「北斎の娘であり弟子、応為の半生を長澤まさみが見事に演じきる」おーい、応為 ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
北斎の娘であり弟子、応為の半生を長澤まさみが見事に演じきる
冒頭から応為=長澤まさみの勢いある演技に圧倒され、
激しくもあり、おかしくもあり、実に破天荒な人物として描かれている。
絵を描くことに目覚めた応為が、父親である北斎(永瀬正敏)の言うことに
「はい」と素直に返事をするシーンは、これまでの破天荒さとのギャップもあり
グッときた。応為の本気度がうかがえるのだ。
応為が拾ってきた犬さくらに懐かれている北斎も実に微笑ましい。
やはり似た父娘であることをさくらもわかっているのだな。
初五郎(大谷亮平)に恋する応為が、初五郎から「妹みたいに思っている」と
言われてその場を去るシーンがせつない。
一方、善次郎(髙橋海斗)から強引に迫られるシーンで、引いてしまう応為の
反応も彼女の人となりがわかる。
実際に吉原に取材に行き、『吉原格子先之図』を描き始めるところもグッとくる。
ただ、絵描きとしてフォーカスはさほどしておらず、
父娘の関係を軸に描いた映画であることから、
実に淡々と進んでいく。
この淡々さが心地良くもあり、人によっては退屈してしまうのではないか。
父との別れのシーンはじんわり胸に沁み入る素晴らしい演技であった。
長澤まさみは圧倒的だが、永瀬正敏の北斎への憑依っぷりが凄まじい。
後半どんどん年老いていくが、もはや永瀬であることがわからないくらいだ。
このふたりの演技だけでも見応えがあるが、
ドラマチックでもないし、エンターテインはしていない
アーティーな映画だと思うのでヒットはしないと思う。
とはいえ、長澤まさみの応為を是非堪能いただきたい。
確かに長澤まさみさんのキレ演技 永瀬正敏さんの憑依良かったです。
まあ こちらも観客多くは無かったですね。有料パンフは私も一部読んだだけで 積読です
イイねコメントありがとうございました😊😊
共感ありがとうございました。
吉原取材のくだりは、後付けだとおもわれます。“中で働く”ならまだしも、女子が大門をくぐって見学に行ける自由は無いはずです。
共感ありがとうございます!
絵師としての実像を事細かに描くと、それはドキュメンタリーになってしまうので、あえて父娘関係を淡々と描くのに徹したのは正解だと思いました。
大森監督と長澤まさみ様は、マザーでも深淵な人間関係を上手く描き切っているので、製作進行も阿吽の呼吸で淀みなく進めることが出来たのでしょうね。
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