「全篇コントの構成」新解釈・幕末伝　Scottさんの映画レビュー（感想・評価）

映画だと思ってみたら怒るよね。
全シーンひたすらコントをやってるの。

それでそのコントが面白いかというと、そうでもないんだよね。
役者はみんな芝居うまいんだけど、芸人ではないから、そうでもないコントで笑わせるのは難しいの。
それでも賀来賢人は面白かったな。笑わせるのは一番うまいかも。

コントのパターンも一つだけなんだよね。
真面目な話をしなきゃいけないんだけど、違う話で熱く言い合って「いま、それどころじゃねえだろ！」ってところで笑ってもらおうっていう。
それを延々見せられても笑えないね。

全シーン笑いでもってこられるからツライんだよね。
シリアスなシーンも混ぜてくれればいいのに。
それで「え、なんかけっこう、真剣に観て面白い……」となったところでフザケてくれればいいんだけど、ずっとふざけてるからね。

それでも『そういえば幕末って、こんなことあったなあ』ってところが面白かった。
幕末も勉強しようと思ったよ。

各シーンごとに『このコントのできは、どれくらいかな？』と思って観てると、意外に観ることができるよ。

たぶん《新解釈・三国志》もこんな感じだったんでしょ。
ボコボコに叩かれてたけど、同じ系統で作品できるってことは、この感じがすきな層が一定数いるんだと思うよ。
また作って欲しいとも思うけど、脚本は福田監督じゃなくて違う人が書いた方が、面白くなるんじゃないかな。