劇場公開日 2025年10月17日

「映画館へ急げ! 終わる前に見よう…」おーい、応為 町谷東光さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 映画館へ急げ! 終わる前に見よう…

2025年11月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

興奮

かつて、「HOKUSAI」という映画があった。
詳しくは、私が書いた過去のレビューをご覧いただきたい。

私は墨田区に住むが、この地から生まれた世界的芸術家・北斎とその娘をテーマにした映画である本作「おーい、応為」は、★ひとつだけのHOKUSAIに対し、ぜひ見てほしい、と思わされた作品だ。
なんといっても、長澤まさみがいい。
着物からすーっと伸びた彼女の手足。当たり前だが、その下には現代の下着などは着ていない。なんともそそられる。それはビジュアル面での、この映画の魅力である。
スクリーンから妄想が膨らむ。
それはともかく…。
昔も今も、男も女も、人というのは生きにくい。生きている間はずっと生きづらいものである。
北斎という大絵師の娘であり、同じ世界で生きようとした彼女も、相当生きづらさを抱えていたと思う。
それをうまく、脚本・監督の大森立嗣は作品化した、と思う。
彼女の心の世界に入ってゆける映画になっている。
長澤、そして北斎を演じた永瀬正敏の芝居も、押しつけがましさがなく、ちょっと力が抜けた感があってよかった。
地味な題材で、封切りから1カ月近くもたっているから、誰も見に来ていないだろう、と思ったのだが、上映回数が少ないこともあってか平日昼間の都心のシネコンに案外客が入っていて驚いた。
未見の人は今からでも遅くない、見てほしい。

町谷東光
agemakiさんのコメント
2025年11月24日

映画の北斎絶筆、すみだ北斎美術館で観ました!

agemaki