ミーツ・ザ・ワールドのレビュー・感想・評価
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生徒会副会長だ!
杉咲花だけでなく、南琴奈(磯村勇斗主演の学園ドラマで副会長演ってた娘だ!って思って)が出ているのが決め手になって見に行きました。
奇しくも前に見た「愚か者の身分」と同じ歌舞伎町が舞台で、映画のポスターの構図も「3人が屈託なく笑っている」ものになっている。
南琴奈は「美しい顔」と言われても違和感ないし、杉咲花はほかも女性を「あなた美しい顔ですね」と言っても、いやいや貴方も十分にきれいですよ!って不思議と思わない。
そこは南琴奈の資質と、杉咲花の才能によるところが大きいのかな。
ライが闇堕ちしたのは、藤治との別れてが理由なのか?
藤治が心を病んだのは、ライの闇堕ちが引き金なのか?
双子のように共鳴し合って、ふたりで心を病んでしまったのか?
「しあわせになって欲しいだけなの!」って言いながら、あれやこれや知らない間に期待したり要求したりしてしまうのですよね。
歌舞伎町界隈(社会)が毎日時間をかけて変わっていくように、社会の最小単位である、恋人同士、親子同士、夫婦同士、友達同士でも気付かないうちにちょっとずつ変わってるんですよね。
銀行員の女性同僚が友達になっている(と思われる)シーンなんかは味がありましたね。
杉咲花劇場
多様性を溶かす優しさの距離感
程よい距離感が、多様性を溶かす優しさになる。
自己肯定感の低いアイデンティティが、やがて他者の優しい世界に触れた時、心の琴線が動き始め、自分の存在を知ることになる。
オタクや腐女子は、底辺にも表現されがちではあるが、自分の価値観を構築しながらも、少しだけ視野を広げることにより、新しい世界や出会いが必ずある。
多様性はやがて溶け合い、「容認」から「共存」へ変わっていくだろう。
劇中、蒼井優演じるユキが語った、「人が人によって変えられるのは、四五度まで」は、人は孤独であるが故に、自分という存在の大切さを伝えている。
作品の終盤に、杉咲花演じる由嘉里が持つ紙袋が破け、散らばるグッズをひとつずつ拾い上げて電話に号泣するシーンに、今までの自分を否定する事なく、新たな自分に気づき再び歩き出す。このシーンに現在を生きる人へのエールかもしれない。
原作は未読。 この作品を私が10代、20代の頃に観ていたら、「これ...
原作は未読。
この作品を私が10代、20代の頃に観ていたら、「これは私のための物語だ」と思ってたかもな〜と思いつつ、不惑の年が近い私はユキさん、オシンさんに近い目線で見守ってしまった。
映画館に一人で観に来てる女子高生がいて、あの子はどんな風に感じたのだろう…と思いを馳せながら帰ってきた。
由嘉里は過去の自分を見ているような気持ちになったな。
好きなものがあるのに周りの目を気にして大きな声で好きと言えなかったり、周りの人が当たり前にしてることが自分だけできず一人だけ置いていかれてるような気持ちになったり、家族の言葉の端々から感じる期待の言葉に後ろめたく重い気持ちになったり、そういう息苦しさを今まさに感じている真っ最中の人には、きっと刺さるものがあるのだろうな。
あと、終盤の更衣室のシーンはあるあるだなと思った。
一方で、私はライのような希死念慮は人生で一度も感じたことがなくて、むしろ子供の頃は死ぬのが怖かったし、周りの大好きな人たちが先に死ぬのも怖くて、死後はどうなってしまうんだろうと想像して夜な夜な怯えてた時期があったな〜なんてことをふと思い出した。
新宿はあまり好きな場所ではなかったのでなるべく近づかないようにしてたけど、この映画は優しい目線で少しどこかおとぎ話のような歌舞伎町を描いていて、観てたら久しぶりに繰り出してみたい気分になった。
ラーメンと餃子が食べたい。
世界との距離感
恋人、家族、友達という関係や同性、異性という属性に限らず
他人や、この世界とどれくらいの距離感で交流すべきか、
おそらく統一の正解はなく、苦しみながら、
自分で探して見つけるしかない。
そして、残酷だけれど、どれだけ近づきたいと思っても、
超えられない壁の存在する相手がいる。
けれど、仮にそういう相手と別れることになっても、
ちょっとした共有体験をきっかけにして
想像の中で生き続けることはできる。
本作は、そういった喪失感や生きる実感をなかなか得られない
心の傷を抱えながらも暖かい心をもった人たちの物語。
杉咲さんの徹底した妄想力たくましい腐女子っぷりがすごく面白く、
全体の色調を少し明るくする良い触媒になっており、
少しシリアスな展開も重くなりすぎず、
最後まで楽しくみることが出来ました。
3人の青春友情物語でよかったのでは?
食べる杉咲花。だべる蒼井優
新宿が舞台なのにバルト9とちょっとお高い109シネマズでしかやってないのなんでー な、「ミーツ・ザ・ワールド」観ました。これまた小説原作、原作未読。
杉咲花さんのオタク言葉と相変わらずの食べっぷりの良さと、バーカウンターの端っこにどすんと居る蒼井優さんが観られたらもう満足。板垣李光人くんの距離感バグったホストはハマり役◎ ライはそんなに難しい役柄ではなかったと思うけど、南琴奈さん魅力的だし役柄に合ってた。
またお会いしましたね、の渋川清彦さん、さすがの安定感。
映画が始まってすぐ加藤千尋さんが出てきてびっくりした情弱清掃員。女優活動は追えていなくて…
キリエ以来のスクリーンの安藤裕子さん、今回も存在感あった。
ストーリーに関しては、あんな風に濃くも広くも人との関係を築けていても消えちゃいたいって思うものなのかと、人との関係が薄くなるばかりで寂しさを感じ始めたアラ還おっさんの腑には落ちなかった。
ユカリ側の消えてほしくないという気持ちはわかるけど、自分の想像(妄想?)で突っ走って元恋人の家にまで行く感覚も、慟哭するまでの感情の揺れも別の生き物を見ているようで、不思議で奇妙で言葉としてはそぐわないかもしれないけど面白くもあった。
ともかく、役柄を完全に体内に入れ込んで全身で演じきる杉咲花さんをスクリーンで観られるのは最高の時間です。
精神病キャバ嬢と腐女子
自殺念慮のあるキャバ嬢と腐女子が出会ってからのドラマ。
ストーリー展開が見えず、終始謎だった。
強いて言うなら、苦い過去があって、精神に問題を抱えつつも生きている若者がいるということか。
希望は見えなかった。
二次元の世界に没頭したままでいいのかね。
無理してでも婚活して結婚した方がいいと思うが。
新宿の街が知ってるから舞台となり興奮した位。
あのちゃんぽんのラーメン屋に未だに行ってないから、行ってみようかなと思った。
菅田将暉は顔は出てなかったと思う。インパクト強くて視聴者が混乱するから?
公開タイミングに運がなかった
事故案件。
原因はわからないが、みさせられてるものから推測すると、なんらかの事故があったとしか思えない。結果、作り手側と役者の力量の差がものすごいことになっている。
物語は、恋愛の経験がないオタク少女が新宿でキャバ嬢やホストに出会って外交的になる、という話。
いつの話かと思う。今時のキャバ嬢のことを知らなすぎる。腐女子だからマウントとれるとか描写が古くさすぎる。
1979年ワールドツアーのヴァンヘイレンTシャツ、旧モデルのセブンスター、プレステ2など映す。だけど、スマホもSNSもある世界線。何かファンタジー的な仕掛けがあるのかと思いきや、何もない。
こういう映画でお決まりのセリフによる作り手の心情吐露がきましたよ。
「実験だった」
何の実験なのだろう?
オタク、腐女子が揶揄された2000年代。今や日本の対外輸出産業で、自動車に次いで、2位がコミック、アニメ、ゲームなどのコンテンツ産業。ダウンロードコンテンツなら関税を払う必要もないのが強みだ。
腐女子の大臣が爆誕したこのタイミングでの公開は運が悪かった。
👉調べたら原作が2022年。時代錯誤感が甚だしい設定に対して、映画ではレトロアイテムを散りばめて、作り手が弁明してるように思えた。原作から逸脱できない現場だったのか、おつかれさまでしたと言うしかない。
沁みたわー。 人間はありのままの自分で生きられるのが一番 何も無理...
人は分かり合えるはずがない
かつて、人の心を研究し尽くした臨床心理学の大家・河合隼雄氏は「人の心など分かるはずがない」と言いました。
どんなに長年連れ添った夫婦でも、気心の知れた幼馴染でも、本当のところ、「分かり合える」ということはないのでしょう。
でも、時折「分かり合えた」と思える瞬間が、ある。それはしかし、儚いもので、決して「永遠」にはならない。
希死念慮を抱えるライは、「永遠」を夢見ていたのかな、と思います。
『ミーツ・ザ・ワールド』は、「分かり合えるはず」という儚い夢を追う人たちの物語です。
“腐女子”と“キャバ嬢”など歌舞伎町で生活する人々という、一見、接点がなさそうな人種が出会い、意気投合する。
それは、ただ一点「分かり合える」ことを夢見ているという共通点でつながったのではないかと思います。
それは人類共通の夢であり、決して果たされることはない夢。接点がなさそうな人種を出合わせることで、誰もが共感できる物語になる。
私たちは、臨床心理学者が「人の心など分かるはずがない」と言ったように、「分かり合えるはずなどない」(劇中では「同じ世界では生きられない」と表現されています)と知りながら、それでも一緒に生きていくことに儚い幸せを感じる生き物なのですね。
杉咲花と南琴奈など、一人ひとりが存在感ある素晴らしい演技で、分かり合えない中でも一緒に生きること(現実的にも、思い出の中にでも)の寂しさと喜びを感じさせる、心地良い作品でした。
さすが杉咲花。
オープニングとエンディングが
早口になるね
杉咲花が主演となれば馳せ参じないと。
今回は「腐女子」という事で、
2次元大好きだがリアルは奥手。
焦って合コンしてみても、
酒慣れしてなくて悪酔い。
コレは花ちゃんハマり役です👌
ビジュアルもそうだが、
彼女の演技力の成せる技か、
見事な「腐女子」である。
そのゆかりと対になるライ。
めちゃめちゃえ〜女やな💞
と思ったら、
南琴奈まだ19歳😱
(あれ?煙は・・・多分20歳)
花ちゃんより歳上に見える。
よくぞ見つけたなーと関心。
板垣くんも、蒼井さんも、
渋川さんはちょっと違和感あるが、
皆さんキャラ立ちは良し👍
ただ肝心の話がイマイチ😩
一番はライの動機の不可解さ。
冒頭の話だと、「ギフテッド」とか言うから、
ファンタジーなの?とか勘繰るも空振り。
でもライはいつもポーカーフェイス。
何考えてるか分からない。
後から思ったが、
あれはそーゆーキャラではなくて、
あまり演技力が無いからあーなったのかな?
とも邪推。
ラーメン屋で餃子が出てくる所、
ライがそこに居るのかと期待してしまった。
ライが感情的になるシーンが見たかったですね。
今作で刺さったセリフは
「トランスジェンダーとか同性愛とかは世間的に理解あるのに、腐女子だけネタ扱いされるのは何でなんですかっ❗️💢」
この辺の早口具合、とても良かった。
分からないままでも良い
今の自分にはとても心に突き刺さる作品だった。
どうして人間はお互い違う生き物なのに、自分の価値観を押し付けてしまうのだろうか。
「あなたには生きていてほしい」
「あなたには幸せになってほしい」
その言葉に嬉しくなる人もいるかもしれないが、窮屈でウザく感じる人もいる。
自分と価値観や考え方が似てることはあっても、どこまでも皆違う人間であり、分かり合えないことはたくさんあるんだということを痛感させられた。
だけど、それでも人は人とつながれることができるし、その分かり合えない部分を認め合うこともできるという希望も感じた。
出演者全員好きな人ばかりだったが、やはり杉咲花さんは相変わらず素晴らしい表現力で、由嘉里にしか見えなかった。そして本作は食事シーンがめちゃくちゃあって、おいしそうに食べる杉咲さんを堪能できます。
もっと自由に、自分のペースで生きていいんだと思える作品で、定期的に見返したい作品の1つにもなった。
杉咲花の新境地
「市子」以来の杉咲花ファンとしては外せない一作でした。今回は”腐女子”の三ツ橋由嘉里役で登場する彼女でしたが、何をやらせても役になり切っていて、今回も魅了されました。劇中アニメの「ミート・イズ・マイン」の焼肉擬人化キャラの推し活をし、腐女子スイッチが入った時は超早口と大声を出す演技は、これまで観たことがない新境地でした。一方、終盤の山場で泣きながら電話するシーンは、彼女の真骨頂たる迫真の演技で、期待通りの活躍に大満足出来ました。
お話の方ですが、舞台は歌舞伎町ということで、先日観た「愚か者の身分」と同様でした。同作はノワール物だったので、ジャンルとしては異なるものの、世間の群れからちょっと外れてしまった若者を描いたという点では共通点もあり、そういう意味で歌舞伎町というアイコンが果たす役割の大きさを感じる作品でもありました。
そして本作の面白さは、そのセリフの中身。腐女子としての自分に疑問を持ち、慣れない婚活を始めた由嘉里に対して、周囲の人たちが指摘する言葉は中々哲学的というか、的を射たものばかり。この辺りは流石芥川賞作家の金原ひとみ先生原作という感じでした。
由嘉里以外の登場人物も魅力的。歌舞伎町で泥酔している由嘉里を救って自宅に連れてきた鹿野ライ(南琴奈)のミステリアスな雰囲気、人気ホストのアサヒ(板垣李光人)の軽そうでいて芯のある性格、そして恐らくは原作者を化身じゃないかと思われる作家のユキ(蒼井優)など、いずれも一風変わっているようでいて優しさを感じられて、非常の心地良かったです。
最後に声だけ登場するライの恋人ですが、エンドロールに「菅田将暉」の名前があったので、事後的に彼の声だったんだと気付きました。中々豪華なキャスティング!
そんな訳で、本作の評価は★4.6とします。
「杉咲花さん魅力全開」
ご報告が遅くなってしまい申し訳ございません。
お久しぶりです。サプライズです。
映画.comでの活動が年始からしばらく止まっておりましたが、私生活に何かあったとかではなく、単純に今年の一月から映画comから Filmarksにレビュー投稿を完全に移転しました。理由としましては、両方での投稿が大変だということと、Filmarksの方が使い勝手がいいということです(笑)
時間があればFilmarksでのレビューをそのまま映画.com
にも投稿しようかなと考えておりましたし、現在でもそう思っているのですが、少しばかり負担が大きいので映画.comでは基本的にレビューは投稿せず、鑑賞記録だけ付けようと思っております。(時間があれば同じものを投稿するかもしれません)
ですので、もし宜しければ今後の私のレビューに関してはFilmarksを閲覧していただければと思います。「敵」以降のレビューもしっかり投稿しております。映画もこれまで以上に観ています🔥
名前は同様に "サプライズ”で、ポプテピピックのアイコンです。URLから飛んで頂けると幸いです。
映画 comにて、私のレビューに度々共感とコメント頂いていた多くの方には大変申し訳ないのですが、ご理解頂ければと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします🙏
一応本作のレビューだけ、Filmarksから引用して下記に載せておきます。
『君を好きな自分なら』
期待作がずらりと並ぶ10月の中でも最も楽しみにしていた本作。主演・杉咲花×監督・松居大悟×音楽/主題歌・クリープハイプと聞いて期待しない邦画好きはいませんよ。まずは、こんな最高な組み合わせで映画を作っていただきありがとうございます。大好きな3人が揃って、わたし幸せです。
数年ぶりにムビチケを購入し、ポストカードを手に入れてテンションを上げ、しっかりと事前予約をして初日に鑑賞。いつにも増して気合い入ってますよぉ。そんなこんなで相当ハードルが高かったのだけど、ほんと見事に超えてくれた。「ちょっと思い出しただけ」を愛してやまない自分。あの作品と似たようなテイストであり違うアプローチの本作をまたもや映画館で観れて、これ以上ない幸せを感じています。松居監督ぅ...いつもありがとぉ
...😭
さあ、またもや語ることになりました、杉咲花という日本映画界で最も演技の上手い名女優の魅力。何度目でしょうか。またもや彼女はやってくれました。映画は酷いけど杉咲花は素晴らしい。昔はそんなことばっかりだったのだが、最近は作品の質もしっかりと伴ってきていて、出演作は毎年ベストにランクインしちゃう大活躍ぶり。「法廷遊戯」「市子」「朽ちないサクラ」と傑作ばかり。デビューしたての頃から演技力の高さは常軌を逸していたのに、もう今となっては演技という枠組みを超越しているレベル。この人の右に出るものはいない。
本作では二次元の世界を愛し、自分のことを好きになれない主人公を熱演。結構古典的な腐女子像ではあるものの彼女の表現力が設定をも上回っていて、三ツ橋由嘉里がこの世にいないことが信じられないほど等身大のオタクっぷりだった。話し方や仕草、距離の詰め方空け方、感情の起伏などなど全てが完璧。何やらせても満点以上の落とし込み方してくれるなぁ。凄いより怖いんだよね、ここまでくると。君の好きなところなら百個でも千個でもあるわ。
杉咲花の演技が凄まじすぎるがばっかりに彼女の名ばかり挙げられるだろうけど、他のキャストだって負けていない。お目にかかる度にキャラが180度変わっている俳優こと板垣李光人は今回は特にビジュ爆発でいつもと更に違う役柄で最高に萌え。なんでこんなに愛おしいんだ!てかあんたこの前BLみたいなことやってたじゃないかっ!今年の渋川清彦は大活躍でどんどん好きになっていくし、蒼井優にはこんな役をやって欲しかった!の理想形でいい女優になったなぁと考え深かった。
何よりも、本作の目玉は生きる歓びを失ったキャバ嬢・ライを演じた南琴奈でしょう。色気あるなぁ綺麗な顔立ちしているなぁ、なんでこんなにもキャバ嬢が似合うんだろう...とついつい虜になってしまった。調べてみると、なんと今年で19歳の超若手女優!!!當真あみちゃんと同い年らしいですよ!!!大人っぽすぎない!?(いい意味で)杉咲花との年齢差はなんと9歳差。めちゃくちゃ演技上手いし、ハマり役すぎでしょ...。松居大悟の世界観にも、尾崎の世界観にも、似合いすぎてましたよ...。
改めて、松居大悟が大好きだと思える演出で溢れていた。こういういまを生きる人たちに向けた、何気ない日々にスポットを当てた作品というのは、映画になっている部分は登場人物たちにとって人生のほんの一部であって、その前後が見えてくるかどうかがすごく重要だと勝手に思っているのだけど、本作はココがめちゃくちゃ良かった。登場人物の解像度がすごく高くて、画面の向こうの世界ではあるけどちゃんと生きていると思わせてくれるし、“これまで”も“これから”も想像が膨らんじゃう。
この人はここに至るまでこういう生活をしていたんだろうなっていうのが、言葉ではなく映像や演出で察せるのが面白い。泣きながら食べる割には一口が大きかったり、親にはバレてないと思いますと言いながらガッツリ飾ってあったり、我慢の乗り越え方みたいなところに人間味を感じてますます好きになる。わざわざ言及されるわけでも、ストーリーに直接関係するわけでもないのに、ちょっとした気遣いや優しさにも心が温まる。2人だけの空間を作ってあげる。空気を読める人が多くて、みんな人間として超尊敬できるんだよな...。
恋愛映画のようで恋愛映画ではない。でも、まるで恋愛をしているかのようなワクワクとドキドキと寂しさがある。性格も考え方も生き方もまるで違う人達が、全面的にサポートしている訳では無いけど、お互いにどこかしらで支えになっていて生きる歓びと愉しさを気づかせてくれる存在になっている。
『私たちの街ではね、いつも人が入れ替わっていくの』歌舞伎町を舞台にした、一度きりの儚い物語。『私は私以外のために生き続けないといけないの』というライさんのセリフが心に残り続ける。自分は何のために生きているんだろう。なんの価値があるんだろう。このまま、生きていていいのだろうか。自分一人では夢も希望も持てない。生きていていいんだと思わせてくれるのが自分ではない他人であり、他人がいるから生きていたいと思える。これを本作は恋愛で表現しないところがものすごく愛おしかった。まるで恋に落ちたかのような運命的な出会い。好きだと言わないけど、好き以上の存在。ただ、生きていて欲しい。幸せにいて欲しい。そう思ってくれる人が一人でも居れば、頑張って生きようと思えてくるよね。
クリープハイプ好きにはたまらない一作。肌寒くなって人肌恋しくなる季節にピッタリな一作。映画そのものがクリープの曲のようで、観ていると胸がキュッと締め付けられ、でもそれがなんだか心地良く感じる、そんな作品だった。この映画を観たらクリープリピート確定。前日に髭男のライブを観て髭男一色だったのに、一夜にしてクリープ一色になってしまいました。
もう好きで溢れていた。最高すぎた。終盤はちょっと垂れた感じしたけど、総合的に愛おしすぎた。君を好きな自分ならちょっと好きかも。「だからなんだって話」とのリンクも含めて大好き。いやぁまだまだ語りきれない。これ以上語ると長くなるからここで終わりますけど(もう長いけど)、これはこれで短くてやっぱ足りません。これまたもう1回観て補完しますわ。今年の邦画スゴすぎ!!!!ベスト超超悩むぅぅぅ🥺
全161件中、61~80件目を表示
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