LUPIN THE IIIRD 銭形と2人のルパンのレビュー・感想・評価
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シリアス銭形は不死身!
WOWOW(オンデマンド)にて。
劇場版へと続くシリーズ4本目、銭形編。
このシリーズ、アダルト志向を意識しすぎて却ってガキっぽくなっている気がする。
また、ひどくデッサンが崩れて遠近感がおかしく見えるカットが時折あるのも気になる。
が、数あるテレビシリーズやスペシャルの中では観られる(魅せる)シリーズだし、この挑戦は大いに評価できる。
原作は決してハードボイルド探偵小説風でも、フィルム・ノワール風でもなく、一点オチのお色気コミックだ。しかも、そのオチが読めないものだから面白いのだ。
モンキー・パンチの発想は「アルセーヌ・ルパンをジェームズ・ボンドのように活躍させたい」だった。
その目線でいくと『ルパン三世(ルパンvs.複製人間)』(’78)が最も合致した作品だと思う。(モンキー・パンチが監督した『…DEAD OR ALIVE』(’96)よりも)
そこに登場する狂敵マモー。
そのマモーの存在を匂わせ続けたのが、本シリーズだ。
次元、五エ門、不二子を襲ってきた敵たちとの戦いをルパンを脇役に置いて描いてきたシリーズで、銭形編の敵はルパンその人だというアイディアは秀逸で、その先にマモーの存在を感じずにはいられない仕掛けになっている。
銭形がキレ者として描かれることは少なくない。『…カリオストロの城』(’79)が典型で、その場合は銭形とルパンの間に友情めいたものを匂わせるのが常だ。
だが、私はあくまでコミック・リリーフであって、鋭さを少しのぞかせる程度の銭形が好きだ。
原作コミックでも銭形がルパンを追いつめるエピソードがあるが、オチがあるから良いのだ。
本作の銭形はかなりハードな状況に追いやられる。傷だらけというレベルではなく重傷を負う。なのに正義を追求するというカッコよさなのだが、重傷を負っている悲壮感があまり出ていないのがもったいない。
物語的にもテロリスト・ルパンの目的が曖昧で、続きは劇場版で…といわんばかりなのがやや不満。
とはいえ、劇場版でどのように決着させるのか、楽しみではある。
※余談…
今更だが、〝ⅢRD〟という表記は正しいのだろうか?
〝third〟を〝3rd〟と略すことはあるが、三世を意味する〝the third〟の略記が〝Ⅲ〟(チャールズ三世=Charles III)だと思うのだが…。
小池健キャラクター・デザインの本シリーズの前身的なTVシリーズは「LUPIN the third 峰不二子という女」だったけどなぁ。
ルパンととっつぁんのタッグはアツい
「銭形」の名を冠する必要あった?
咀嚼の必要もなく、サラッと終わりました(笑
まず「2人のルパン」というサブタイトルについて。
確かに2人出ますが、正直その必要性は感じません。理由や背景は劇場版で明かされるのかもしれませんが、少なくともルパンが2人登場するという謎に惹き込まれたり、ニセルパンとの対比でルパン本人の魅力が深まったり、そういうのは個人的にゼロでした。
次に「銭形と」の部分について。
上と同じく、別に銭形らしさを強く実感できる内容というわけでもありません。ルパンをある程度見てきたファンなら「いつもの銭形じゃん。...で?」という程度。
良かった点:
ルパンと銭形という、宿敵でありながら長年の戦友という一言では言い表せない複雑な関係は、やはり唯一無二です。その魅力がしっかりと描かれており、アニメーション、セリフ、BGM、それら全てが組み合わさった一瞬一瞬が、キリッと締まっていてカッコよかったです。
結論:
サブタイトルが期待ハズレでした。内容的には『ルパン三世 不死身の血族〜前日譚〜』で全然いいかと。
銭形が主役の意味?結局何を伝えたいの?
映画を見た後でこの作品を見ました。
結論、面白くなかったです。淡々としており、また映画のタイトルの意味があまり伝わって来なかったです。
いつもの映画に出てくる銭形と大して変わらない様に見えました。
正義が云々のくだりは、言いたいことは分かりますが、だったらもっと銭形の葛藤や行動を全面に描くべきでは?大怪我しながらも、偽ルパンの行動に気づいて動いていたが、それは回想ではなくリアルタイムの時間軸で描く方が良いし、なぜそう考えたのかも、ヒントを出しながら視聴者を惹き付けるような描写にした方が良かったと思う。
だって他のルパン作品でも、銭形は自分の勘を信じて行動し、敵の行動にそれなりに気づいているじゃん。いつもとやってることが変わらないのにタイトルになってるのが違和感有る。
結局、映画にするために無理やりそれっぽく作ったのでは?と邪推しました。
銭形が渋過ぎ!
ハードボイルドも悪くない
たまたまアマプラのトップページで見つけ、現在公開中の劇場版「LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族」の前日譚にあたる物語であることを知り、鑑賞してみました。
ストーリーは、ロビエト連邦の空港で爆破テロに巻き込まれた銭形警部が、現場でルパン三世の姿を目撃し、その後に駅で見かけたルパンを列車内で拘束するも、仲間の次元大介の助けにより取り逃がしてしまい、一方でルパンをアルカ合衆国のスパイでありテロ実行犯であると断定したロビエト連邦国家保安委員会のカラシコフもルパンを追っている中、そこに現れた偽ルパンが爆破テロを起こし、事態は混沌を極めていくというもの。
キャラデザは、これまでに描かれた数々のルパンの中ではけっこう劇画寄りです。それに合わせて背景等も緻密に描き込まれ、全体の質感や重厚感が増しています。ルパンに定着しているおちゃらけたイメージは、本作からはほとんど感じません。
もちろんストーリーもなかなかのハードボイルドで、大人の雰囲気が漂います。時代設定はやや古いようで、米ソ対立の構図をなぞらえたような舞台背景ですが、作品全体の世界観としてはよくまとまっているように感じます。
そんな中、銭形とルパンの信念がぶつかる感じが悪くなく、爆破テロの裏で暗躍する権力者を出し抜く展開も痛快です。最終的に偽ルパンの正体が判然としないのは不満が残りますが、劇場版の前日譚と思えばしかたないです。劇場版への期待が高まります。
とはいえ、劇場版の予告で、おそらく黒幕と思える人物をはっきり見せているのはちょっと残念。本作でも、偽ルパンが「変装」でないことや一瞬映るあの人物の姿で、やっぱりと思わせてしまうのももったいないです。それとも、これがミスリードで、劇場版で大どんでん返しが待っているのでしょうか。続きが気になります。
キャストは、栗田貫一さん、大塚明夫さん、浪川大輔さん、沢城みゆきさん、山寺宏一さん、堀内賢雄さん、北西純子さんら。
カッコつけれてない…
このシリーズを初めて観ました。
あんま面白くなかったです…
多分、この続きが今やってる映画なんだと思いますが、途中だからとかじゃなく面白くないと思います。
ハードボイルド感とか昔風の絵柄にしたいのは良いと思うんですが、キャラによって絵柄違いすぎじゃないですか?銭形とあのロビエト連邦の軍人女性が並んだら全然統一感ない…
ルパンの洒落てるとことかカッコいいとこを詰め合わせたい気持ちはわかるけど、、
なんか、セリフが全部安くてダサく、感じました…
正義なんてもんは、云々カンヌンも、使い古されてるし効果的じゃないし、長いセリフの割に何言ってるかわかんないし、そのくせ2回もおんなじこと言うし…
最後の最高指導官?のとこも、喋りが長い…もう、さっさと逮捕しなさい!!
不二子のおっばいが丸出しになったとこだけ、ハードボイルドと男気を感じました!必然性は感じなかったが!
洒落たかっこいいアニメ観たい人にはカウボーイビバップをオススメします!!
ハードな小池ルパンの期待通りの最新作
「何をおいても次元がカッコいい! あの痺れるラストだけで価値がある!!」と言いたくなる『次元大介の墓標』から始まった、俗にいう小池ルパンの新作
同時に96年以来の単独長編2D劇場版(注釈が多いね)である『不死身の血族』の前日譚でもある
しっかりと劇場版へのヒキを残しつつ、単独作としてもこれまで同様のハードな作風をしっかりと感じられる一本だ
極寒の地ロビエト連邦の空港に降り立った銭形
荷物チェック中に爆破事件に巻き込まれた銭形の目に写った犯人の姿はルパン三世だった・・・
過去に作られた多くのルパンアニメの銭形であれば「ルパンがこんな事件を起こすはずがない!」と即座に言うところだが、今作はそうではない
なぜなら設定として銭形とルパンの関係性、ある種の信頼関係ができる前なのだ
ルパンは「とっつぁん」と呼ばないし、銭形もICPOではなく日本の公安警察
作風と同様、ルパン一味と銭形の間に慣れ親しんだ緩い雰囲気はない
物語自体も53分という尺の中で、呆気に取られるほど急展開の冒頭からラストまで洗練された仕上がりだ
俺が観たかったルパンが此処にある④!
「ルパン三世」三十年ぶりのアニメ映画の前日譚という触れ込みで放送された本作品!
そして、これにあわせて今までの三作品を一挙に放送。いや〜、面白かった。一気に見たら、それぞれの作品の繋がりもよく理解できた。
何より、本作の銭形がメチャクチャカッコいい!シリーズ通して、登場人物はみんなカッコいいんだけど、銭形は特に別格にカッコいい。
傷だらけで、格闘シーンも迫力あり、頭はさえているは、人情にもあついは・・・
ホンっと、こんなにカッコいい銭形は今まででも無かったんじゃないかってほど、最高だった。
【本シリーズ全てに係るネタバレ】
一作目のラストのマモーらしきものと言い、本作のタイトル「2人のルパン」から、新作映画は、映画一作目のリメイクじゃないかな?って予想してたんだけど・・・
まさかの本作品でも、クローンのルパンが登場して確信に変わった気がする。
とは言っても、あの赤ジャケのルパンではなく、ハードボイルド一直線だった本シリーズの総集編と謳われる今度の映画だから、たとえリメイクであったとしても、全く違う作品として楽しめそうな気がする。
劇場で観たかった
これまでのOVA & 配信の『LUPIN THE IIIRD』シリーズ(『次元大介の墓標』『血煙の石川五ェ門』『峰不二子の嘘』)と同じく、配信版は30分×2の前後編形式で構成されていました。
これ、爆破シーンがすごい迫力なんで、劇場の大スクリーンで観たかったなというのがまず先に立ち。
小池監督の『LUPIN THE IIIRD』シリーズの特性(※)で、かなり好みが分かれるかもですが、しっかりとルパンでした。
(※ルパンファミリーのかなり若い時代で、世界情勢は東西冷戦<今回のモデルはソビエトとアメリカ>を背景。銭形は日本の公安警察でインターポールにはまだ完全には所属しておらず協力体制どまりだし、割と簡単に人が死ぬ。モンキー・パンチさんの漫画原作や、初代グリーンジャケットなTV第一シリーズと、劇場第1作『ルパンVS複製人間』のよいとこ取りし、ハードボイルド&スタイリッシュで、暴力に満ちた作風。)
なんかこう、偽ルパンの正体といい、続編の『不死身の血族』ってタイトルといい、本作の裏にいる真の敵って『VS複製人間』マモーとなにか関連してないか? という疑念もむくり。
……いや、たしか『次元大介の墓標』のラストシーンに、マモーを連想させるキャラ(ハワード・ロックウッド)がちょろっと出てたはずだから、これは企画の最初から明確に「『vs複製人間』へ連なる前日譚」を前提としたシリーズなんでしょうね。
次元大介の墓標から4作品目
こういうジョンウィックやミッションインポッシブルの影響下にある、ハ...
ハードボイルド・ルパン三世の新たな基準
『銭形と2人のルパン』は大傑作であり、ハードボイルド・ルパン三世の新たな基準の誕生だった。ルパンを追う敏腕警部銭形幸一の魅力が苛烈に描かれていた。その圧倒的な辣腕振りは見惚れるしかない。
そして、このシリーズで毎回添え物扱いされる主人公ルパン三世からも目が離せない。ルパン三世といえば赤ジャケットのイメージだが、このシリーズでは基本的に青いジャケットを羽織っている。だが、今作では赤いジャケットのルパン三世が出てくる。パイロット・フィルム版のルパンを思わせるクレイジーで危険なルパン三世だ。自らを本物と言い張るルパン三世は間違いなく本物のルパンだった。ただ、少し美学に違いがあっただけ。そして、その決定的な違いが本作で本物とされるルパン三世に圧倒的な余裕を与えていた。添え物ではなく、あくまでルパンが主人公。『銭形と2人のルパン』は2人の似たもの同士が享楽者と闘うという胸熱ストーリーだった。
ワルサーを纏い、狙った獲物は必ず奪う神出鬼没の大泥棒は令和でも健在だった。さてさて、劇場ではどんな事件を巻き起こしてやるのか。楽しみにしてます。
ルパン三世とは異なる世界観
漫画のルパンもアニメも1stからほぼ全て見てルパン三世の存在は体に染みついていると思っている一般人としての感想。
作画も良く出来ており、確かにスタッフが目指すであろうハードボイルド感はあるものの、セリフ、行動の1つ1つがコレジャナイ感が大きく、見終わった後の残念感と失望が個人的には大きかった作品。
ルパンってこんなダサくないよ。もっと飄々として、本当に稀に心に残ることも言うけど、普段はそんなに気取ってないよ。
脚本に責任の多くがあるように感じたが、本作の脚本家は本当にルパン三世を好きなんだろうか。予定調和で驚くところも無く凡庸な脚本と感じてしまった。
モノづくりの難しさはジャンルは違えどある程度は理解しているつもりなので、人様が一生懸命作った作品に対して、あまり文句を言いたくは無いが、正直ガッカリ度が強すぎて、書いてしまいました。
めっちゃ観応えあるこの作品の質。 変な表現だけどよりテレビより映画...
ハードボイルドな前日譚
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