「【史上最恐の殺人鬼映画】」ファイナル・デッドブラッド abuさんの映画レビュー(感想・評価)
【史上最恐の殺人鬼映画】
倒せない。逃れられない。救いがない。そんな殺人鬼は、映画史上でもほとんどいない。
最恐の殺人マシーンが、ついに帰ってきた。
人体破壊シーンは過去作に比べるとややソフトになっているが、その分“見せ方”がうまい。
グロではなく恐怖を演出で見せるあたり、もはや職人技。
このジャンルで頂点を極めたと言っていい。
今作はドラマパートにも厚みがあり、キャラクターにも愛着が湧く。
それでも「死んでいっても惜しくない」のがこのシリーズの魅力だ。
全編にわたって不謹慎。笑っても不謹慎。死んでも不謹慎。赤ん坊を見ても不謹慎――。
だが、その“突き抜けた不謹慎さ”こそが、この映画の生命力になっている。
終盤はシリーズのフォーマットに収まる構成ながらも、「2025年に“ハイなる・デッド”を作るとこうなる!」という勢いと熱がある。
特に冒頭20分、何も起きていないのに環境音と演技だけで恐怖を植えつける演出は圧巻。
こんなジャンル映画が存在してくれるだけで嬉しい。
コアなファンが日本公開スルーを覆したのも納得だ。
洋画が元気を失う中、ジャンル・ホラーが見事に存在感を示した一作だった。
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