劇場公開日 2025年11月7日

「荒唐無稽さと切実さ」トリツカレ男 nakadakanさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0 荒唐無稽さと切実さ

2025年11月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

楽しい

ミュージカル仕立てのラブストーリーという紹介やクセの強い絵柄から、当初は全く興味を持っていませんでした。
しかし、映画クレヨンしんちゃんシリーズ「逆襲のロボとーちゃん」「花の天カス学園」の髙橋渉監督作と知り興味を持ち、レビューの高評価を目にしたこともあり観に行ったものです。
ラブストーリーは苦手なので自分には合わないかもという心配もありましたが、予想に反してとても面白かったです。

ラブストーリーといっても荒唐無稽なシュールな寓話的なお話で、ウソやんと突っ込みたくなる荒唐無稽さも、クセのある絵柄の朴訥としたキャラクター達でほのぼのと笑えます。
荒唐無稽な展開ながら、表情やしぐさや台詞などキャラクターの感情描写は丁寧で切実さが伝わりますし、目頭が熱くなってしまう場面も。
この絵柄がこの荒唐無稽な世界観に合っているというか、この絵柄だから強引な荒唐無稽さが許容できるのかなと思います。
動きや演出、色彩など、アニメーションならではの表現も大いに楽しめました。

主人公ジュゼッペとペチカにも好感が持てますが、やはりツイスト親分が最高でした。
夜の街でのミュージカルアクションなど、いやもう滅茶苦茶が過ぎるだろうと。
黒塗りの車にネオンが光るシンプルすぎる画も良いなあと。
また、タタンに関する場面も、こんな状況ある?と思いつつも、短時間で人となりが伝わる描写でグッとさせられてしまいました。

nakadakan
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