「ルールを超えて、自分を解き放つ物語」ルール・オブ・リビング “わたし”の生き方・再起動 Shizukaさんの映画レビュー(感想・評価)
ルールを超えて、自分を解き放つ物語
『ルール・オブ・リビング』は、日常に追われて心の余裕をなくしていた主人公・美久子が、文化も言葉も異なるアメリカ人バックパッカーとの同居を通して、自分自身を見つめ直していく物語でした。
最初は互いに戸惑い、衝突する場面も多いのですが、次第に美久子とヴィンセントの間に芽生える小さな理解や心の交流がとても温かく描かれていて、観ているこちらも自然と笑顔になれました。美久子が決めた「ルール」が、ただの生活ルールではなく、自分を縛っていた考え方や生き方を見直すきっかけになっていくところが印象的でした。
また、異文化交流のコミカルさの中に「本当に自分らしく生きるとはどういうことか」という普遍的な問いが込められていて、観終わった後に自分自身の生活や価値観についても考えさせられました。南果歩さんの演技は自然体で心に響き、グレッグ・デール監督自身が演じるヴィンセントとの掛け合いも魅力的でした。
笑いと温かさの中に人生のヒントが散りばめられた、まさにハートフルコメディでした。
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