「「分かり合えない」を痛感させられる」ミーツ・ザ・ワールド 羊さんの映画レビュー(感想・評価)
「分かり合えない」を痛感させられる
人が生きる根源というのは、なにかを“好き”でいることなのかもしれない。ライは好きなものを見つけられないかわりに生きる目的を探していた。その旅がまだ続いていればいいな。なんでもいいから何かひとつ見つかればいいな。
ゆかりんは、好きなものが泥や泥水で汚されても、服や手をグジャグジャにしながら、大事に守った。好きなものを守り、愛することが彼女の強さ。それが生きる強さにも直結しているように感じた。
人と人の想いが完全に一致していることなんて無くて。分かり合っているようでも「もう無理です」の言葉を聞くこともなく好きな人が自分の日常から急にいなくなる。そういう恐ろしいことが自分の身に起こる可能性も十分にある。そうならないために…の答えはこの作品からは出ない。分かり合えないこの世界で生きるむずかしさを痛感させられるだけ。好きな人やものを思いながら今日を生きているゆかりんをエンドロールでぼんやりと見つめながら泣いていた。キラキラしてて、なんだか眩しかったから。
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