「思わぬ拾い物!〜単なるSF設定ではなかった〜」君の顔では泣けない グレシャムの法則さんの映画レビュー(感想・評価)
思わぬ拾い物!〜単なるSF設定ではなかった〜
本当のことを言ってもきっと信じてもらえないから、元に戻るのを待つ(だって、ドラマや映画はみんなそうなるよね?)。
そう思って、演じていたはずの自分が、いつの間にか周りの人にとっての実像となり、その実像(の自分)が好感を持たれたり、高評価を得てしまったり。
演じていた人格のままで、かけがえのない家族を持つ。
外見イケメン、内面女子の男はなぜかモテる(〝やはり〟モテると言ったほうが正確なのかもしれない)から、セフレには苦労しない。
男女入れ替わりという設定はSFなのに、どのシーンも、心情的にはやけにリアル。
それを言ってはいけない、と分かっているのに抑えきれないまま、相手にぶつけてしまったり、ハグしてあげたいのに堪えなければいけなかったり…
血の繋がった家族を、元家族として遠目に窺い見ることしかできないもどかしさ。
入れ替わった設定で描いてみせるそれぞれのシーンは、「ほら、こんなふうに視点を変えてみたら、それまで見えないことやなかったことにしてやり過ごしてきた色々な人の思いが、あなたにも見えるようになるはずですよ。」と私たちに語ってくるのです。
説教臭さや嘘臭さを感じることなく、素直に感じ入ってしまうのは、芳根京子さんとその高校生時代を演じた西川愛莉さんのおかげですね。
もちろん、高橋さんも素晴らしかったです!
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