「久々の冴島家の物語_追記 GARO初見の人にも配慮した物語」牙狼 GARO TAIGA karstさんの映画レビュー(感想・評価)
久々の冴島家の物語_追記 GARO初見の人にも配慮した物語
少し、追記します。
GARO20周年で、久々に冴島家の物語ということで観に行きました。ああ、やっぱりこれが雨宮ワールドなんだなあ。
やはりGARO第1期から見ている者としては、冴島家の物語が描かれるのは素直に嬉しい。道外流牙の物語やスピンオフのアニメも嫌いではないんだけど、やっぱりそれぞれの作品によって世界観が異なるので、初期からのファンとしては初期設定に近い今回のような作品を見ると安心できる部分があります。
さて作品の感想ですが、相変わらずアクションは素晴らしい。見終わってからGAROのスーツアクターを初代の大西さんがやっておられたということを知って納得しました。今回CGは少なめだったと思いますが、これはこれで良かったんじゃないでしょうか。
キャスティングも良かったと思います。大牙役の北田祥一郎さんは、若き大牙のイメージによく合ってると思いました。なんとなく、1期で大牙を務めた渡辺裕之さんのイメージが重なるところがあるし。ヒロインの神嶋里花さんも良かった。今回、若き頃の大牙を描くということで、もしかしたら鋼牙の母がでるのかな?と思っていましたが、さすがにそこまであざといことはやりませんでしたね。ホラー役の瀬戸利樹さんもいい雰囲気。白虎役の波岡一喜さんはさすがの安定感ですね。そして、まさか蛍雪次郎さんがあんな役で出てくるとは・・・。
他にも、GAROシリーズ第1期へのオマージュがあって、初期からのファンとしては楽しめました。ラストに出てきた画家さんは、もしかしてあの人の父親かな?もし、この話の続きがあるとしたら、あの画家さんの再登場もありそうですね。
GARO第1期からのファンも楽しめますが、これがGARO初見の人であっても楽しめる作品になっているのではないかと思います。
追記:この映画では「黄金騎士」とか「GARO」という単語が出てきませんでした。これは、GAROが初見であっても楽しめるようにとの配慮だったのでしょう。そして、これまでの映画やGAROの続編と比べて明らかに異なるのが、GAROの鎧が新たな形態に変化したり、心滅したりしなかった事です。本来、黄金騎士は魔戒騎士の最高峰なので、そこまでしなくとも十分に強いはず。そんな黄金騎士が人の想いで変化したり、心滅により力を得るというのは、特別なことだったはずですが、それがシリーズを重ねるうちに、変化することが普通になってしまった。それが悪いとは言いませんが、ある意味、少年ジャンプ的な力のインフレに陥ってしまったようにも思います。
この映画では、大牙の鎧は変形しませんし、心滅もしませんでした。四神の力は借りましたが。これこそ、魔戒騎士の最高峰である黄金騎士の戦い方、とも思えます。
この話の続きを、テレビシリーズで見たいですね。
