「結末は、原作と変わらないのか変わってしまったのか」君の顔では泣けない Bigcatさんの映画レビュー(感想・評価)
結末は、原作と変わらないのか変わってしまったのか
(ネタバレさせたくないので、映画だけでなく原作も読んだ、という方以外はこの先は読まずにお願いします。)
主役の陸とまなみが、とあるきっかけでお互いの心が入れ替わってしまい、入れ替わってしまっている間の2人の生活・人生や心理・葛藤を描くのをメインテーマにした作品なのだと思います。
入れ替わり状態が解消できるのか、それはどんな風に、という、本題ではない方を過度に期待してはならなかったようです。入れ替わりのきっかけとなった出来事が、原作どおりでずいぶんあっさりしていたのは、戻るための行動や2人のその後についても、映画だからといって独自に加えることもない、という表れだったのでしょう。
戻れたとも戻れなかったともどちらともとれる(どちらともとれない、と言った方が良いかも)ラストの数秒くらいシーン、原作にはなかったのですがフラストレーションが残りまくってしまいました。
・外見が陸の方は生存している
(「中身」は戻ったか不明)。
・外見がまなみの方は(ラストに出てきていないので)
生存していない可能性もありえる?
ということで、原作よりも謎が深まったように思うからです。
陸は入れ替わりから無事戻れたが、まなみは(プール飛び込み時か、その後間もなくかに)なくなってしまっている、といういちばん辛そうな結末の可能性も想像されて、何とももどかしい思いで鑑賞を終えました。原作から変えないけれども、物語の続きに関する監督からの何らかのメッセージ、ということでしょう。
まあ、そういう細かいことを気にさせてくれるのも、全体として良い映画作品になっていたからこそだと思いますので、見て良かったです。
この作品も、出来映えに見合うほどには話題に上がっていないような気がしています。上映館数も上映回数も、もっと多くて良いのにと思います。いろいろと事情があるのでしょうが、宣伝不足の気がしてもったいないです。
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。
