け取れますがね。
その男が ジュゼッペ(もじゃもじゃ頭)(CV:佐野晶哉さん)。
そして、公園で風船売りの女性がペチカ(細身で痩せてる)(CV:上白石萌歌さん)。3年前に外国から母親と一緒にやって来た。
彼と彼女の出会いが成す物語なんだな。
至って普通の恋愛話かも知れません。
最初~前半は、この何にでも夢中男のバカさ加減に少々呆れてました。
ネズミと話す?? ココまで来たらアフォかいなと。
そしてネズミはシエロ。彼が語り手で話が進行。
でもこの彼の真っ直ぐな行動。見てると中々紳士的なんだなと思う様に。
一番 あ~ぁそうなんだと、感じたのは
彼女が街で見かけた 或る人を追いかけた時ですね。
それを一瞬で見抜いた彼が、彼女を笑顔にする為に
”ちょっと 今から暫く逢えない” って言って 夢中に有る事をする所ですね。
彼の誠実で真っ直ぐな愛がここに現われてきます。
彼は この事を、してあげてるとか、自分を良い奴なんだと思われたいとか
そう言うのじゃ全くなくて、ただ彼女に笑顔で居て欲しい。元気で有って欲しい想いだけがそこに在って そこがとっても素晴らしい。
シエロが 何とかして彼女に伝えるジュゼッペの事。
彼の仕草で総てを悟るペチカ。
それが分かった時、真冬の寒い寒い中なのに
心の奥底から暖かい愛で満たされて行くのが分かります。
最初、なんだこのタイトル? このキャラデザインに作風と思ってましたが
最後まで見て 総てコレで良いのだと思う様に。
中々素敵なひと時を感じさせてくれる 作品でした!
ご興味御座います方は
是非 ご友人ご家族、彼女彼氏と、
劇場へお越し下さい!!
「トリツカレ」というコンセプトの豊かさ
「トリツカレ」とは主人公「トリツカレ男」の様々なことに熱中する奇癖と、そこから派生する数々のスキルが物語をドライブしていくこと、そして当然、主題となる2人の恋愛のことでもある。だが、後半主人公が取る奇妙な選択を見ていくと…「トリツカレ」のトリプルミーニングが立ち上がってくる!すなわち、ポゼッション(憑依)であり無幻能に通じるような鎮魂のテーマ…少し奇妙なラブストーリーが、(森川智之の重厚な芝居が利いている)俄然渋みを帯び、冬から春への新生を寿ぐ祝祭的荘厳ささえ感じさせる。流行のキャラデザではないが、往年の児童アニメの風格(相棒がしゃべる鼠なのもそれっぽい)を感じさせる背景美術とマッチしていて素晴らしい。重ねて言う価値はあるが、森川智之の「ゴンドラ」のシーンは名作揃いの今年のアニメ映画でもベストシーンの一つに数えられる。
マッチ箱チェアー
クセの強い絵柄と俳優起用に警戒しつつも、意欲作を期待して鑑賞。
それが一番の才能ということか、夢中になったことに悉く有能さを見せるジュゼッペ。(15ヵ国語すげぇ…)
すぐ上の空になり仕事もままならないのに、大量のカメラを揃えたりと金回りはやたらといい。
そして周りが有り得ないほど寛容。
風船キャッチは確かに見事だったし、ぼっちの寂しさもあったにせよ、ペチカの好感度も最初から高い。
というか、なんでペチカはよりによってギャングから金借りたんだよ。(いい人だったけど)
三段跳び、探偵、サングラス、昆虫採集、歌など、過去にトリツカレたことが次々と役に立つ。
ネズミと話せることも含め、良く言えばすべてが有機的だが、悪く言えばすべてがご都合的。
その辺を気にしなければ、純粋な恋愛ものとしてテンポよく見られる。
リアリティラインからすると児童文学なのかな。
意外と薄かったミュージカル要素も、リアリティラインを下げるために取り入れた気もした。
タタンの死に様は結構エグいし、終盤に幽霊と会話しだしたのは驚いたが。
最後に自分から壁を蹴って落ちたのは意味不明。
夢中になること、というより物事に真っ直ぐ向き合うことの大事さを伝える寓話としては悪くない。
ただ、良い方に転びすぎだし性善説に依りすぎ。
声の演技は違和感こそないが、深みもない。
歌うことを前提としたキャスティングかと思ったが、そこも子供向けレベルで曲も少な目。
作画はよかったが、ミュージカルシーンはもっとアニメ的な躍動感が欲しい。
汚れた大人には正直物足りなかった。
とりあえず治療院のヤブ医者はとっとと辞めろ。
【”トリツカレ男の無償の献身。そして齎された幸。”今作は、一目惚れした風船売りの女性の憂いを無くし晴れやかな顔になって貰うために、心優しき男が奮闘するラヴファンタジーである。】
ー 今作の原作を書いたいしいしんじさんの著作は、理由は書かないが近しいモノを感じ30代に読んでいた。断捨離をした際に数冊処分したが、「いしいしんじのごはん日記」は時折手に取る。その文体は柔らかく、優しくまるで今作の主人公のジュゼッペは、いしいしんじさんの事ではないかと思うのである。-
■夢中になると、それに一直線に突き進み他の事が目に入らなくなるジュゼッペ。それ故に彼は町の人達から”トリツカレ男”と、愛情を込めて呼ばれている。
或る日、風船売りの女性のペチカに一目惚れした彼は”君と友達になりたいんだ!”と叫び、彼女の為に只管に尽くすのである。
彼女が病気の母の借金を抱えていると知れば、貸主の”ツイスト親方”に貴重なカメムシを贈り、チャラにして貰い、彼女の母の病気を治すために医者に化けて、眼鏡を持参し”歌”の楽しさを教え病を癒す。それでも、彼女に憂いがある事を知った彼は、その原因が半年も現れない重想い人”タタン”にあると知り、彼は”タタン”に会いに行くが・・。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・フライヤーを観ていたので、不思議な風合の絵にも違和感を感じずに、序盤は鑑賞する。そして、ジュゼッペとその相棒であるネズミのシエロとの遣り取りや、町の人達がトリツカレテしまったジュゼッペを”しょうがないなあ”と言う感じで見守る姿が良いなあと思いながら、観賞を続行する。
・作品のトーンが変わるのは、”タタン”が少年達にアイスホッケーを教えていた心優しき青年で、練習のためにロープウェイに子供達と乗っていた時に,ワイヤーが切れそうになり子供達に目を閉じさせてから、重みを減らすために自ら雪面に身を投げた事を知るのである。”タタン”も又、無償の献身をする男だったのである。
・その事実を知ったジュゼッペは、シエロの制止を振り切り、”タタン”の振りをして梯子に乗ってペチカを窓越しに励ますのである。雨の日も風の日も。そんな彼に、”タタン”が現れ彼を勇気づけるが、或る日彼は梯子から疲労から”タタン”と同じように、背面から地面に落ちてしまうのである。
このシーンでは、何となく、O・ヘンリーの名編「最後の一葉」が頭を過ったのである。
・だが、ジュゼッペは包帯グルグル巻きになりながら、ペチカの看病を受けているのである。それは、”ツイスト親方”が借金を棒引きにした理由をペチカに告げ、元気になった母は医者の正体がジュゼッペである事を見抜くのである。それ故にペチカは、彼を懸命に看病するのである。
<今作は、一目惚れした風船売りの女性の憂いを無くし晴れやかな顔になって貰うために、心優しき男が奮闘するラヴファンタジーなのである。>
愛する伴侶の喪失からの再生の物語
自己満足や自己顕示欲のためのオタク趣味の男が、恋する気持ちによって、他人の為にその力を発揮する。
本筋は、セカンドラブ。愛する伴侶の喪失からの再生だ。トリツカレ男が介入し、暴走する。もはや狂気を帯びている。
失われた愛を克服して、新しい愛に前向きになるためにはどうしたらいいのだろう。
ラストは考えていたものとは異なった。気持ちを癒す手段が手を繋いで歌うだけでは伝わらなかった。
残念だなと思ったのは、タタン先生が饒舌すぎること。女の人の愛情を男同士でバトンを受け渡すように感じてしまった。これが男のご都合主義に思えた。
「秘密の友達」がいなくなっちゃっててショック
ショック過ぎて星半分にしました。
「トリツカレ男」読んで、秘密の友達にトリツカレない読者とかいる?
いなくない?
51ページにちゃんと書いてあるのに…!
と、かなしいきもちです。
どうしてあのひとをいなくしたんですか監督。
幽霊かなんかなのかな、とか、ワクワクしてたんだけどな…。
ハツカネズミが喋るから「トリツカレ男」はファンタジーなんだって思ってたから、
ハツカネズミがネズミ語(原作では、ネズミなき)を喋るただのネズミになってたのも残念でした。わかりやすさを優先したって事なのかな、とは思うんですが、
「ぼくなら、ネズミなきでなくってもわかるよ」が聞きたかったな。
ペチカの黄色いワンピースも登場せず無念。
でも、
色使いと、光と影の入り方、内装や街並み、建物達はかわいくて良かったです。
あと役者さん達の歌も良かった。
おはなしの内容も、やっぱりすきです。
って思いました。
ジュゼッペを外からみたらこういう風に見えるんだな〜と思いました。
キャラクターデザインに慣れるのに時間がかかる
原作の小説は未読です
キャラクターデザインは個性的すぎて
正直、慣れるまでに時間がかかる
なんとなく子供向け作品のように感じるが
タタンの死亡シーンとかは子供が観るには少しキツイと感じた
なにかに夢中になるとそれしか考えられなくなるトリツカレ男のジュゼッペは
海外からやってきた女の子のペチカに「トリツカレ」てしまう。
ジュゼッペはペチカのために隠している問題を察知して
過去にトリツカレたことでそれを解決しようとしする。
ギャングからの借金問題を解決するとか
ペチカのお母さんの病気を治すとか
ジュゼッペがいろいろとスゴすぎるので子供向けっぽく感じた
最後にペチカの想い人でタタンの存在を知って
彼を探し出そうとするが
実はタタンはもう亡くなっていた。
ジュゼッペは亡くなったタタンに成りすまそうとして
努力をするが
やりすぎてボロボロになってしまう
最後のほうでジュゼッペは
タタンの幽霊?にトリツカレていたので
トリツカレ男がダブルミーニングになってると感じた
最後はペチカはジュゼッペのしていたことを知って
迎えにいく感じになる
登場人物は基本的に善人が多い
ネズミもいいキャラだった
ギャングも最初は悪人っぽかったのに
途中で普通に良い人になっている感じだった
ミュージカル要素が多いが
作画的にはカーチェイスのほうがよく動くと思った
ストーリーは子供向けだと感じるけど
大人でも通用するものだと思う
全体的にいい作品だが
キャラクターデザインに慣れるのに時間がかかる
相手の幸せだけを願う「無償の愛」に胸が熱くなる
最初こそ、「個性的」と言うよりは「クセのある」キャラクター・デザインに戸惑いを覚えるが、観ているうちに慣れてきて、段々と「味」に思えてくるから不思議だ。
色々なことに夢中になって、それを極めてしまう男が、1人の女性に夢中になる話だが、「それって、普通に恋なんじゃない?」という疑問も湧いてくる。主人公が、彼女に「取り憑かれた」のなら、ストーカーまがいに彼女を追いかけ回して、猛然とアタックしてもよさそうなのに、ろくに告白することもできない様子を見ていると、なおさら、単なる「恋する男」としか思えないのである。
ところが、彼女が、想いを寄せている教師にしばらく会えていないことを知ると、その教師を探し出そうとしたり、その教師が亡くなっていることを知ると、彼の振りをして彼女に会いに行こうとしたりする主人公の姿を見て、ようやくと「取り憑かれた」ことの意味が分かってくる。主人公は、彼女を自分のものにしたいのではなく、彼女の「本当の笑顔」を取り戻したいのであって、その、相手の幸せだけを願う「無償の愛」の純粋さに、思わず胸が熱くなってしまった。
その上で、彼女が、想いを寄せる教師(すなわち主人公)に、主人公のことを好意的に話す場面では、主人公の努力が報われたような気持ちになってホロリとさせられたし、その教師の霊が、彼女に自分のことを忘れさせるために、自分が主人公に取り憑いたのだと種明かしをする場面では、なるほど、そういうことだったのかと納得することができた。
ただ、それだけに、最後に、彼女が、主人公に対する愛に気付くシーンでは、主人公が、彼女の借金を帳消しにしたり、彼女の母親の喘息を治したり、主人公が教師に扮して会いに来てくれたことを知ったから、彼女が主人公を好きになったかのように描かれていることには、やや違和感を覚えざるを得なかった。
確かに、彼女を幸せにするための主人公の努力を、彼女自身に分かってもらえたことは嬉しかったのだが、愛とは、ギブ・アンド・テイクのビジネスライクな関係ではなく、何かをしてもらったことに対する感謝の気持ちとも違うと思えるのである。その点、一緒にいるだけで幸せを感じられるといった2人の関係性が、もっと強調されても良かったのではないかと思えてならない。
それから、色々なことに夢中になるということは、それだけ飽きっぽいということでもあり、劇中で相棒のネズミも言っていたように、彼女に対する主人公の情熱が、そのうち冷めてしまうのではないかとハラハラしてしまった。ただ、ラストシーンを見た限りでは、教師による「取り憑かれ」が解けて、お互いの想いが「愛」に変わったことが伺われて、ようやく安心することができたのは良かったと思う。
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