「タイトルなし」それでも私は Though I'm His Daughter えみりさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし
まずこのドキュメンタリーを撮った監督に乾杯。かなり距離が近くて、りかさんを支えてきた。死にたい衝動に襲われつつも自分を立て直してきた。日本という社会の保守性、排除、でも理解ある人々もいることに救われる。簡単に言葉にせず受け止める彼女の身体と表情。監督はその都度、その都度、彼女の言葉を拾う。人の記憶はすごい。人の身体に蓄えられた記憶。父の手を引いて山を歩いた記憶が多摩で蘇る。彼女にとっての富士をドキュメンタリーなのだけれど、心の傷ついた彼女の日常と記憶の断片に向き合っていて素晴らしい。そして原田さんも素晴らしい。
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