劇場公開日 2025年8月8日

「力の入った翻案」あの夏、僕たちが好きだったソナへ Scottさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5 力の入った翻案

2025年8月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

高校の頃の女の子って神秘的な美しさがあるよね。
そしてポニーテールは最強の髪型だね。

そして、高校で良い感じになっても、大学行ったら別れるね。
なんでそこに気付かないかっていうと、みんな高校時代を一回しか経験しないからだね。

なんかところどころ「《あの頃、君を追いかけた》オマージュがあるなあ」と思ってたら、翻案なんだね。
主人公が大学へ行って、格闘サークル作るところで気付いた。
そこからはストーリー展開は把握してるから、興味もなくなりつつ観たんだよね。

原作の《あの頃、君を追いかけた》は2011年公開なんだね。
監督の自伝的作品だったから、エピソードは、さらに、その前。
本作は舞台を2002年に設定してるから、原作通りなのかな。
観てたときは「2002年で、この男女関係は、ちょっと保守的すぎでは」と思ってたんだけど、そんなことないのか。

原作だと、女の子がすごい可愛くて、男の子がそこまでではないから「確かに、その女の子がお前のことを好きだとは思えないよな」っていう共感があったの。
本作は男の子(ジニョン)カッコいいよね。そして女の子(ダヒョン)は好みが別れそうな気がする。男の子のほうが、モテそうなの。
だから男の子が『俺なんか……』となる気持ちに共感できないの。「お前のことが好きだよ。他に誰がいるんだ!」って思っちゃうね。

大学へ行って喧嘩別れするけど、ちょっと無理あるんだよね。原作がそうだから、しょうがないんだけど。
原作は実話ベースだから、実際にあったんだろうけど、物語的に突然喧嘩したようにみえるもんね。

そして喧嘩になる前に何が問題かと言うと、男の子がちゃんと告白してないことでしょ。
これも原作だと「まあ、告白したら振られると思うよな」という共感があるけど、本作は「告白しろよ。おかしいだろ、告白しないの」と思っちゃうね。

数年ぶりに男の子が女の子に電話するとき(原作だと地震で、本作は台風で電話)、
『パラレルワールドには付き合ってる俺とお前がいる』
『うらやましいわ』
ってやり取りが原作ではあんの。そしてここがすごい好きなの。
「だよね。女の子だって好きな男の子と付き合いたかったよね。客観的に釣り合い取れてなかったかも知れないけど」と思うね。

このパラレルワールドを新郎とキスしてる間の回想でやってきたね。
まあ、そのパラレルワールドが素晴らしいかというと、どうでしょう。
青春の思い出は、大切にしておいた方がいいという考えもあるね。

そんなこんなで、翻案と知らずに観たけど、シーンの作りは面白いし、気合い入れて翻案したなって感じだったよ。

Scott