ミーツ・ザ・ワールドのレビュー・感想・評価
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早口になるね
杉咲花が主演となれば馳せ参じないと。
今回は「腐女子」という事で、
2次元大好きだがリアルは奥手。
焦って合コンしてみても、
酒慣れしてなくて悪酔い。
コレは花ちゃんハマり役です👌
ビジュアルもそうだが、
彼女の演技力の成せる技か、
見事な「腐女子」である。
そのゆかりと対になるライ。
めちゃめちゃえ〜女やな💞
と思ったら、
南琴奈まだ19歳😱
(あれ?煙は・・・多分20歳)
花ちゃんより歳上に見える。
よくぞ見つけたなーと関心。
板垣くんも、蒼井さんも、
渋川さんはちょっと違和感あるが、
皆さんキャラ立ちは良し👍
ただ肝心の話がイマイチ😩
一番はライの動機の不可解さ。
冒頭の話だと、「ギフテッド」とか言うから、
ファンタジーなの?とか勘繰るも空振り。
でもライはいつもポーカーフェイス。
何考えてるか分からない。
後から思ったが、
あれはそーゆーキャラではなくて、
あまり演技力が無いからあーなったのかな?
とも邪推。
ラーメン屋で餃子が出てくる所、
ライがそこに居るのかと期待してしまった。
ライが感情的になるシーンが見たかったですね。
今作で刺さったセリフは
「トランスジェンダーとか同性愛とかは世間的に理解あるのに、腐女子だけネタ扱いされるのは何でなんですかっ❗️💢」
この辺の早口具合、とても良かった。
分からないままでも良い
今の自分にはとても心に突き刺さる作品だった。
どうして人間はお互い違う生き物なのに、自分の価値観を押し付けてしまうのだろうか。
「あなたには生きていてほしい」
「あなたには幸せになってほしい」
その言葉に嬉しくなる人もいるかもしれないが、窮屈でウザく感じる人もいる。
自分と価値観や考え方が似てることはあっても、どこまでも皆違う人間であり、分かり合えないことはたくさんあるんだということを痛感させられた。
だけど、それでも人は人とつながれることができるし、その分かり合えない部分を認め合うこともできるという希望も感じた。
出演者全員好きな人ばかりだったが、やはり杉咲花さんは相変わらず素晴らしい表現力で、由嘉里にしか見えなかった。そして本作は食事シーンがめちゃくちゃあって、おいしそうに食べる杉咲さんを堪能できます。
もっと自由に、自分のペースで生きていいんだと思える作品で、定期的に見返したい作品の1つにもなった。
杉咲花の新境地
「市子」以来の杉咲花ファンとしては外せない一作でした。今回は”腐女子”の三ツ橋由嘉里役で登場する彼女でしたが、何をやらせても役になり切っていて、今回も魅了されました。劇中アニメの「ミート・イズ・マイン」の焼肉擬人化キャラの推し活をし、腐女子スイッチが入った時は超早口と大声を出す演技は、これまで観たことがない新境地でした。一方、終盤の山場で泣きながら電話するシーンは、彼女の真骨頂たる迫真の演技で、期待通りの活躍に大満足出来ました。
お話の方ですが、舞台は歌舞伎町ということで、先日観た「愚か者の身分」と同様でした。同作はノワール物だったので、ジャンルとしては異なるものの、世間の群れからちょっと外れてしまった若者を描いたという点では共通点もあり、そういう意味で歌舞伎町というアイコンが果たす役割の大きさを感じる作品でもありました。
そして本作の面白さは、そのセリフの中身。腐女子としての自分に疑問を持ち、慣れない婚活を始めた由嘉里に対して、周囲の人たちが指摘する言葉は中々哲学的というか、的を射たものばかり。この辺りは流石芥川賞作家の金原ひとみ先生原作という感じでした。
由嘉里以外の登場人物も魅力的。歌舞伎町で泥酔している由嘉里を救って自宅に連れてきた鹿野ライ(南琴奈)のミステリアスな雰囲気、人気ホストのアサヒ(板垣李光人)の軽そうでいて芯のある性格、そして恐らくは原作者を化身じゃないかと思われる作家のユキ(蒼井優)など、いずれも一風変わっているようでいて優しさを感じられて、非常の心地良かったです。
最後に声だけ登場するライの恋人ですが、エンドロールに「菅田将暉」の名前があったので、事後的に彼の声だったんだと気付きました。中々豪華なキャスティング!
そんな訳で、本作の評価は★4.6とします。
「杉咲花さん魅力全開」
ご報告が遅くなってしまい申し訳ございません。
お久しぶりです。サプライズです。
映画.comでの活動が年始からしばらく止まっておりましたが、私生活に何かあったとかではなく、単純に今年の一月から映画comから Filmarksにレビュー投稿を完全に移転しました。理由としましては、両方での投稿が大変だということと、Filmarksの方が使い勝手がいいということです(笑)
時間があればFilmarksでのレビューをそのまま映画.com
にも投稿しようかなと考えておりましたし、現在でもそう思っているのですが、少しばかり負担が大きいので映画.comでは基本的にレビューは投稿せず、鑑賞記録だけ付けようと思っております。(時間があれば同じものを投稿するかもしれません)
ですので、もし宜しければ今後の私のレビューに関してはFilmarksを閲覧していただければと思います。「敵」以降のレビューもしっかり投稿しております。映画もこれまで以上に観ています🔥
名前は同様に "サプライズ”で、ポプテピピックのアイコンです。URLから飛んで頂けると幸いです。
映画 comにて、私のレビューに度々共感とコメント頂いていた多くの方には大変申し訳ないのですが、ご理解頂ければと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします🙏
一応本作のレビューだけ、Filmarksから引用して下記に載せておきます。
『君を好きな自分なら』
期待作がずらりと並ぶ10月の中でも最も楽しみにしていた本作。主演・杉咲花×監督・松居大悟×音楽/主題歌・クリープハイプと聞いて期待しない邦画好きはいませんよ。まずは、こんな最高な組み合わせで映画を作っていただきありがとうございます。大好きな3人が揃って、わたし幸せです。
数年ぶりにムビチケを購入し、ポストカードを手に入れてテンションを上げ、しっかりと事前予約をして初日に鑑賞。いつにも増して気合い入ってますよぉ。そんなこんなで相当ハードルが高かったのだけど、ほんと見事に超えてくれた。「ちょっと思い出しただけ」を愛してやまない自分。あの作品と似たようなテイストであり違うアプローチの本作をまたもや映画館で観れて、これ以上ない幸せを感じています。松居監督ぅ...いつもありがとぉ
...😭
さあ、またもや語ることになりました、杉咲花という日本映画界で最も演技の上手い名女優の魅力。何度目でしょうか。またもや彼女はやってくれました。映画は酷いけど杉咲花は素晴らしい。昔はそんなことばっかりだったのだが、最近は作品の質もしっかりと伴ってきていて、出演作は毎年ベストにランクインしちゃう大活躍ぶり。「法廷遊戯」「市子」「朽ちないサクラ」と傑作ばかり。デビューしたての頃から演技力の高さは常軌を逸していたのに、もう今となっては演技という枠組みを超越しているレベル。この人の右に出るものはいない。
本作では二次元の世界を愛し、自分のことを好きになれない主人公を熱演。結構古典的な腐女子像ではあるものの彼女の表現力が設定をも上回っていて、三ツ橋由嘉里がこの世にいないことが信じられないほど等身大のオタクっぷりだった。話し方や仕草、距離の詰め方空け方、感情の起伏などなど全てが完璧。何やらせても満点以上の落とし込み方してくれるなぁ。凄いより怖いんだよね、ここまでくると。君の好きなところなら百個でも千個でもあるわ。
杉咲花の演技が凄まじすぎるがばっかりに彼女の名ばかり挙げられるだろうけど、他のキャストだって負けていない。お目にかかる度にキャラが180度変わっている俳優こと板垣李光人は今回は特にビジュ爆発でいつもと更に違う役柄で最高に萌え。なんでこんなに愛おしいんだ!てかあんたこの前BLみたいなことやってたじゃないかっ!今年の渋川清彦は大活躍でどんどん好きになっていくし、蒼井優にはこんな役をやって欲しかった!の理想形でいい女優になったなぁと考え深かった。
何よりも、本作の目玉は生きる歓びを失ったキャバ嬢・ライを演じた南琴奈でしょう。色気あるなぁ綺麗な顔立ちしているなぁ、なんでこんなにもキャバ嬢が似合うんだろう...とついつい虜になってしまった。調べてみると、なんと今年で19歳の超若手女優!!!當真あみちゃんと同い年らしいですよ!!!大人っぽすぎない!?(いい意味で)杉咲花との年齢差はなんと9歳差。めちゃくちゃ演技上手いし、ハマり役すぎでしょ...。松居大悟の世界観にも、尾崎の世界観にも、似合いすぎてましたよ...。
改めて、松居大悟が大好きだと思える演出で溢れていた。こういういまを生きる人たちに向けた、何気ない日々にスポットを当てた作品というのは、映画になっている部分は登場人物たちにとって人生のほんの一部であって、その前後が見えてくるかどうかがすごく重要だと勝手に思っているのだけど、本作はココがめちゃくちゃ良かった。登場人物の解像度がすごく高くて、画面の向こうの世界ではあるけどちゃんと生きていると思わせてくれるし、“これまで”も“これから”も想像が膨らんじゃう。
この人はここに至るまでこういう生活をしていたんだろうなっていうのが、言葉ではなく映像や演出で察せるのが面白い。泣きながら食べる割には一口が大きかったり、親にはバレてないと思いますと言いながらガッツリ飾ってあったり、我慢の乗り越え方みたいなところに人間味を感じてますます好きになる。わざわざ言及されるわけでも、ストーリーに直接関係するわけでもないのに、ちょっとした気遣いや優しさにも心が温まる。2人だけの空間を作ってあげる。空気を読める人が多くて、みんな人間として超尊敬できるんだよな...。
恋愛映画のようで恋愛映画ではない。でも、まるで恋愛をしているかのようなワクワクとドキドキと寂しさがある。性格も考え方も生き方もまるで違う人達が、全面的にサポートしている訳では無いけど、お互いにどこかしらで支えになっていて生きる歓びと愉しさを気づかせてくれる存在になっている。
『私たちの街ではね、いつも人が入れ替わっていくの』歌舞伎町を舞台にした、一度きりの儚い物語。『私は私以外のために生き続けないといけないの』というライさんのセリフが心に残り続ける。自分は何のために生きているんだろう。なんの価値があるんだろう。このまま、生きていていいのだろうか。自分一人では夢も希望も持てない。生きていていいんだと思わせてくれるのが自分ではない他人であり、他人がいるから生きていたいと思える。これを本作は恋愛で表現しないところがものすごく愛おしかった。まるで恋に落ちたかのような運命的な出会い。好きだと言わないけど、好き以上の存在。ただ、生きていて欲しい。幸せにいて欲しい。そう思ってくれる人が一人でも居れば、頑張って生きようと思えてくるよね。
クリープハイプ好きにはたまらない一作。肌寒くなって人肌恋しくなる季節にピッタリな一作。映画そのものがクリープの曲のようで、観ていると胸がキュッと締め付けられ、でもそれがなんだか心地良く感じる、そんな作品だった。この映画を観たらクリープリピート確定。前日に髭男のライブを観て髭男一色だったのに、一夜にしてクリープ一色になってしまいました。
もう好きで溢れていた。最高すぎた。終盤はちょっと垂れた感じしたけど、総合的に愛おしすぎた。君を好きな自分ならちょっと好きかも。「だからなんだって話」とのリンクも含めて大好き。いやぁまだまだ語りきれない。これ以上語ると長くなるからここで終わりますけど(もう長いけど)、これはこれで短くてやっぱ足りません。これまたもう1回観て補完しますわ。今年の邦画スゴすぎ!!!!ベスト超超悩むぅぅぅ🥺
松井監督、いろいろ言って申し訳ありません。
良かったり、よく解らなかったり、作品ごとに感想がまちまちで一概には評価が難しい松居大悟監督作品。前作『リライト』はスケジュール調整が難しかったこともあって結局劇場鑑賞を見送りましたが、今作は金原ひとみさん原作と言うことで興味をひかれ、109シネマズ木場にて劇場鑑賞です。
今回も松井監督作品は若者が主人公。冒頭で松井作品の印象について“よく解らなかったり”と触れましたが、勿論、自分との世代ギャップ、時代ギャップが背景にあることも確か。ただ、それだけではなく作品内であまり“説明めいた”セリフや演出がない上に、時には独自の世界観のまま暴走することがあるように感じ、それが作品によって成功してたり、裏目に出てたり。。今作についても正直「解らない」と感じる言動や感情もありますし、セリフが聞き取りにくい場面も少なくなく、また個性豊かで温度感もバラバラなキャラクターばかりで前半は少々戸惑いながらの鑑賞。ところが、ようやく判別もスムーズに見方が判ってくると、各キャラクターに対する思い入れも出来始めればもう、強めのストーリーに気持ちがグイグイと引っ張られていきます。
合コンで酔いつぶれる由嘉里(杉咲花)に声を掛け、手を差し伸べるライ(南琴奈)。その晩から由嘉里はライの家に転がり込み、二人の“奇妙な”共同生活が始まります。自分とは何から何まで違うライに戸惑う由嘉里ですが、何より彼女が「自身の死」をほのめかすことに気が気でなく、彼女を引き留めようと必死で世話を焼き始めます。
本作、まずキャスティングがことごとくはまっていて、その上に俳優たちの演技、或いは演出が素晴らしい。ライ役・南琴奈さん、アサヒ役・板垣李光人さんについては私の勉強不足で(私にとって)初認識の俳優でしたが、お二人ともグッドルッキングな容姿だけでなく、演技そのものが「大変に良い」と感じました。今後はしっかりと記憶させていただきます。更に贅沢にも脇を固める役回りで若手を支えるオシン約・渋川清彦さん、ユキ役・蒼井優さんの鉄壁のバイプレイ。そして何と言っても本作の主人公・由嘉里を演じる杉咲花さんは、「まだこんなカードを持っていたの?」と“驚愕”と言う言葉が大袈裟でないほどの入り込んだ演技。クライマックスは“感情マックス”で、先に隣席のご婦人が泣いてくれたために私は何とか留まることが出来ましたが、まさに涙腺崩壊は必至のシーンとなっております。
ま、敢えて言えば、カタルシス絶頂のクライマックスが凄すぎるため、その後のエピローグが悪いわけでないのにやや蛇足感があって勿体ない。とは言え、思った以上に見応えを感じるのは、当然ストーリーの強さがあってことだろうと思います。早速明日から金原さんの原作をAudibleで聴くこと決定。それと、今作の“劇中アニメ”はなかなか力が入っていたな。私には良く解らなかったけどw熱さは充分に伝わってきました!
松井監督、いろいろ言って申し訳ありません。今作、良かったです。
ライさんカッコいい
擬人化焼肉漫画・ミート・イズ・マインを愛していて、自己肯定感の低い27歳の由嘉里。同世代の友人たちが結婚や出産で次々と趣味の世界から離れていき、仕事とオタク趣味だけの生活に不安と焦りを感じた由嘉里は婚活を開始した。しかし、参加した合コンで腐女子をバラされ惨敗し、歌舞伎町の路上で酔いつぶれてしまった。そんな彼女を美しいキャバクラ嬢のライが助け、ライの家に連れて帰り、その流れで一緒に生活する事になった。ライとの出会いをきっかけに、歌舞伎町のホスト、毒舌な女性作家、バーのマスターなど、さまざまな人たちと知り合い、関わり、由嘉里は少しずつ自分を変えていき・・・さてどうなる、という話。
なんかみんな個性が有って行動がよくわからなかったが、面白かった。
ライは300万円を由嘉里に残してどこに行ったんだろう?やはり気になった。
由嘉里役の杉咲花はキレ芸やオタク芸など、いつも通り素晴らしい演技だった。
ライ役の南琴奈は鼻筋が通ってて美しくてカッコ良かった。
ホスト・アサヒ役の板垣李光人はチャラチャラした感じで軽くて良かったし、女性作家・ユキ役の蒼井優とバーのマスター役の渋川清彦も存在感有った。
不可侵領域を守るものがアイデンティティだとしたら、その先に行く事は罪になるのだろうか
2025.10.28 アップリンク京都
2025年の日本映画(126分、G)
原作は金原ひとみの同名小説
腐女子とキャバ嬢の邂逅を描いたヒューマンドラマ
監督は松井大悟
脚本は國吉咲貴&松井大悟
物語の舞台は、新宿歌舞伎町
銀行員として働いている由嘉里(杉咲花)には、誰にも言えない「推し活」があって、さらに腐女子としての側面も持っていた
友人たちと合コンに参加しても、腐女子とバラされて空気を悪くされるだけで、現実の恋愛はほど遠くなるばかりだった
ある夜のこと、合コンで悪酔いした由嘉里は、路上でうずくまっていたところをキャバ嬢のライ(南琴奈)に介抱されることになった
ライは彼女を自宅まで連れていくものの、汚部屋に驚いた由嘉里は掃除を始めてしまう
その後、街に繰り出したあと、ライは由嘉里に家の鍵を渡し、「家に帰りたくなかったら、ここに帰ってきたら良い」と告げた
それから二人は一緒に暮らし始めることになり、由嘉里は腐女子を隠すストレスから解放されていく
ライも由嘉里のハマっているコンテンツに興味を示し、その世界を知っていくのだが、その沼にどっぷりを浸かるようなことはなかった
ライは「死にたみ」と言うものを抱えていて、「死を選ぶことができるのはギフテッド」だと言い切る
由嘉里は彼女に生きて欲しくて彼女を理解しようとするのだが、ある日突然、姿を消してしまったのである
由嘉里は彼女を痕跡を辿って、元カレだと言われている藤治(菅田将暉)を探すことになった
だが、両親からは精神病院に入院していると言われ、コンタクトを取ることも難しい状況になってしまう
さらにアサヒは妻(安藤輪子)を慕う男に襲われて、意識不明の重体になってしまう
なんとか一命を取り留めたアサヒは、再び日常に戻ることができたのである
映画は、ライとの生活によって「腐女子でいることに前向き」になる由嘉里が描かれ、恥ずかしがることもなく同僚の恵美(加藤千尋)や万奈(和田光沙)たちにカミングアウトする様子が描かれていく
そして、母親(筒井真理子)と対峙することになり、母親自身も由嘉里を理解しようとしていたことがわかる
そんな中、由嘉里はライの残した300万を元にして彼女のマンションを自分名義に変え、いつでも帰ってきても良いように、インスタグラムに部屋からの景色を毎日アップロードすることになった
映画では、生きづらさを抱えている由嘉里と、生に執着していないライが描かれ、ライがどうなったのかは描かれない
ラストでは、自宅を出ることになった由嘉里の元に藤治から電話が入り、そこでライの居場所を聞こうとする
だが、彼は「僕と付き合っていたのは生きていることを実感するための実験だった」と感じていて、由嘉里との生活は「生きている実感を感じるための時間だったのでは」と続ける
由嘉里はライの本心はわからないままだったが、自分との時間の意味を感じ、そして彼女のマンションで生きていくことを決めていた
自分らしく生きていくことが由嘉里との時間を肯定し、さらにその先を予感させることもあって、彼女はその時をずっと待つことになったのである
ライが彼女の元を去ったのは、ある意味で由嘉里がライの境地に近づいたからであり、自分の助けは必要ない地点まで辿り着けたからであろう
彼女自身は藤治の病気によって自身の責任を感じていたのかもしれないが、相手には伝わらないようにしてきた
そうした中で由嘉里と出会うことになるのだが、彼女にも踏み込まれたくない領域というものがあったのだと思う
それが由嘉里の大阪行きだと思うのだが、それは単にきっかけを探していただけで、そのタイミング(由嘉里が自分から離れる)が重なったから、のように感じた
いずれにせよ、自分自身が誰かと関わりあう中で、他人を変えることはできず、作家のユキ(蒼井優)は、「変えられるのは15度まで」と言っていた
彼女はそれ以上変えようとすると「人は折れてしまう」と言い、それはライと藤治の関係を見てきたことに起因するように思えた
由嘉里の大阪行きはまさに15度を越えようとする行為であり、ある種の不可侵地帯だったのだろう
そう言った意味において、由嘉里はある種の地雷を踏んだようにも見えるし、由嘉里がアサヒとの交流を深めたことに安心したとも言えるのではないだろうか
期待値○鑑賞後の満足度○ 現代の風俗でコーティングしているけれども中身は普遍的な自分探しの物語。
①最初の方は登場人物(特にユカリちゃん)が何を言ってるのか分からなかった(聞こえないということではなく、話の中身が、)けれども、そのうちオタクの話だと分かりました。
まあ、推す(というのですね、最近)対象は変わってもやってることはどの時代でもあまり変わらないということでそんなにGG(ジェネレーション・ギャップ)は感じなかったです。
②また、レイちゃんのゴミ屋敷の部屋を見て、更に親近感増し増し(私の部屋も似たようなもん)。
腐女子のユカリちゃんながら銀行ではちゃんと働いているし部屋の片付けも上手い。
前半はこんなユカリちゃんとレイちゃんとの絡みが面白く、この調子で最後まで行けば佳作になるかもと思ったのだけれども…
③レイちゃんがいなくなってからは失速という程ではないけれども、
居場所を見つけようとする腐女子は尊い
自己肯定感の低い人にありがちなのは、自分が持っていないものに対するコンプレックスが強いってこと。そのコンプレックスを少し和らげてくれるのが恋愛経験だったりする。
本作に登場するゆかりはそんな感じに自己評価の低い腐女子。歌舞伎町で泥酔しているところを助けてくれたキャバ嬢のライと同居するというお話。杉咲花が演じるゆかりの腐女子っぷりがとてもいい。妙にしっかりしていたり、自己評価が低かったり、好きなことについて話す時は早口になったり。杉咲花って本当にオタクなのかなと勘違いしてしまうくらい。
そんなゆかりが美しいライと出会い、自分の居場所を見つけていく。この手の居場所物語はやはりグッとくるものかある。自分にないものを羨むのではなく、自分自身を受け入れることが大事だよな。
ライを演じた南琴奈もとてもよかった。杉咲花よりもかなり年下なのにあのお姉さん感。スクリーンでの存在感がすごい。これからが楽しみな俳優だ。彼女のキャバクラのシーンが描かれなかったのは意図的なものか。とても神秘的な存在として描くための演出かもしれない。もしかしたらあの顔も整形で作ったものだったりしてと想像してしまう。
最後彼女がどうなったのかは明らかでないが、ゆかりの物語として前向きだったので嫌な感じはしない。松居大悟監督を信じて観に来てよかった。
腐女子とキャバ嬢のお話です。
朝焼けはミノ
重い役が多かった杉咲花の、コミカルな演技と聞いたことない声が満載で嬉しかった。
出会いから強引な流れでの同棲開始は、まぁフィクションなので。
そこからは由嘉里とライの交流を描いていく。
ネガティブかと思えば腐女子スイッチが入る由嘉里が面白く、ライは安定してダウナー気味。
このアンバランスさが心地よい。
腐女子やホストは紋切り型で、ライのキャラも含めてやや漫画チックな印象。
奥山譲の“いそう”なウザさ(仕切り直してなおウザい。笑)含め、会話劇が上手い。
ユキの語る「幸せになることが幸せと思えない人もいる」「90度、180度捻じ曲げたら折れる」は至言。
中盤まではいい雰囲気だったが、後半で失速。
いくらなんでも、由嘉里がアサヒと同部屋で泊まるのは違和感が大きい。
鵠沼の実家に突撃するのはまだしも、そのへんの押し付けを由嘉里は自覚したのだろうか。
母から同じ言葉(「幸せになってほしい」)をかけられた後も明確な描写はないし。
また、アサヒが刺される必要性を感じず、鵠沼との電話も長過ぎ。(芝居は凄かったけど)
その後のシーンも蛇足感が強く、もっとスッキリ纏めてほしかった。
序盤で似てるなぁと思ったら、チッチ(CENTとも加藤千尋とも呼ばない)出とるやん。
そしてまさかの鵠沼、顔出しナシで菅田将暉。
渋川清彦のオネェに和田光沙の隠れヲタ、由嘉里や鵠沼の母役なども隙なくいい芝居。
ただ、ラインや書き置きの文字がほとんど読めない…
落とし所は好みだから、終盤にとっ散らかったのだけが非常に惜しかった。
不器用なままでもいい
朝の情報番組で気になり鑑賞しました!
擬人化焼肉漫画「ミート・イズ・マイン」に全力で愛を注ぎながらも、自分のことは好きになれない由嘉里。
27歳になって結婚・出産…と違う世界に次々と離脱する腐女子仲間をみて、このまま仕事と趣味だけで生きていくことへの不安と焦りを感じ、婚活を始める。
しかし参加した合コンで惨敗。
歌舞伎町で酔いつぶれていたところ、希死念慮を抱えるキャバ嬢・ライに助けられる。
ライになぜか惹かれた由嘉里は、そのままルームシェアを始めることに。
やがて、既婚のNo.1ホスト・アサヒ、人の死ばかりを題材にする毒舌作家・ユキ、街に寄り添うBARのマスター・オシンと出会い、歌舞伎町での生活に安らぎを覚えていく。
そんな日々の中でもライのことが気がかりな由嘉里は、かつての恋人との確執が解ければ死にたい感情は消えるかもしれないと考え、アサヒやユキ、オシンに相談する。
だが、価値観を押し付けるのはよくないと言われてしまう。
それでもライに生きてほしいと願う由嘉里は、元恋人との再会を試みるが―。
というのがあらすじ!
ライほどではないですが気持ち少しはわかります
別に人生不幸ではないし嫌なことがあった訳でないけど終わらせたい、死にたいの思うことはあります
前ほどではないですけど…
ライは最後どこに行ったのか気になりますけどおそらく死んではいないかなと思います
ライや由嘉里もお互い出会ったことで少しずつ変われていたように見えました
そしてアサヒ、ユキ、オシンは決して相手を否定する訳じゃないしあるがままを受け入れる
相手を理解しようとしてくれる
こんな人たちがまわりに1人でもいてくれたらいいなと個人的に思いました
あと相変わらず杉咲花さんの食べるシーンはいい!
いろんな作品でそうでしたが観てて美味しそうに食べるしこちらまでお腹が減ってくる…笑
みなさんの演技はとてもよかったです!
生きづらいと思っているならこの映画を観たら少しは楽になるんじゃないかなと個人的に思います
不器用なままでもいいんだとも思えました
いい映画をありがとうございました😊
前半の展開が面白かっただけに、後半の失速が惜しまれる
腐女子の主人公が、路上で知り合ったキャバ嬢の部屋に転がり込む序盤から、キャバ嬢の「死にたい」という気持ちを改めさせようと、彼女の元カレに会いに行こうとする中盤までは、どこに向かって行くのかが分からないような展開に引き込まれる。
妻に愛人として稼がせた金で店のNo.1になっているホストや、幸せを幸せと感じることができない女流作家、客に寄り添うオカマのバーのマスターなど、主人公が歌舞伎町で出会う面々も、皆、キャラが立っていて面白い。
役者達も好演していて、特に、杉咲花の板に付いたヲタクっぷりは見応えがあるし、凛とした美しさと、どこかに消えて無くなりそうな儚さを併せ持った南琴奈の存在感も印象に残る。
ところが、キャバ嬢が300万円を残して姿を消した中盤以降は、ホストが妻の愛人に刺されて入院したり、主人公が一時帰宅して母親と口論したり、主人公のところにキャバ嬢の元カレから電話がかかってきて、キャバ嬢は自分の存在価値を試す「実験」をしていたのだと告げたりと、一体何の話なのかが分からなくなってくる。
キャバ嬢と元彼は、どうして別れてしまったのかとか、その元彼は、どうして精神を病んでいるのかとか、主人公と母親(毒親には見えない)は、どうして折り合いが悪いのかとか、キャバ嬢は、どうして居なくなってしまったのかといったことも、最後まで分からずじまいで釈然としないものが残った。
結局、堅物の銀行員で、ヲタクの自分に引け目を感じていた主人公が、歌舞伎町で暮らす個性豊かな人々との触れ合いを通じて、ありのままの自分を受け入れ、自分らしく生きて行こうとする物語なのだろうが、特に、後半は、余計なエピソードが多い上に、テンポも悪く、冗長に感じてしまった。
それから、ラストは、主人公と同じ趣味を持っているらしい銀行の同僚(主人公は、彼女のために自宅からグッズを持ち帰ったはず)との、ヲタク同士の交流も描いてもらいたかったと思えてならない。
言葉がナイフになる瞬間
ヲタク文化が大分嫌煙されなくなってきた時代になり、多様性があることを知る機会が増えたものの、理解とは程遠い人間同士の出会いのフィルムを淡々と映像化したものでした。
ユカリとライは冒頭の出会いからしてチグハグで気持ち悪いほど噛み合っていない。それを主人公善としたユカリが正義を信じ突き進み、悍ましいが人間の8割は共感を得てしまう。
そして知らない内に人を傷付けていた事を知り、自分も勝手に傷付いて泣きじゃくる。
杉咲花さんのヲタクぶりは、子供の頃から根付いているのが伝わる凄惨な演技っぷりでした。
南琴奈さんの演じるライはミステリアスだけど純真さも秘めてて良かったです。
板垣くん演じるアサヒが良い感じに馴れ馴れしくて新しい一面を観ました。
渋川さんと蒼井優さんのような優しい大人に私はなりたい。
ミーツ ザ ワールド
いい作品だけど残念な点もあり
歌舞伎町をテーマにした作品は個人的に好みではない。しかし、この作品を観るのを決めたのは杉咲花の演技に期待して観た。この作品は杉咲花演じる由嘉里が擬人化焼肉漫画の大ファンだが、友達はみんな結婚、出産に走るが、合コンで惨敗。
歌舞伎町で酔い潰れていた由嘉里をキャバ嬢ライに助けられる。由嘉里もライに出会って変化が・・。よくある設定だが、最後はどこか希望を感じた。この作品は杉咲花の演技が素晴らしく喜怒哀楽の表現が素晴らしかった。残念な点はアニメシーン。アニメシーンはいらない。
杉咲花さんは愛にあふれている。
ひいきの杉咲花さん主演の映画ということで、見に行った。
杉咲さん演じる由嘉里さんは、いわゆる腐女子でかなり狭い世界に閉じこもっている。
現状を変えようと婚活パーティーに参加するも惨敗して落ち込んでるときに、希死念慮をもつ美しいキャバ嬢ライに遭い、ライの部屋でルームシェアすることとなる。
ライの知り合いの歌舞伎町No1ホストのアサヒや、BAR「寂寥」では死ばかり題材とする作家ユキやマスター・オシンらにも出会い、世界が広がっていく。
由嘉里(=杉咲花さん)は、食べるときは思いっきり食べ、泣くときは顔をぐしゃぐしゃにして泣く。またライの死を思いとどまらせようとする時も、本気だ。ラーメンを泣きながら食べるシーンでは鼻水も一緒にラーメンを食べていた。
画面のあちこちで、愛にあふれた杉咲花という俳優を観た。
役に魂を吹き込むとはこういうことか、と感じた。
あと、やたらと水が出てきて監督のこだわりを感じた。
「寂しさ」は消えないけど
杉咲花さん、地味な外見でほぼすっぴんで、そばかすも見えてましたが、十二分にかわいかったです。彼女の熱のこもった演技にすっかり引き込まれ、まんまとユカリに没入してしまいました。まぁ、私は推しに人生を救われた、ユカリ側の人間なので。
歌舞伎町が舞台ですが、育ちのいいユカリの視点で描かれることで、作品全体がどこか明るく、さわやかに感じられました。登場人物たちの過去がほとんど語られない点が、この街らしさなのかなと思います。優しさとは、「寂しさ」から生まれるものなのかもしれません。
全147件中、61~80件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。














