「数十年に一度のタイミングで必ず製作される男女入れ替わり作品。味付けによってはコメディーにもロマンスにもなるんだけど・・・」君の顔では泣けない おつろくさんの映画レビュー(感想・評価)
数十年に一度のタイミングで必ず製作される男女入れ替わり作品。味付けによってはコメディーにもロマンスにもなるんだけど・・・
注:原作未読でのレビューなので悪しからずご了承下さい。
プールの中からカメラを回している最初の導入部分なのですが、ここの表現がとても弱く感じるんです。まなみと陸がプールに落ちる事になった原因が描かれていないし、男女入れ替わりという大事件が起きるには、出合いがしらにぶつかるとか階段から落ちるとか、相当なエネルギーがないと画的に面白くないですよね。
で、そんな自分の期待もむなしく、ドボンと落ちてから何もなかったかのように喫茶店のシーンに移ります。画面中央に「30」の数字が出てから大人になったまなみと陸が出てくるので、「あぁ、これはその時点の二人の年齢なのね」というのはすぐに判りました。
作品の大部分はまなみと陸の会話で成り立っていますが、この会話の部分の設定と見せ方はなかなか秀逸だと思います。①いきなり30歳の二人の会話を見せておいて、感情の起伏や家族・友達との接点を見せる時は、15歳・21歳・27歳と節目の年齢のところに時間を前後させる。②二人の会話をより際立たせるために、余計なBGMを入れないで観客を会話に集中させている。③まなみと陸を演じた髙橋海人と芳根京子は大人だからもちろん、高校時代の武市尚士と西川愛莉も、上手に人格が入れ替わっている演技をしているところです。
女の心を持った男を演じる時は、やり過ぎると「新宿二丁目の住人」になってしまいますし、男の心を持った女を演じる時は、やり過ぎると「ガサツな泉ピン子」になってしまいますから加減が難しいですね。この作品の芳根京子は、陸の家でのキレ芸がとても良かったので、一番の功労者と言えるでしょう。
もし皆さんが異性と激突して中身が入れ替わっちゃったらどうしますか? 自分だったらとにかく何か理由を付けて二人だけになって、お互いの情報を交換し合うと思います。そして元に戻れないことが決定的になったら、更に距離を縮めて最終的には結婚する事を選択します。それ以外の方法で「元の自分」と常に一緒にいる方法は無いですからね。
コメントありがとうございました!
卑怯&考えるきっかけという2つの意味納得です。ちょっと悪口に似てますよね!?言われなきゃこんなにモヤモヤしなかったのに…でも言われなきゃ自分のそういう所に気付けなかったわ〜ありがとう!って受け取り方が人によったり、又その日のメンタルで変わってきたり…卑怯は悪い意味ではなく、ここまで夢中にさせといて〜っていうちょっと小悪魔的に弄ばれる感じでしたね!
終わり方難しいですよね。ドラマでも映画でも結末ガッカリだわ〜ってなった事たくさんあるし…いやこんなに数日経っても悩んだ映画は初めてで驚いております。
質問にもありましたが、私もお互い付き合ったり結婚すりゃいいのにって最初は思いましたが、数日経っていろいろ想像したら自分の顔にキスしたり性的に見たり行為をする事は気持ち悪くてできない、生理的に受け付けないかもな〜って思っちゃいました!皆さんはどうですかね?
身体の関係なしに、って考えたらじゃあ一緒にいる限りはそういう事はできないんだとか、身体の関係だけ他の人に?とかややこしくなるな〜とか笑
あとお葬式もどういう立場で行くのが正解なんでしょうね…。いや、こんなにたくさん考えさせられる時点でもう価値のある深い映画ですね。当たり前に感謝です。
プールに落ちただけの心の入れ替わりは、あり得ない設定をよりあり得なく思わせてしまったように思います。
あとは僕の想像力の欠如ですが、なかなか感情移入が難しかったなぁ〜。
新宿二丁目の住人、ガサツな泉ピン子、刺さりました!このふたりが付き合うことがないという設定にしないのもファンタジーの中にリアリティを感じました。上映中もちょくちょく自分だったらとても耐えられないだろうと、それはもはやホラーだろうと思いながら観ていました。
こちらこそてす。
いつも共感コメントありがとうございます。
陸は人生の半分をまなみのからだで生きてきて子どもは生まれるけど心は陸なので男同士の結婚となる。と思うと複雑な心境ではあります。
もし自分が異性と体が入れ替わったら、籍を入れないパートナーとして同居して、戻る方法を探しつつ相手が羽目を外さないように監視しますが、自分に恋愛感情は持てませんから、仮装夫婦になると思います。
お互い恋愛感情が無いか、それとも両想いになれれば良いですね。
今晩は。コメント有難うございます。
本は、時間をかけて読むのがヤッパリ良いと思いますよ。私の枕元の近くの書棚には、未読の本が200冊はありますよ。ではでは。
コメント・共感ありがとうございます。
このもどかしさ、おつろくさんのレビューにもありますが、
もっとコメディにも感涙の映画にも出来るのに、敢えて
繊細に切なく描いていますね。
読んでないんですが、原作は純文学的だそうで、
陸の母親がまなみに冷たいのにも理由が書かれてるそうです。
お客さんは、若めの女性でかなり入ってました。
この繊細過ぎるところが、今の子の面倒臭さを
上手く表現しているのかも知れませんね。
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