劇場公開日 2025年6月27日

「誰かになれたら」カーテンコールの灯 MARさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5誰かになれたら

2025年7月3日
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泣ける

悲しい

幸せ

思春期真っ只中の娘に手を焼きながら、私生活もうまくいっていない様子の夫婦。しかし彼らにはある哀しい過去があり…といった物語。

燻っていたダンの元に、ひょんなことから演劇の誘いが。いやいやそんな割とスンナリ入っていくかい!…なんてツッコミながらも、まさかのロミオ役を任されることとなったダンだったが…。

登場人物はそれぞれに問題を抱えているようだが、その背景が暫く明かされないので、中盤までは中々感情移入が難しいかも。

それでも、全てが明らかになった段階でダンが演技を躊躇した気持ちや、彼らの哀しい物語が奇しくもそれをなぞらえていたこともあり、中々に胸が締め付けられる。

そんな中でもちょくちょく笑わせてくれるのはよいですね♪

演劇を通して家族が1つになっていく様や、そうは言っても現実的に踏ん切りをつけることなどできるハズのない奥さんの描写はリアルで良かったし。そんなこと言われてもキリンをゴミ箱にバンするわな…なんて思わされたり。

更に、辛い状況にあってもこんな温かな仲間達がいるのはとても羨ましく思えた。やっぱり良いですよねこういう繋がりは。

分かりづらい部分もあったけど、1つの答えに落とし込む作りや、仲間達の心強さに胸が温まる作品だった。

MAR