「「幸福の王子」にならなくて良かった」トリツカレ男 かばこさんの映画レビュー(感想・評価)
「幸福の王子」にならなくて良かった
キャラクターデザインが好きになれず、評判良いのは知っていたがスルーしていました。
金曜の仕事帰りに何か一本見ようと思ったらちょうどいい時間でやっていたので「まあいいや」とチケット購入。
で、見てよかったです。
あのデザイン(しっかりシンエイ動画しんちゃん風でしたが)なので、ヨーロッパ風のおしゃれな話なのかと思って、それも敬遠の理由だったがさにあらず。
何かにハマると憑りつかれたように脳内がそれだけになってしまう、「トリツカレ」男ジュゼッペの愛のお話。
一目ぼれ相手の、貧しい風船売りの移民の女性ペチカにトリツカレるが、彼は身勝手なストーカーではなく、ひたすら彼女の幸せを願い、曇りのない笑顔にするためにどんなことでもやってのける。しかも、ペチカに知られないように黙って手を尽くす。そして彼女に面と向かって「好きです」の一言がいえない純情派。
「幸福の王子」のような話かと想像して、ジュゼッペの無償の愛は誰にも知られず葬られ、親友のシエロは、文句言いいながらも王子のために働いて渡りのタイミングを逃し、雪の中ひっそりと命を終えた燕みたいになる哀しい予感を持ちつつ観ていたが、予想外のハッピーエンドでほっとした。悲劇じゃない結末よりインパクトは減って、どうってことない映画じゃんという印象になるが、その「どうってことない」幸せな結末が温かくてとても良かった。
ミュージカル仕立てなのは知らなかったが最初から違和感なく、佐野晶哉さんさすが元劇団四季、シエロの柿沢勇人さん、上白石萌歌さんとミュージカルに実績ある俳優さんを起用して(当然ですが)しっかりミュージカルでした。
絵は、見ているうちにだんだん気にならなくなり、あれはあれでいいわ、になりました。
キャラクターが愛すべき人たちだったからだと思います。
ジュゼッペが左利きで、左利きが何てことなく普通に登場していると思って同じ左利きの私としてはうれしかったが、意味があっての「左利き」だったんですね、個人的にちょっと残念。
かばこさん、コメントありがとうございます。・_・
幸福の王子
みすぼらしくなった王子の像と、その足元で冷たく
なっているツバメ…。
不幸なトリツカレ男
アイスホッケー選手の仮装をしてハシゴの下に横たわる
傷だらけのジュゼッペと、傍らで命尽きているネズミ…。
うーん。嫌です。
落ちるジュゼッペに向かって飛び込むペチカ。
間に合って良かった。…ペチカって実は力持ち?
ややファンタジーな感じのエンディンクでしたが
私は好きです。
良かった良かった。
まったく同感です!
デザインが何か「くしゃくしゃ」ってした感じなんですよね。
シエロのしっぽなんて線ですよ(笑)
昔のアニメ「ガンバの冒険」を思い出しました。
個人的には「幸せの王子」のオチでもよかったような気もします。
今晩は。
コメント有難うございます。
私は、チャップリンの「街の灯」が大変に好きなのでレビュータイトルにも絡めましたが、今作は鑑賞後の爽やかな余韻がとても佳き作品であったと思いましたね。ではでは。
共感、コメント有難うございます!
最後、ジュゼッペの落ちかたがトリツカレのソレと同一だったので、もしや悪霊にトリツカレ?との疑念が頭をよぎりましたが・・・大丈夫で良かったです!
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