マーヴィーラン 伝説の勇者のレビュー・感想・評価
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ミイラ取りがミイラになるか
マーヴィーラン 伝説の勇者
勇者マーヴィーランの漫画の作者は、家族思いの成年なのだが、全てに事なかれ主義の極度の抗争嫌いのヘタレなのだ。
そんな漫画家の住むスラム住宅が強制立退にあい代わりに手に入れた住居が超最悪欠陥高層住居で各種の事件が起こる。
新人青年漫画家は、偶然この欠陥住宅問題を新聞漫画に掲載して社会問題となり、リアルでも一躍ヒーローの登場かと思いきやこの漫画家は超絶のヘタレで自殺までに追い込まれてしまう。
インド映画の楽しみは、庶民生活と社会意識の描写なのだ。
今回は、あのスラム住宅だ。狭い家屋に水道設備。
そして、代替住居が欠陥住宅。特に窓枠が外れて大臣のベンツの屋根に突き刺さるの爆笑!
インド映画のあのダンスで巻き上がる砂ほこり、ほこり、どこで踊るねん!
インド第2位の公用語タミル語とヒンドゥー語と北と南の地域差別。
やっぱり、貧困でも妹が大学へ進学する。
医師は金持ちで凄く偉く地位がある。
庶民市民は決起するか!?
そんなことを織り込まれながら、
ヘタレの漫画家は、覚醒を繰り返し、住居倒壊を予言し住民を非難させた。その後は倒壊した高層住宅の再建が始まるのだが…
ラストは、2年後倒壊した瓦礫の下から漫画家は救助され、今も漫画を執筆を集中してる。
しかし、その姿はあのヘタレではなく寡黙な勇者のオーラを感じる…
完
どうも完ではなく、
お決まりの『つづく』だなぁ
(^ν^)
マーヴィーラン 伝説の勇者
自らが描いた漫画のヒーローとなり、巨悪との対決に挑む漫画家の闘いを活写したインド発のアクション映画。
新聞の長期連載漫画「マーヴィーラン」の作者である気弱な漫画家サティヤは、気の強い母が起こす騒動を収めるのに必死な毎日を送っている。
そんなある日、彼らの住む地域が開発対象となり、一家は立ち退きを余儀なくされる。
新たな住居として提供された高層マンションに喜んでいたのも束の間、そこは悪徳政治家ジェヤコディ一派が仕切る手抜き工事で建てられた欠陥住宅だった。
勇気を振り絞って彼らに立ち向かうサティヤだったが、返り討ちに遭ってしまう。
自らが描き続けてきた「マーヴィーラン=偉大な勇者」と自身とのギャップに絶望するサティヤの耳元で勇壮な“声”が鳴り響き、彼は真の「マーヴィーラン」として巨悪に立ち向かう。
タミル語映画界の人気俳優シバカールティケーヤンが主人公サティヤ、映画監督としても知られるミシュキンが悪徳政治家ジェヤコディを演じ、「ヴィクラム」のビジャイ・セードゥパティがサティヤの運命を翻弄する“声”を担当。「マンデラ」のマドーン・アシュビン監督がメガホンをとった。
マーヴィーラン 伝説の勇者
Maaveeran
2023/インド
Vox
今年インド映画多いなと思いながら何本か取りこぼしてしまったので、今作は初週に観に行きました。
神話をモチーフにしたとかではなく、物語のキャラクターの力が宿るといったテイスト違いなところもかなり気になりました。
そこまで深く考えこまず観れるちょうど良いインド映画でした。
漫画家が漫画のキャラクターを力を得れるっていう誰しもが考えたことのある妄想を一風変わった形とはいえ叶えてくれますし、ポンポンぶっ飛ばしていく感じも好みでした。
流れ的にもうちょい短くいけただろうなとは思いつつも、そこを求めるのは酷やなと自分を納得させました。
主人公のキャラクターがインド映画としてはかなり珍しい部類で、気弱な大人しく他人の顔を気にしいという感じで、序盤はその気弱さにヤキモキさせられましたが、漫画で一旗上げてやろうという気持ちは心の底からあり、自分を救い上げてくれた副編集長や家族や団地のためにイヤイヤしながらも力をつけて英雄になっていくというのも良いキャラ造形してるなと思いました。
悪役の政治家もしっかり外道で同情の余地もないくらい清々しいんですが、声に踊らされるという点で主人公と共通点があり、主人公よりも長く支配されてきたんだなと思うと同情の余地があるじゃない…となる不思議な魅力のある悪役でした。
支えてくれてた秘書の言葉が重荷になっていたというのも難しいところでした。
今作はダンスシーンが序盤に1回ドデカいのがあるくらいというインド映画としては珍しい形になっていましたが、その分ストーリーがかなり詰め込まれているのでその辺は良い調整だったなと思いました。
天の声が語りかけてきて物事がその通りになったり、その指示を受けることが対抗策になったりという日本でいうなろう系みたいな感じはありつつも、主人公も力に戸惑いながらなんとかなっているというバランスが絶妙に良かったです。
攻撃よりも避けるアクションの方が圧倒的に多く、避けた先に人がいて攻撃が当たったり、たまたま取った武器が盾代わりになったりとコメディチックに描かれていながら中々エグいことをやっているのも面白かったです。
主人公のお母ちゃんが肝っ玉超えてヒステリックなので、登場するたびに眼光カッと見開いては捲し立ててくるのでちょっとカロリー過多でした。
思わず出てしまった言葉とはいえ「あんな息子なんて死んだって構わない」という発言もなんだかなぁって感じで引っかかってしまいました。
終盤は力を失い苦境に立たされながらも、天の声と再び心を通じ合わせての復活、最初から提示されていた住居の倒壊問題も合わさって大変な状況に立ち向かっていくというド派手な絵面があるのですが、倒壊からオチまでは個人的には蛇足かなーと思いました。
まぁ倒壊問題をほっといて終わるのもアレだったので仕方ないんですが、もっと派手にぶっ倒れぶっ壊されまくって欲しかったです(畜生)。
神話絡みではないので軽く楽しめるインド映画でした。
軽く楽しめるインド映画…?
もうこれは侵されてしまっているようです。
鑑賞日 7/15
鑑賞時間 13:15〜16:10
ちょっと間延びしてる気はしたけど、総じて面白かったし、魅力的な人達...
インド映画だからとはいえ・・
わざと、今上映してるの?
いくらなんでも冗長が過ぎる
昔、ギャグ漫画日和で
漫画の天の声、ナレーションが見えるっていう能力者が出て来るエピソードがあったけど
それと同じ能力にある日突然目覚めた
臆病者の漫画家がヒーローになる話だった
ある意味デッドプールと同じ能力でもある
しかし、
能力覚醒までも冗長だし
能力覚醒から最初のアクションシーンまでもあまりにも冗長
アクションシーンのクオリティも高いし設定も面白いだけにそこがあまりにも残念
インド映画のお約束とはいえ
あの程度の描写ならヒロインとのラブロマンス的部分は端折ってもよかったんじゃないか?
この前見たレオ:ブラッディ・スウィートでもちょっと描写があったけど
インド国内における民族間の軋轢みたいなモノはどの程度あるんだろうか?
どの映画でもタミル人とその他みたいな描き方な気がするけど…
もう少し前半がサクッと進んでくれた方が良かったし、声のせいで恋愛がヤバくなる展開があっても良かったと思う
2025.7.15 字幕 MOVIX京都
2023年のインド映画(161分、PG12)
「謎の声」に悩まされる漫画家を描いたヒューマンドラマ
監督&脚本はマードン・アシュヴィン
原題は『Maaveeran』で「伝説の勇者」、タミル語タイトルは『மாவீரன்』で「主人公」という意味
物語の舞台は、インドのタミル・ナードゥ州のヴァンナラペッタイ
そこにあるスラム街に住んでいる漫画家のサティヤ(シバカールティケーヤン)は、新聞の隅に連載されている漫画を描き続けていた
だが、強欲な編集者タナラス(Minor Yogi)は別人の名前で署名し、サティヤの名前が世に知られることはなかった
サティヤには厳格な母イーシュワリ(サリダー)と大学に通う妹ラージ(Monisha Blessy)がいて、近隣住民のデーヴァレーシャン(Dileepan)の娘・イラワラシ(Vaninavashri)らとともに仲良く暮らしていた
ある日のこと、突然スラム街の撤去が強行され、サティヤたちは州が指定する集合住宅「人民宮殿」に移住することになった
イーシュワリは頑なに拒むものの、ホームレスになるかどちらかだと立ち退きの請負業者ダンラジ(Madhan Kumar Dhakshinamoorthy)は譲らない
地元の議員のパグティ(Palani Murugan)は州首相(Balaji Sakthivel)に駒のように扱われ、地域住民を説得するしかなかった
その後、仕方なく人民宮殿に移住した彼らだったが、当初は立派な作りのマンションに喜びを隠せない買った
だが、壁はすぐに剥がれ、まともな施工がされていないことがわかる
抗議を行なっても「嫌なら出て行け」と言われるだけで、サティヤは「慣れるしかない」と諦め、イーシュワリはそんな息子の弱腰な態度に痺れを切らしていた
物語は、3分の1が終わった頃に、サティヤの言動にブチ切れたイーシュワリが「死んでくれた方がマシ」とまで言われてしまうところから動き出す
漫画も取り上げられ、生きる希望を見失っていたサティヤは自殺未遂をするものの、寸前で思い留まった
だが、脆い建物の影響で屋上から放り出されたサティヤは、補修用の足場に落下してしまう
タミル人の修繕人・クマール(ヨーギ・バーブ)に助けられたサティヤだったが、病院に着いた途端に心肺停止状態になってそのまま亡くなってしまう
しかし、その数秒後、サティヤは心肺蘇生法をすることもなく突然起き上がり、なぜか生き返ってしまった
家族たちは安堵の表情を浮かべるものの、その時からサティヤには「謎の声(ヴィジャイ・セードゥパティ)」が聞こえるようになっていた
眠ることも許されず、ノイローゼになったサティヤは、色んな医師に診てもらったり、祈祷師にお祓いをしてもらうものの、どれも効果が無いまま、月日だけが過ぎていった
ある日のこと、人民宮殿に選挙を控えた開発大臣のジャヤコディ(ミシュキン)がやってきた
スラム街の立て直しで求心力を強めていたが、その演説の場において、サティヤは自分の靴を大臣に投げつけてしまった
それは「謎の声」の予言通りになった瞬間だったが、それによって、大臣に目をつけられ、サティヤの運命は大きく歪んでしまうのである
映画は、社会派っぽい流れを汲みつつも、アクションは控えめとなっていて、「謎の声」にいう通りに動くという一風変わったアクションになっていた
踊りも控えめで、「謎の声」が登場するまでが驚くぐらい長い
しかも、不要に思えるエピソードが多く、ニラー(アディティ・シャンカル)も賑やかし程度にしかなっていなかった
恋愛要素を取り入れているものの、ほとんど進展しないし、気持ちの確認もし合わないので、編集部で漫画を描くきっかけを作ってくれた以上のことがなかったりする
物語は、母親との軋轢がメインとなっていて、心にも無いこと言ってしまった故の後悔などが強調され、それでも弱さから逃れられないサティヤが描かれていく
彼が声を失ってから覚醒する件があるのだが、どうやら勇者との同化が行われたようで、顔つきや動きが洗練されていくのはすごいなあと思う
それでも、無双シーンが少なめなので、カタルシスはやや低めと言った印象だった
いずれにせよ、悪役がひたすら悪役というのも良くて、彼自身も声に悩まされていたというのは面白い対比だった
ジャヤコディをプロデュースした秘書パラム(スニール)の存在が大きく、それゆえにジャヤコディの蛮行のシーンが衝撃的に思えた
ラストの倒壊に至るまでお約束のような脱出劇は涙腺崩壊ものだが、あれで無傷なのは勇者が乗り移ったからなのだろうか
全部が漫画でしたというものではないと思うものの、なんともまあご都合主義満載のシナリオだったなあと思った
宣伝が足りないですよ。
個人的にはインド映画でも上位に入る良作。
最近のインド映画、使命とか抗争とか、固いの多いんですよ。面白いんだけどね。
ランガストラムとのように、緩さを感じて芯があるのも良いんですよ。インド映画良作多いのに、公開が少ない。サクッと終わってしまうなど観客動員を増やす努力するべきだと思うんですよね。
まず冒頭から、既存政党、政治家とは一切関わりありません。
との予防線から期待感は高まります。
主人公がスラムを追い出されて欠陥住宅に移り住む前の、喜びのダンス。
なぜあそこであんなダンス?
と思ったら、あそこしかダンス入れる場面なかったんですね。
結構ダンスシーン良かったのに(笑)
概要見たらなんだこれ?どんな話と思ってたら
低姿勢強いものには巻かれたい。
でも天の声に従い、英雄になり掛ける主人公。
ヘタレっプリと天の声とのギャップがたまらない。
でもやっぱり長いものに巻かれたい。
基本コミカルに進んで目が離せません。
そして、途中から機転を利かせ、
自分でみんなを助けようとしていく姿には痺れるものがあります。
そして、覚醒してからエンディングへのアクションの爽快さは目が離せません。
監督には大臣殺さないでほしかったなぁ。
⭐5はつけれないけど、4は越えますね。
良い映画でした。
面白かった‼️
インド映画初心者になので、
とりあえず、映画COMの作品紹介の記事で
観るか観ないかを決めている。
今回は、ストーリーが面白そうなので、観ることにした。
幸いにも、1番近隣の映画館で上映していた。
朝1、9:20から。
30人程の入り。マアマア入っている印象。
主人公の方、インド映画初心者なので
知りませんでした。
役柄とお顔が合っているなぁと思っていましたが、演技ですね。
ラスト辺りで覚醒したお顔と別人でした。
自分的にはお母さんの気持ちもわかるけど、
言って良いことと悪い事があるけれど、
身につまされました。
インドの闇も深そうだし。
主人公のヘタレ具合も可愛くないところもありましたが、全然中だるみもせず
観れました。
主人公役のかたのほかの作品も観たいです
【”勇者は最後は勝つ!”臆病者の新聞漫画家、不思議な声に導かれ勇者になるの巻。今作はA建築士(覚えてる?)もビックリのインド超絶欠陥高層マンションを舞台にしたジレッタイアクション・コメディである。】
■タミル語新聞の長期連載漫画「マーヴィーラン」の作者であるサティヤ(シヴァカールティケーヤン:名前、長っつ!)は、可なり気弱。
自分の名前も出せずに、ゴースト漫画家として冴えない毎日を送るが、ある日編集長から”漫画なんて、誰も読まないから連載打ち切り!”と言われてしまう。
そんなある日、サティヤ一家が住む住居のあるスラム地域が開発対象となり、立ち退きを迫られる。新たな住処として悪徳政治家ジェヤコディ(ミシュキン)一派から提供された新築の高層マンションに一時は浮かれる一家だったが、そこはジェヤコディが建築費用の半分をネコババしたA建築士もビックリの手抜き工事の元に建てられた「超絶欠陥住宅」だったのであーる。
◆感想<Caution!内容に触れているかな?鑑賞してから読んでね!>
・ドーモ。インド映画をマアマア観ているNOBUです。ヤッパリ、オイラはバーフバリシリーズが好きだなあ。けれども、最近観るインド映画が、チョイテイストが変わってきた気がするんだよね。
2-10年前はアメリカで映画製作を学んだ監督が製作した、新しいタイプの「あなたの名前を呼べたなら」とか「マダム・イン・ニューヨーク」とか「めぐり逢わせのお弁当」とか、ダンスなし、男女の控えめな恋や女性の自立を描いた秀作が多かったよね。
・最近で言えば、タイムループモノの「政党大会」。ムッチャ面白かったんだけど、何故か話題にならず。けれども、斬新だったなあ。
あとは、チョイ前に観た観たムサイ髭面多数の高速ダンスがマア凄かった「デーヴァラ Part1」。これなんか、ホントPart2が早く観たいっす。
少し前に観た”どうしたら、そんな悪人面になるんですか?”の「ヴィクラム」ね。あの低音の”ヴィクラム!ヴィクラム!ヴィクラム!”が暫く頭の中で木霊して、困った困った。
・で、今作。タイトルを見たらじゃじゃーんとヒーローが悪者をやっつけると思うじゃん。それがさあ、サティヤが弱っちんだよなあ。母親にも頭が上がらないし、漫画書いてるけど、自分の名前は出せないし、果ては連載中止を言い渡されても、モジモジしているのである。あー、ジレッタイナア。
・新聞社の女編集長ニラー(アディティ・シャンカル:ナント!シャンカル監督の娘さんだそうである。マア、インド映画は親族で固めるけどね。)は、サティヤがチョイ気になるみたいなのだが、恋愛には発展しない。マアそうだわなあ。
■けれども、この映画。サティヤ君の成長物語になっているのである。彼は耳の中で響く不思議な声に導かれ、ムッチャ極悪顔の悪徳政治家ジェヤコディ一派と、対峙していくんだよね。マンションの修理人のタミル人クマール(ヨーギ・バーブ)達が見守る中・・。
それにしても、悪徳政治家ジェヤコディ一派から提供された新築の高層マンションのボロさが笑えるほど凄いのである。”どんだけ手抜きしたんだ!”っていう位、壁は釘を打てば剥がれるし、窓は簡単に取れるし、風呂からは水が漏れるし、姉歯建築士もビックリの手抜き工事の元に建てられた「超絶欠陥住宅」なのであーる。何か、可笑しい。
<そして、不思議な声に導かれたサティヤ君は、悪徳政治家ジェヤコディ一派と一人で対峙し、”マンションが崩れる”と言う声の中、ジェヤコディ一は崩れて来たマンションの外壁によりぺちゃんこになり、残された少女を命懸けで救うのである。そして、漸くドドーンと出て来る”勇者は勝つ!”という言葉。
で、ここで、劇場を出て行ってしまったオジサンがいるのだが、それは駄目!その事故の2年後が描かれるんだから。そして、漸くチョイサティヤ君と女編集長ニラーの恋が始まりそうなところで、エンド。何だよー!
今作はA建築士もビックリのインド欠陥高層マンションを舞台にした主人公がヒジョーに覚醒するまでが長いジレッタイアクション・コメディなのである。>
■全然関係ないけれど、最近幾つかのインド映画で、煙草を吸うシーンや、酒を呑むシーンになると、左下に‼マークが出るんだよね。何か、可笑しい・・。
もっとコメディに振ってもよかったかも
最近のインド映画は良作続きで、本作も予告は未見ながら期待を込めて鑑賞リストに入れていました。しかし、公開間もないにもかかわらず上映回数が極端に少ないことに一抹の不安を覚えつつ、公開2日目に鑑賞してきました。
ストーリーは、臆病で事なかれ主義の漫画家サティヤが、気の強い母と兄思いの妹と三人で暮らしていたスラムを追い出され、代わりにあてがわれた高層住宅に数々の欠陥があるにも関わらず、なんとか我慢して生活している中、ある事故をきっかけに「天の声」が聞こえるようになったサティヤは、その声に翻弄されながらもしだいに悪に立ち向かう勇気を得ていくというもの。
突然聞こえ始めた「天の声」は、まるで未来を予言するかのようにサティヤの行動を実況し、半ば強引な辻褄合わせで彼をヒーローへと仕立て上げていきます。声に乗り移られるのではなく、ただ聞こえてくるだけ、というこのユニークな設定が秀逸で、声に流されるままに右往左往するサティヤの姿が非常にコミカルです。
そんな彼が、やがて自らの意志で悪に立ち向かうことを決意し、ヒーローとして覚醒していく姿に胸が熱くなります。特に、終盤の船上で敵を叩きのめすアクションシーンは爽快の一言です。
ただ、惜しい点もいくつか見受けられます。まず、主人公が覚醒するまでの道のりが長く、中盤はやや冗長に感じてしまいます。また、インド映画の魅力の一つである圧巻のダンスシーンは、序盤にしかありません。物語の序盤でこそ存在感のあったヒロインが、その後はほとんどモブキャラ同然の扱いになってしまったのも残念です。
「天の声に操られる」という設定が、アクションのおもしろさに繋がっている一方で、全体的にどこか地味な印象を与えてしまっているのも否めません。その代わりと言わんばかりに、最終盤には高層住宅が倒壊するという巨大な見せ場が用意されているので、そこでバランスを取っているのかもしれません。
全体の構図はわかりやすいのですが、細部の展開にはやや強引さを感じる部分もあります。いっそのこと、シリアスなアクションは控えめにしてコメディに完全に振り切り、悪役たちも社会的な制裁を受けるというような結末でも、また違ったおもしろさがあったのではないかと感じます。ポテンシャルは感じるだけに、惜しさが残る一作です。
主演はシバカールティケーヤンで、気弱なサティヤを好演しています。脇を固めるのは、アディティ・シャンカル、ミシュキン、スニール、ヨーギ・バーブ、サリダー、ビジャイ・セードゥパティら。
インド映画では珍しいタイプの主人公
2025年劇場鑑賞201本目。
エンドロール後映像無し。
でも偽エンドロールがあるので気を付けて。
予告だと漫画家が悪徳政治家と戦うみたいな感じで、実際それはあっているのですが、まぁ〜インド映画には珍しい臆病者の主人公。ある事がきっかけで声が聞こえるようになり、それに従うと色んな危機が回避できるという能力を手に入れます。しかし、ほとんどか無駄に強い主人公の映画が多い中、この映画の主人公は約160分のうち2時間くらいずっといや違うんです僕は歯向かうつもりないんです、と悪党に許しを請う様はほとんどの人がイライラすると思います。でも「こいつ謝ってからまた殴ってきます」には笑ってしまいました。
悪党の大臣が声についての話をするのですが、なるほど、面白い対比だな、と思いました。自分はこの映画楽しめました。
ヘタレの勇者もどき
新聞の連載漫画マーヴィーランの作者で気弱なサティヤは、気の強い母のもめごとを収める毎日を送っていた。そんなある日、彼の住む地域が再開発の対象となり、一家は立ち退きを迫られた。新たな住居として提供された高層マンションに移り喜んでいたのも束の間、そこは悪徳政治家ジェヤコディ一大臣が仕切る手抜き工事で建てられた欠陥住宅だった。勇気を振り絞って彼らに立ち向かったサティヤだったが何も解決できなかった。サティヤ自らが描いてた、マーヴィーラン=偉大な勇者、と自身とのギャップに悩むサティヤの耳元で天の声が聞こえ、彼はその声に反応すると一見マーヴィーランの様に見え・・・さてどうなる、という話。
サティヤがずっとヘタレでいつ勇者になるのかと思って観てたが、結局ヘタレのまま。全くカッコよくもなく運だけの様に見えた。勇者に見えたのは、ラストで少女を助けようとした所くらいかな。強いヒーローが悪者をやっつけてスッキリ、というインド映画の定番ではなく物足りなかった、
悪徳大臣ジェヤコディもハゲデブにペコペコしてたし、イマイチ悪役さが物足りない。
ニラー役のアディティ・シャンカルが多少可愛かったが、ダンスもほとんどなく残念だった。
好戦的な主人公がいいわけではないが…
自分が描いたマンガに登場する勇者の声が聞こえるようになり、民衆のために立ち上がることになった漫画家の姿を描く物語。と思っていたが、主人公が全然立ち上がらない。ヘタレもヘタレ。様々な騒動に巻き込まれて、悪党たちを倒すことがあっても基本的には闘いを望まない。戦いたくないから我慢して黙って殴られるときも。しまいには勇者からも見放される始末。インドのアクション映画でこんなに弱気で非好戦的な主人公は珍しい。しかも特殊能力を授かったわけではなく、勇者の声の通りに動くだけの戦い方。戸惑いながらのアクションだった。まぁ、勇者の声が聞こえること自体が特殊能力なのだが、敵を吹き飛ばしていくような力強さがなかったことは若干不満が残る。
意外だったのは、女性がいるのに主人公と恋が始まる気配がほとんどなかったこと。いや、なんとなくそれっぽい雰囲気は醸し出されていたが、2人による歌と踊りもないし、体を寄せ合うようなシーンもなかったと思う。インド映画ではかなり珍しいんじゃないか。
それでも最後はそれなりに盛り上がりを見せたし、あからさまに続編があるような終わり方ではなかったのはよかった。過度に期待しなかったのもよかったかもしれない。
それにしても冒頭に出てくるテロップで、実在の政党や人物に似ている人がいても単なる偶然だと言い張る姿勢に少し笑ってしまった。それくらいのふてぶてしさがあってもいい。
微妙(笑)
天の声に突き動かされ、いやいや悪と対峙するヘタレ主人公
新聞連載漫画「マーヴィーラン」の作者である気弱なサティヤは、人に嫌われないで生きる事ばかりを考えて生きている。
スラム街に住んでいたサティヤたちは国が建てた公団住宅に引っ越すことになるが、その公団がとんでもない手抜き工事。
ある時、突然サティヤは自分が描いたヒーロー”マーヴィーラン”の声が聞こえるようになり
、その天からの声に従って行動していくと、手抜き公団住宅を建てた悪徳政治家と対立する事に…。
この映画の面白さは、サティヤがとことん戦いたくないヘタレ男だというところ。
そのせいで、どんどん窮地に陥っていく。
ただ、たくさん嫌な目に合うほどに、逆転劇は面白くなっていくのよね。
続き映像があるから、映画は最後まで観て帰ろうね。
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