「『淡々と人生を捧げる』という狂気」おーい、応為 サイレンスさんの映画レビュー(感想・評価)
『淡々と人生を捧げる』という狂気
どれだけ生きても
どれだけ老いても
どれだけ住む場所を変えても
どれだけ死を看取っても
まるでそうする事しか出来ないように、
息をするようにひたすら描き続ける。
『何かに人生を捧げる』という描写は
いつだって破滅的に、刺激的に描かれる。
それが当たり前といってもいい。
しかしこの映画ではそんな派手な描写が一切ない。
淡々と平和な日常が描かれていき、そして終わっていく。
だがそこには間違いなく
『絵師』として人生を捧げた親子がいる。
それが恐ろしく狂った事だと気付く頃には
エンドロールが流れていた。
とても静かで、しかしとても情熱的な作品でした。
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