君の顔では泣けないのレビュー・感想・評価
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泣きたい時ほど笑おうとする優しい人に見て欲しい
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試写会で見ました。
大好きな映画でした。
それぞれが生きるはずだった人生に想いを馳せて
今もずっと胸がぎゅうってなっています。
特に刺さったのは陸が弟と話すシーンと、まなみの独白の後の陸との電話のシーン。
まなみが電話で陸から妊娠を告げられた時の表情には心が抉られました。
自分が手に入れるはずだった世界線が、自分の手の届かないところで、後戻りできないないところまで伸びてしまっている苦しさ。寂しさ。
実の父親が死んだのに、棺の中の顔を見るまで父親の顔がはっきりと思い出せなかった陸の苦しさ。自分がつくった雪だるまの写真を冷凍庫に入れてくれた父親との思い出は確かに心に残っているのに。でももうそれも遠い昔のこと。
どうしようもない切なさを共有するふたりの関係が苦しくもあり尊くもあり。最後、陸が下した決断にまた泣けました。どんな結果になろうとも、そこでまなみをひとりぼっちにしないでくれたことで、私も救われたような気持ちになりました。平気なふりをしていても、ちゃんとその奥の自分の気持ちを分かってくれる人が居るというのは心強い。
どんな人にもまっすぐ届くと思うけど、私は泣きたい時ほど笑おうとしてしまう弱くてやさしいひとに見てほしいと思う。
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