「食事シーン of the year」ミーツ・ザ・ワールド　La Stradaさんの映画レビュー（感想・評価）

　二次元のオタク世界に耽溺しながらも日々の生活に馴染めない二十代の女性が、生への執着が感じられないキャバクラ嬢と同居し始めるお話です。生々しい状況設定なのに、薄いフィルター越しに見る世界の様な不思議な感覚がする作品でした。

　近作では圧倒的な存在感を放つ杉咲花さんは本作でも全てを出し切る力強さで、何度か登場する食事シーンでは、ただ食べるだけという行為に生へのエネルギーが迸っていました。今年の「食事シーン on the year」は彼女に決定でしょう。