劇場公開日 2025年10月17日

「天才の娘の焦燥」おーい、応為 zukunasiさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5 天才の娘の焦燥

2025年10月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

癒される

カワイイ

おもしろかった。天才の娘ゆえの悩み、苦しみを淡々と描く秀作。「国宝」のようなドラマは少ないものの、ふたりの絵を通しての交流は、穏やかだが丁寧に描かれている。長澤まさみは、主人公の江戸時代の女性の枠組から外れるようでいて、その枠組みの中から逃れられない苦しみ、焦燥感、心の中でもがいている姿を描いて好演。天才・北斎はひたすら絵を描くことで親子も権威にも無関心。どんなに売れても有名になったあとでも、「まだ猫(犬だったかな)もちゃんと描けねえ」とつぶやく。そんな変人を永瀬も好演。しかし一番よかったのは、犬。この犬の名演技が、寡黙でぶっきらぼうな親子をつないでいる。温かい映画です。

zukunasi
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