おーい、応為のレビュー・感想・評価
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なかなか老けなかったお栄(長澤まさみ)
私の中では大学生の時に鑑賞した「北斎漫画」(1981年公開 新藤兼人監督)の北斎(緒形拳)とお栄(田中裕子)が、未だにインパクト強いです。ほぼ全裸の樋口可南子さんが、タコと絡みあっていたような記憶がありますし、田中裕子さんもヌードを披露していて感激したことを思いだしました。
今作は、北斎を永瀬正敏さんが演じていましたが、中年から亡くなるまでの老けかたが良かったです。お栄を演じた長澤まさみさんは、出戻りで北斎の家に戻ってからなかなか老けなかったようで、老年期になってやっと白髪が目立つ程度という感じで、出戻りしてから30年近く経過しているのに全然老けてこないので、ルックス的に違和感を感じてしまいました。
北斎と娘であるお栄の親子愛、同時に師弟関係でもあるので師弟愛を描きたかった作品かもしれませんが、そこはあまり響きませんでした😭。DVD で「北斎漫画」を観たくなりました。
長澤まさみさんがすごい!
「行間」が好きな人にオススメ
全く派手な映画ではないけど、じわじわくるタイプの作品。
200年前、「絵」に狂った男とその娘の話。
葛飾応為の話だと思って見に行ったら葛飾北斎の話だった気がしなくもない。
葛飾北斎について、捻り曲がった知識がいくつか入り込んでるおかげで、「この時が鉄棒ぬらぬらだったんかな」とかそういう余計なことを考えてしまったのはマジで良くなかった。良くなかったけど、逆に良かったかもしれないとも思う。
画面揺れが続くシーンが結構あるので酔いやすい方はちょっとだけ気を付けてもいいかも。
こんなこと書くのもあれなんだけど、「美しさ」がノイズになることもあるんだなあと思ったくらい、長澤まさみが最初から最後まで頭から踵まで美しくて気高くて最高だった…役柄上おてんばというかじゃじゃ馬というか跳ねっ返りが強いというか…いわゆるなよなよした部分みたいなのがゼロの長澤まさみを見たかったら絶対見に行ってくれ。最高だぞ。
応為がメインだと思うけれども…
感性に響く
概ね200年前に
自分のことを俺と呼ぶヤンチャな長澤まさみが魅力的だ
不思議と引き込まれていた
ひたすら淡々
淡々と月日が流れて行きます。
起承転結と言いますか、盛り上がり所はどこ?と言った感じで、約2時間が長~く感じました。
ハッキリ言うと退屈した、です。
この映画の主旨がよく分かりませんでした。
お栄は、何かを求めて足掻いているのか、自分らしく日々を生きているのか、どちらともとれます。
話のベースになっていると言う、杉浦日向子さんの漫画、百日紅のファンなので期待していましたが、ほぼ一つのエピソードのみ、他にちらほらとはありますが。
地獄絵のエピソードだったら良かったのに。
彼女が実際に地獄絵を描いた事実が無いからでしょうか。
お栄(応為)よりも、北斎が主役っぽいです。
善次郎も初五郎もほんの脇役でした。
長澤まさみさんは好きな女優さんですが、ちょっと合わない感じがしました。
永瀬正敏さんの北斎は凄く良かったです。
偏屈頑固じいさんっぷりが特に。
光、明かりの表現は良かったですね。
時代の空気を感じました。
絵を描いているシーンが思っていたより少なかったです。
ラスト30分位から少し多くなりました。
北斎があの絵の前で、、知っていると北斎がどうなっているか分かるので、驚きは無かったです。
映画館で観なくてもよかったかな、と言うのが正直な感想です。
観賞後はもの悲しい気持ちになりました。
興味を持たれた方には、漫画「百日紅」をお勧めします。
アニメ化もされていますが、絶対に漫画の方が良いです。
何だか、漫画の宣伝みたいになってしまいました。
江戸時代の話で、西暦表記の年号だけクレジットするのは最低でもやめてね。
お栄が出戻ったのが文政三年という設定で、北斎が亡くなった嘉永二年まで40年近く一緒に暮らした父と娘の物語である。(ちなみに嘉永六年にペリーが来航している。そんな時代)
タイトルから。「おーい」と呼ぶから「応為」の雅号になったわけだが、ほとんどの人が間違っていてこのサイトの説明も間違っている。「おーい」と北斎がお栄を呼んでいるのではない。逆にお栄が父親を「おーい」と呼んでいたのである。
原作のひとつ、飯島虚心の「葛飾北斎伝」には、お栄が「オーヰ、親父ドノ」といへる、とある。一方で北斎はお栄のことをその顔の特徴から「アゴ、アゴ」と呼び慣らしていたようだ。「葛飾北斎伝」は明治26年の出版。北斎死後40年以上たっており、直接交流のあった人はほとんど物故者で又聞きではあるものの第一級の史料である。特にお栄についてはこれ以外の史料は存在しない。(本人の手紙とかは残っている)
「おーい」について話を戻すと、北斎とお栄=応為は、父と娘であり、師匠と弟子であり、共同制作者であり、同居者である。密接かつ濃厚で常識はずれな関係を象徴するのが、娘が父を「おーい」と呼び、父は応為という雅号を授ける逸話にある。だから私はこの二人を題材とした作品のタイトルとしては実にふさわしいと思っている。
さて、今、父と娘の密接かつ濃厚な関係と書いたが、この映画作品はそこを中心に父娘の日常を描こうとしたようにみえる、でも失敗している。
原作はもうひとつあり杉浦日向子の「百日紅」である。30の短編で構成される連作漫画。映画ではうち「野分」がほぼそっくり採用されている。この作品にこそ、お栄とその盲人の妹が登場するが、他の「百日紅」の短編には北斎とお栄はあまり主役として登場せず、周辺の者たち、善次郎や初五郎、国直や国芳らが主役となる愛憎や因縁、怪異ばなしなどが語られている。ここでは、北斎とお栄は最初から日常的にしっかりと結びついていて、物語の核となっている。
ところが、映画では、周辺の者たちへの言及はなるべく省いて、北斎とお栄の結びつきをもう一度、一から描こうとしているようにみえる。例えば、応為の作品である「吉原格子先之図」(応為の代表作であり実に魅力的だが不思議な作品)を、北斎が「俺の絵じゃない、お前にしか描けない絵だ」っていうところなんかは原作にはないオリジナルで父と娘のたどり着いた心境をうまく表していると思う。
でも、大部分はうまく行っていない。その理由はたくさんありそうだ。まずは役者が説明的にかつ自己主張強く、大声で常にセリフをいうところに閉口した。そして特にこの「女優」が全く役柄に合わないとも感じた。手足が現代的に長く、常にびっしりメークしたツルンとした顔をして、時代を経た設定ながら年もとらない。画工には見えず、父や母、兄弟子などへの複雑な感情も表現しきれない。貴女は何をしようとしてこの作品に出演したのか?ミスキャストである。
「葛飾北斎伝」には「異相」という表現がある。まあ個性的であるということである。三浦透子さんや若いところでは売出し中の奥山葵さんなんかを起用したら面白かったと思う。
キャスト以外にも撮影にしても美術にしても音楽にしても、江戸情緒というものを基本に考えたとき、駄目すぎるのだけど、長くなってしまうので以上で。
映画はあまりおすすめできません。でも「百日紅」は素晴らしいですよ。
応為から見た北斎映画
江戸時代ロードムービー
葛飾応為の肉筆画が好きなので鑑賞。
江戸時代のロードムービー的ないい意味で抑揚のない映画だった。
長い人生を長い時間をかけてみた感じ、きっと特別な人ではない人の人生はこのくらいのスピード感なんだろうな、と。
浮世絵・江戸風俗好きとしては丁寧に作り込まれた小物や背景が楽しく、物語は動かなくも画面を見ていて楽しかった。
全体的な画面の暗さ(からの光の取り入れ方)、火事と火消しのシーンは、吉原の絵につながることを予感させてよかった。
蚊帳のシーンで、「百日紅(杉浦日向子)」をモチーフに使っているのだなと気づいて嬉しかった。
永瀬正敏さんの北斎がいい、長澤まさみさんはきれいすぎたかな、という印象。
全体的に北斎との親子関係がメインになっていて、それはそれで良かったのだが、個人的には応為にフォーカスした「眩(NHKドラマ?)」の方が好きだった。
女性でも出戻りでも、絵を描く才能が溢れてしまう感じがなかったのが残念。
北斎の娘のその後は?
葛飾北斎の娘で、画業で名を残した葛飾応為に関心があったので観てみた。作中にも使われているが、応為の作品は、光と影を際立たせて西洋絵画のような美しさがある。
しかし、本作を見終わって印象に残ったのは、北斎の生に対する異常なほどの執着の方で、応為の心情や創作の秘密といったものは、拍子抜けなほど薄味にしか描かれていない。
応為は自分の意志で北斎について行ったと語るが、それは本当か、そこに葛藤はなかったのか。北斎が亡くなった後にこそ、応為の人間像が浮かび上がってきそうだが、その後の消息が不明なので描かないという結末には、がっかりした。
長澤まさみは、威勢良く啖呵を切るあたりは持ち味だが、全体として深みに欠ける。演技の面でも、永瀬正敏の方が、老けメイクの見事さも含めて、強烈な印象を残す。
大森立嗣監督は長回しを多用しているが、臨場感や緊張感を高めるというより、間延びしてしまっているような感じ。長屋や屋内のセットは良かった。
エピソードが物語的に結実せずに消えていってしまう
長澤まさみが軽快に演じるも、美しすぎるルックス・スタイルが、どうしても当時を生きる女性に感じられない。 抑制のきいたオフビートのアート系の作風だが、応為の半生をエンタメ系に普通に描いてもよかった。
北斎の娘、応為の半生を描く。
絵師としてよりも、自由奔放ながらも特に親子の関係に苦悩する応為を、長澤まさみが演じる。
さばさばとした性格が心地よい中に悩む姿も演じられるが、現代風で長身のスタイルの良さ、ルックスの良さが邪魔をしてか、どうしても当時の女性には見えない。
また、情念やドロドロした部分が感じられないのは、意図したものかもしれない。
北斎ともまた違った、現代のイラストのテイストがうかがわれるような応為の作品は素晴らしい。
今から200年前の庶民の日常生活や風情が、リアルに描かれていて実に面白い。
作品としては抑制が効いた説明しすぎないオフビートのアート系、ミニシアター系の作風と感じる。
しかし、応為が絵師としての成長や、周囲の反応や時代の移り変わりなど、もう少し普通にエンタメ系に描いてもよかったとも思う。
永瀬正敏の北斎が素晴らしい。
啖呵の切符の良さ
私個人としては、「よき邦画を観た」とめっちゃ満足できましたが……
『日日是好日』『MOTHER マザー』でも思ったけど、大森立嗣監督は(役者でもあるし)、かなりの邦画マニアかも。
説明セリフを極限まで減らし、行動や表情で感情を語らせる、 岡本喜八・小津安二郎・木下惠介・黒澤明など古典と化した巨匠の影響があちこちに。
これだけ説明を省くと、昨今の宣伝広告動画に釣られてくる層には、「わからん」ってなるんじゃないかと心配になりました。
原作は北斎の書簡や伝聞をまとめて為人を著した飯島虚心の伝記『葛飾北斎伝』と、杉浦日向子の漫画『百日紅』。
冒頭、離縁シーンから始まるが、元夫の名は出てこない適当な扱い(南沢等明だったかな?)。
原恵一監督のアニメ映画版『百日紅』と同様に、ちゃんと犬を拾って飼います。
犬がめちゃくちゃかわいい。
盲目の妹との『百日紅』で有名なエピソードもありましたが、作劇基本は応為の生き様そのものを描くこと。
なんで北斎の元にいたのか、絵師として何を求めていたのか、というのが主軸。
観終わって、「親子揃って『クリエーター』って素直じゃなくてめんどくせぇ」ってのと、応為がいわゆる女らしさは持っておらず「豪快でハンサムな絵師」であったということか。
性別を超えた「啖呵の切符の良さ」を考えたら、この配役は納得。
ただ、設定年齢相応の老けメイクをしていく北斎役の永瀬正敏に対して、かなり後年にやっと白髪が入る程度で加齢を感じさせない長澤まさみは、不老の妖怪か仙人。
おかげで年号表示は出るが、「出戻っていま何年経つ?」というのが、混乱してわからなくなってしまうというバグを、長澤に仕掛けられたように感じました。
絵描きはどの時代でも同じだ
日常系で最近のテンポいい邦画と違い途中までたるいなーと思ってたけど、ふと、これ同じじゃんうちらと…と気がついたらツボにきたwww
私も仕事で絵を描いているのだがどの時代も絵描きは同じで、絵描きやフリーランスのクリエイターが見たらじわる
そこに気が付くと絵描きバカの生活を垣間見る映画で、絵描きあるあるでちょっと楽しいww
ひたすら絵を描く以外ポンコツな変わり者たち
人の温もりが欲しくなった善次郎をお栄が拒むと、寂しいから犬を飼ってるのかと善次郎がお栄に聞き、お栄はだからお前は酒と女なのかと善次郎に言うww
絵描きはどの時代もずーっと家で作業に没頭してその間は人と接さないから孤独でみんな寂しいww
そのシーンは作家やクリエイターだけがわかるシーンだと思う
執筆業の最低条件は「孤独」だと言われたことがある
予想より高橋海人の出番が少ないが、筆を立てて絵を描いてる指の長さが色っぽくて、高橋海人ファンはそれだけ観に行く価値はありそうww
とてもステキな指でした
北斎役の永瀬正敏がびっくりするぐらいいいジジィ!
ジジィ好きは観るんだ!
なんだろうイケメンすぎずでもクセのある職人でかっこいい
数年ごとにハゲて老いていく特殊メイクもとても自然なジジィ化で特殊メイクの人に賞をあげたい!
今まで見た永瀬正敏で1番好き!
長澤まさみは男まさりな感じがかっこよすぎて私は禁煙中なのに長澤まさみみたく煙草吸いたい!!とすごい煙草を吸いたくなってるのを我慢しているwww
途中までは☆2.5くらいかなーと思っていたが、途中から個人的には☆4つけたくなった
が、人に勧めるにはたぶん6割の人は眠いんじゃないかなwwと☆を少し減らしたw
悪くはないが特にハラハラする起承転結があるわけではないので
物足りなさを挙げるとしたら、葛飾応為の絵の腕の凄さをもっと見せて欲しかった
口だけではなく美人画は応為には敵わないと北斎が言ってるほどなので
一応映えが欲しかったというか
でも一般的に寄せるにはそうなのだが、天才奇才のトンチキ絵描きの生活を垣間見る映画と言われたらこれでいいんだろうなみたいな
途中まで退屈な映画だなーと思ってたはずが、途中から絵描きあるある生活映画だと気が付くととても見ててもじわじわ心地がよかったですww
私も多分火事を見たらお栄と同じ感想思ってそう…
不謹慎だから口には出さないけど
絵描きはおかしいw
全288件中、141~160件目を表示












