ベートーヴェン捏造のレビュー・感想・評価
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利にならないことを暴く暇あったら天ぷらそば食べよ
人は多面体なのだから見る角度により全く違うものに見える。ましてや見る方の人間が色眼鏡をかけていたり、視力が悪かったり、盲信していたり、執拗に観察していたりどんな見方をしているのかわかったもんじゃない。だから真実はひとつじゃない。
『羅生門』の映画『藪の中』の小説のように死人が語ることはできないのだから、真実は藪の中でいい。
利にならないことを暴いて真実を晒すのは野暮の極みだ。それもまた真実かどうかもわからない主観かもしれないのだから。
死んだヴェートーベンの気持ちなんて誰にもわからない。彼の残した崇拝するべき素晴らしい音楽だけが本人を物語ればよいのかもしれない。
ましてや歴史上の人物だったら?例えば織田信長捏造なら、本作のように関係者が亡くなるのを待って出版する必要もなくずっと前に亡くなった人物の捏造は容易い。大河ドラマでも映画でもコミックでも捏造しまくりだ。
それでは今を生きている有名人とその関係者だったら?永野芽郁捏造だって日々頭の中で勝手にやっている人もたくさんいるだろう。
その人に才能や輝きがあればそこだけを見ていればいいという人も少なくないだろう。
オール日本人キャストでヴェートーベンの時代の人物を演じるのは舞台ならまだしも実写映画では本来なら厳しい。ところが音楽室の教師と生徒の会話という二重構造になっているため、それを「アリ」な世界観とスイッチを入れてしまったらもうバカリズムの罠に喜んでかかりに行こう!
コメディ的な笑いではなく、面白さ。人というものの輪郭をデッサンするかのような興味深さがどんどん増していくことだろう。
特にラストシーンは山田裕貴の背後にヴェートーベン古田新太が見えるだけでなく、背後にバカリズムが見えた。山田裕貴のシンドラーの語るセリフはすべてバカリズムが語っているように感じた。
染谷将太のジャーナリストセイヤーの決断が、まあそういうことよな。正しいことを追求するのは実は視野が狭く、大きく物事を見ると正しくなかったりすることもあるんだなあ。
年末に脳裏をよぎる、♪天ぷらそば食べよう!だって大きな捏造だけど大目に見ようw
それが人類の平和かもね。ピース(*^^)v
絶妙に気持ち悪い演技がよい
バカリズムさん脚本なのでコメディを期待してましたが、その要素が冒頭でしかあまり感じられなかったのはちょっと残念。
山田裕貴さん演じる秘書が、次第にベートーヴェンへ心酔していく過程が丁寧に描かれており、その様子は良い意味で不気味さを感じさせました。劇中でベートーヴェンが亡くなる場面もありますが、その死をきっかけに、秘書の中で「理想化されたベートーヴェン」と「実際に存在したベートーヴェン」が溶け合い、次第にその境界が曖昧になっていきます。やがてそれが彼にとっての“正史”となり、その像を否定する者や邪魔立てする者に対して敵意を剥き出しにする姿は、人間的でありながら深みのある描写でした。
結局のところ、人が誰かをどう受け取り、どのように印象を抱くかは千差万別であり、その人物が実際にどんな人であったかは、本人やごく近しい人にしかわからないのかもしれません。
山田裕貴の狂愛演技が最高
古田新太さんヒロイン?
想像に反し真面目な映画でした
楽しく見れました!
バカリズムさんのドラマが大好きで見に行きました。他の方も仰る通りバカリさんテイストはほとんどありませんでしたが、それでも良い作品でした。ベートーベンを神格化して、そしてあまりにも依存しすぎて、没後も後世に真実の…ではなく理想のベートーベン像を残そうと執筆や隠蔽に没頭しすぎた元執事の話。この作品を見ると、昔の偉人達って実際に映像が残っているわけではないので、全員真実をねじ曲げられてるんじゃないの?って思ってしまいます。俳優さんを贅沢に使ってましたね。テルマエロマエ見たいに敢えて顔の濃い役者さん達を集めなくても、学校の先生と生徒の会話シーンから違和感なく見入る事が出来ました。
爽やかに気持ち悪い山田裕貴
真実は捻じ曲げられる
観ようかどうしようか迷ってた作品
時間があったので鑑賞してきた
レビューを先に見ていたので「バカリズム=コメディ」では無いことを理解していたので良かった(笑)
まぁ所々クスッとする場面はもちろんあったけど
レビューであまり期待してなかったせいか、思っていたより楽しめた
シンドラーがだんだん狂気じみてくるのが面白かった
最後の中学生と先生のやり取りにはなるほどと頷いてしまう
プロデュースって言葉が確かに合ってる
現実のその人とそうであってほしいその人
「こうだったら面白いのに」「きっとこんな人でこんな感じだろう」という事が繰り返されていくと、それが真実のような感じになっていくのかも
人の思いや感情が「その人」を創りあげていってしまうのかもしれない
ミセスの涼ちゃん(ショパン)も観れたので大満足(笑)
色眼鏡で見てしまったが故の評価
本当にタイトルだけで見てればもう少し評価はよくつけられたと思う
バカリズムのファンという程ではないが、お笑いとしては非常に好ましく思ってる
そのバカリズムが監督をやってるのならあのじシュールな笑いをどう映画に吹き込むかという勝手な期待をしたが結果
思ったよりも淡々と話が進む
各々のキャラクターを非常によく表現してるし、へーほーなるほどね、といった求めてたものと違う反応が起こって期待の部分が萎んでいった
映画としては破綻してないし、最後のオチもこのタイプの話としては良いと思う
とはいえ、最初にかいた通りの理由で自分にはこの評価が妥当かなと思ってしまった
ある意味では変に色を出さない良さ、独りよがりで作品の根底を壊さなかったという点においては大人の作品だったのかなという感じ
バカリズムってことで期待しすぎた
原作は読んでません。
と、いうかエンドロール見るまで原作があるのは知らずてっきりバカリズムさんが作った創作なのかと思ってました。
に、してはバカリズムの世界観が今回は控えめすぎだろと思ってましたら、やはり別の方の原作があってバカリズムさん的にも原作の世界観を壊さないようにしたのかもしれません。
福田監督みたいに原作ぶっ壊して自分の色を出しすぎるのもたしかによくないですからね。
今作を見に行ったキッカケはやはりバカリズムさんが脚本てことで
元々、バカリズムさんの作るドラマが好きだったのでその感じなのかなと思って見に行きましたが内容的にはその感じではなく自分としては物足りないものでした。
なんというか、映画なのになんというか大どんでん返しとかあるわけでもなく見て心温まるとかスッキリするわけでもなく自分が映画館に映画を見に行く際に求めるポイントが何も詰まってなくて自分にはハマりませんでした。
唯一、良かったのは染谷さんがめっちゃブチ切れるとこはなかなか見れない彼の姿だなと思ってちょっと見てて釘付けなりました。
しかしなんというか今月やってる映画はどれもハマらないなー。好みの問題なんだろうけども。
休みを楽しく過ごしたい人に!
古田新太ベートーヴェン最高!
真実ってなんでしょうね?
歴史の定説は
時代と共に何度も覆ります。
私達が学んできた
歴史上の人物達の定説も
100年後200年後にはほとんど
覆っているかも知れません。
「今」の定説(常識)を
学んでいるだけなんだな~
と改めて実感いたしました。
人間には
少なからず必ず
バイアスがかかります。
私も自身の中にある
バイアスで落ち込む事があります。
シンドラーの
「ベートーヴェンこそ我が命!」
と言わんばかりの
迷いのない極端な
バイアスがある生き様は
何故か
羨ましくも思えました。
「嘘から出た誠」
とはまさに
この事なのかも
知れません。
「嘘」でも
迷い無く確信を持って言われると
多くの人々は信じてしまいます。
真実を見抜く目を
持ちたいですが
簡単ではありません。
確信を持って語られる
「嘘」の力
凄いと思いました。
しかしながら
私は
シンドラーが脚色した
ベートーヴェンよりも
欠点が沢山ある
ベートーヴェンの方が
血が通っている人間に見えて
とても親近感が湧き
大好きになりました!
(古田新太さん最高でした!)
長所も短所も全て
その人の個性なんですよね。
「真実に勝るものはなし!」
真実以上に説得力があるものは
ありません。
嘘は必ずいつかはバレます。
長所も短所もどちらも自分自身
不器用でも
自分の気持ちに嘘が無いように
正直に生きていきたいと
改めて思いました。
私は好きです
レビューの評価(☆)がパッとしないけど、私は好きですね
確かにちょっと安っぽさはあるけど、バカリさんの風味も出ていて、内容はとても良かったと思います
ちょい役でも俳優陣が豪華で、ウォーリーを探せみたいな感覚で楽しみ倍増!
ベートーヴェンのような歴史上の人物というのは、何が嘘で本当だったのか分からないところがまた面白い!
1977年国際ベートーヴェン学会なるものでシンドラーが記した内容は改ざんされたものであると明らかになったようですが(Wikipedia)、いつか会話帳の端切れが出てきて真実が解き明かされたら…と思うと胸がトキメキます
ベートーヴェンを神格化させ敬愛した人もいれば、それ故に嫉妬心メラメラだった人もいて、それでも誰もが「俺が!俺が!」とベートーヴェンを語りたくなってしまう…わかるような気がします
総じて言えば「ロマン」にあふれた映画かな
コメディは薄め
バカリズム脚本!?コメディっぽい予告に面白そ〜と思って観に行きました。
バカリ作品は「殺意の道程」を観たくらい?架空OL日記をチラッと観た。その程度の印象。
ただ殺意の道程の時もコメディ要素はめっちゃある!って訳ではなく、まぁバカリネタもそんな激しい印象ないしこんなのか、ふふって笑える感じっていう印象。
だってドイツの話なのに出演者全員日本人なんだもん、ギャグやと思うて…
後世に伝えるべきはその人の本当の人となりなのか、作品に見合った高尚さなのか、なんとも言えない作品でした。
第三者のように語っているけれど、現代の中学音楽の先生も結局その人に魅了されて、なんなら音楽に真剣でもない中学生に最後「それって先生の感想ですよね?」(台詞うる覚え)ってぶった斬られるところは、そうなんだよな〜…と思った。
すごい人なのは全員が全員納得なんですけども。
なんやろ、シンドラーの狂信性、その哀れさ?は受け取ったかも。
予告編って時間が限られてるから良い場面をテンポよく見せないといけないので、そのテンポを期待しちゃうからダメなんだろうな。
淡々とした作品
物語(映画)としての不足感が大きい歴史朗読舞台
本作、私は終わり方は良かったと思いました。
ですが、全体的には微妙な気分での鑑賞となりました。
まず、番宣の映像の見せ方と、脚本をバカリズムさんが手掛けたという事、日本の歴史では無く外国の歴史を映画化しており日本人が外国人役を演じている事などで、本作の7割以上は「コメディ」での見せ方が多いのではと期待していました。
が、思いのほかシリアスなシーンが多い物語の進行。
いや、「歴史」と「真実」の解釈をほぼ真面目に映画化しており、加えてクラッシックが音楽の大半を占めていた為、完全にシリアスな物語の運びだった。
多少のコメディタッチな言葉は有るものの、コメディな演技が皆無だったのは、個人的に物足りなかった。
コメディ要素は「セリフ」だけである。
しかも「日本人」としての日常的な言葉遣いを取り入れただけであった。
これに関しては非常に残念だった。
「笑い」を体感することを期待してしまったので、私は福田監督の「今日から俺は!!」とか「新解釈 三国志」のような、またバカリズムさん脚本の「地獄の花園」や「黒い十人の女」のような、「笑い」を取り入れた物語を期待してしまったので。
また、「コメディ」では断じてないので、あの番宣はちょっと良くないなと感じました。
あの番宣の見せ方は、完全に「コメディ」を意識させるものであったので、せめてシリアスで真面目な映像も対等な割合で番宣に組み込んでくれていれば、納得できたかもしれません。
物語としては史実を基にした物語を、ある意味「真正直」に映画化に取り組んでおり、また歴史の事実性の危うさを映像として印象的に観せた最後には、「闇」を感じさせ考えさせられ、それらは面白いなと思えました。
ただ如何せん、物足りなかった。
①ギャグが少ないので、せっかくの役者さんの「コメディに見えるかもしれない演技」が、本当にそのまま「コメディに見えるかもしれない演技」で留まってしまい、全く笑えなかった。
②ストーリーテラーとしての学生と先生、その「ペア」である必要性は感じなかった。
何故なら、あの学生にも先生にも、何かを得ていたり考察していたり奇妙な「因縁」があったりする「背景」や、逆に全く関連のない第三者の「立ち位置」も感じず、中途半端な交わりしか感じない印象だったので。
社会人同士でも学生同士でも、図書館の職員同士でもお父さんと息子でも誰でも成立してしまう程度だった印象でした。
③全体的に歴史(解釈)を映像化することに徹している様で、物語としての「起承転結」が薄い印象でした。
都度都度の物語に浮き沈みは設けてますが、通して映画を感じてみると、感情に伝わる「起こり」「展開」「転換」「結末」が物足りなく、あくまでも歴史(解釈)を「なぞってる」印象が強かった。
個人として、簡単なその証明としては、登場人物の全てに中途半端な印象しか残らなかった事が大きい。
主人公や準主役、脇役、重要な脇役などなど、印象に残った人物がだれ一人最終的に確立されなかった。
④歴史の豪華キャストが多すぎ。
顔と名前が一致しなかったり(日本人だけになおさら混乱)、誰が何をしたのか印象に残る見せ場が分かりずらかったりしました。
⑤名曲の「クラッシック」に固執したためか、「音」が「癒し」に近く、さらに「見せ場」のようなワクワクする展開が無いため、眠くなってきてしまった。
以上、裏切り?やもめごと、また歴史や真実の曖昧さの表現は面白い部分もあったが、様々な効果や見せ方が出来る映画としては、明らかに「不足感」が大きかった。
せっかくの映画なんだから、また恐らくコメディ要素も念頭に有ったと思うので、エンターテインメント作品としての制作を十分に発揮してほしかったと感じました。
残念でしたが、出演した俳優の方々は実に豪華だったし、ラストは感情を乗せれたので、良かったかなと思いたい。
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