ストレンジ・ダーリンのレビュー・感想・評価
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監督と脚本家にしてやられた!
シリアルキラーの話ということ以外、前知識なく見たので清々しい「やられた」感を味わうことができました。
これまでも時系列がバラバラに進む話はありましたが、この映画はその手法が見事に成功しています。
これから見る方は、是非前知識なしで見てください。
ただ人が次々と殺されるシリアルキラーの話なので、描写は結構エグいです。
めちゃくちゃ計算されてる
2025年劇場鑑賞204本目。
エンドロール後音声有り。
予告で一分ごとに展開が予想できないみたいなことを言っていましたが、さすがにこれは誇大広告にしても、かなり考えられて作られていました。
真相は予告の時点であんまりどんでん返しを強調されるとある程度の予測はしてしまい、その想像の一つが当たってしまったのは当たってしまったのですが、それでも全部ではなかったです。何よりこの映画の最大の特徴として、章仕立ての映画は数多ある中、最初に何章まであるか教えてくれる映画は見たことなく、しかも3章から始まるというのはかなり斬新だと思います。その後も行ったり来たりして進んでいくのですが、だんだん物語の本当の話が出てくるのは良かったです。
ただ、もしそうなると5章のある人物の動きが迂闊すぎてもし中身違ってたらどうするんだ、という心配と、6章の致命的なミス、その後のやり取りとか色々スカッとはしきれない部分もあり少しだけ点減らしましたが、基本的には面白い試みをした映画だと思います。
構成の妙
予告は目にしなかったので、そんなに興味を惹かれたわけではないですが、お目当ての「スーパーマン」の前に時間があったので鑑賞してきました。
ストーリーは、アメリカで世間を震撼させたシリアルキラーを6章立てで描くという冒頭のテロップののち、頭部から血を流す一人の女性が、銃を持った男に執拗に追われるシーンへと移り、この二人の間にいったい何が起きたのかということを、時系列を入れ替えた映像で魅せていくというもの。
本作のおもしろさは、時系列を巧みにシャッフルした構成の妙に尽きるでしょう。物語は全6章で構成されますが、観客が最初に目にするのは「第3章」です。何の説明もなく、必死に逃げる女と、それを執拗に追う男の緊迫したカーチェイスが映し出され、不穏な効果音とともに、観る者は一気に恐怖の渦中へと突き落とされます。
物語はさらに「第5章」へと飛び、銃を持つ男に追い詰められる女と、傍らに転がる血まみれの死体が映し出され、恐怖は頂点に達します。そして、物語はようやく「第1章」へと遡り、男女の出会いが描かれます。この時点までに散りばめられた断片的な情報が、観客の頭の中でさまざまな憶測を呼びます。章が追加されるごとに真相が明らかになっていく構成は、見事としか言いようがありません。奇しくも、犠牲になった老夫婦が楽しんでいたジグソーパズルのごとく、ピースが一つずつ埋まっていく爽快感を覚えます。
もしこの物語を時系列通りに描いていれば、それは単なるありふれたシリアルキラー映画に留まっていたでしょう。しかし、語りの順序を入れ替えるというシンプルな手法で、観客の先入観を巧みに裏切り、予測不能なスリラーへと昇華させています。その巧みな手腕には、ただただ脱帽させられます。
そして、この物語の根幹をなす犯人の存在感が圧倒的です。その常軌を逸した思考や行動は、社会に解き放ってはならない絶対的な悪のようでもあり、悲しき妄想に取り憑かれた哀れな者のようにも映ります。この人物がなぜこれほどまでの凶行に及んだのか、その背景は明確に描かれていません。その生い立ちにトラウマとなるような出来事があったのでしょうか。あるいは、親や近しい人から、洗脳にも近い影響を受けたのでしょうか。そんな想像をかき立てるような人物造形も、本作の見どころとなっています。
キャストは、ウィラ・フィッツジェラルド、カイル・ガルナー、マディセン・ベイティ、スティーブン・マイケル・ケサダら。ウィラ・フィッツジェラルドとカイル・ガルナーの迫真の演技が物語を力強く牽引します。
余計な情報なしの鑑賞を超推奨
自分はダメだわ😣
タイトルなし(ネタバレ)
※ネタバレしてる感想です
全体が6章立てでそれを時間軸をばらしたタランティーノ的な構成・演出ですが、各章に番号ふってあるせいである程度先読み出来てしまうかも。
それでも最近のアメリカ映画はインディー系低予算映画の方がハリウッド大作より面白いことが多いですがこれもそんな一本でした。
撮影監督のジョバンニ・リビシてどこかで見た名前だと思ったら『テッド』や『アバター』、『プライベート・ライアン』の衛生兵が一番馴染みあるかな、の俳優と同姓同名かなとおもったら同一人物だそうですが35㎜フィルムでの撮影はなかなかよくて今後は撮影監督としても期待出来ると思います。
未知の悪魔より身近な悪魔がいい‼️
私は近年この作品ほど映画的興奮を覚えた作品はないですね‼️ルールを無視した構成の妙がここまで映画を面白くした例は、タランティーノ監督の「パルプ・フィクション」以来でしょう‼️連続殺人鬼と、その標的(ターゲット)となった者の、息詰まる闘いを描く・・・‼️ストーリーはそれだけ‼️最初に2018年から2020年にかけて、連続殺人鬼が全米を恐怖に陥れたとの字幕が入る‼️そして6つの章の物語との説明字幕‼️するといきなり3章から物語がスタート‼️結論から言うと3→5→1→4→2→6→エピローグという構成‼️オープニングとなる3章ではカーチェイスからスタート‼️追われる女と追う男‼️この時点で男が殺人鬼、女がターゲットであると観る者は意識してしまう‼️この意識付けが今作の面白さの根源にあって、カーチェイスの果てに森の中の老夫婦が住む一軒家に逃げ込んで3章が終了‼️そして前述の通り、不規則に章が進むにつれ、1章での男と女の仲睦まじいホテルでのやりとり、3章ではブロンドだった女の髪が1章で赤毛になっていたり、3章で女が片耳を失って血まみれだったり、女が身にまとっている赤い服、熊撃退用のスプレーなど、様々な伏線や小道具が不規則な構成の中で見事に回収されていき、それがどんでん返しの連発となって見事な見せ場となるのがホントに素晴らしいですね‼️そして徐々に明らかになる男と女の真の素性‼️ホントにゾクゾクさせられる作品‼️これぞ映画ですね‼️そしてZ・バーグというアーティストによるサントラもこれまた素晴らしく、彼女の切なく哀愁のある歌声が映画を格調高くしてますね‼️ 35ミリフィルムで撮影された少しザラついた画面‼️そして「あなたはシリアル・キラーなの?」と女が男に尋ねるオープニング・カット、女が車中で静かに息絶えるラスト・カットをモノクロで描く演出も、同じく映画の格調を高めていて素晴らしい‼️海外では「秘密を知る前に観よう」とか言われてますが、今作は秘密というよりは、その構成の妙に唸らされ、楽しまされる作品だと思います‼️
完全にヤラれた!!!
SM論
最後の最後まで楽しめますよ
ドン引きする男が面白い。
一つの話を6章に分け、3→5→1→4→2→6→エピローグ、と時系列を乱したことで、「一体誰がやばいんだ」と楽しめて良かった。
・おそらくバーかどこかで一夜の誘いを交わしてホテルに向かう男女。とにかくメイン女がヤる気を削ぐ台詞をひたすら言うため、メイン男が可哀想で途中から笑えてくる。
もう早くヤらせてやれよ!と思うくらい。以下抜粋
・ホテルに到着し、車の中で「女だって遊びたいのに簡単には遊べない。暴力をふるわない?シリアルキラーじゃない?」と尋ねる女。
・「演技でなく本気で暴力ふるって。止める合言葉を告げたときは止めて」と言い、合言葉を言った後「怖かった、最高だった!」
・いざヤろう、となっても「コカイン吸おう」など言う。それを準備する女を見る男の真顔っぷり(ここは職業柄もあるのかな)
・終末論者夫婦の朝食。
バターどさー!そこで目玉焼き作成!その後パンケーキ!
できあがった!パンケーキで目玉焼きとウインナーを挟む!ブルーベリージャムをたっぷり!メープルとかけちゃう!仕上げにホイップクリーム!
なんだこれはぁ……。
・結局やばいのは女で、男は追いかけていただけ(銃構えてKittyKittyとか言っちゃうけど)。
・実は男は保安官。女を手錠にかけて助けを呼ぶ。でも女の持つ熊撃退スプレーで返り討ち。痛みに悶え何故か女側へ。首を食い千切られ絶命。あのさぁ…。
・応援に来た保安官(ベテラン男と新米?女)。凄惨な現場に長年の勘で「現場はこのままにして応援を呼ぶぞ!」と言う保安官男に、「女の命が大事!車に乗せて連れて行く!私が女だからってそんなこと言うのか!」と保安官女。
「いや、俺はお前がオムツしてるときから現場にいるから」と返すも、メイン女が痛がったので「助ける!!」と返す保安官女。
その後は終末論者妻が現れて、終末論者妻を殺し、「良くしてくれたから」と保安官女は逃され、保安官男は殺される。
保安官女へのイライラありましたね…。
・最後はたまたま通りがかった車に助けてもらい、乗り込むもメイン女が運転手に銃を向けた瞬間に運転者に撃たれる。
「銃を向けられたので撃ってしまいました。今から向かいます」と恐らく警察に電話する運転手の横で、虫の息で胸元の銃を弄る(一丁は運転手に奪い捨てられたが、保安官から盗んだものがもう一つある)が、絶命。
最後の車のシーン、虫の息のメイン女だけ映っていて…。
突然こちら(側にいる運転手)に発砲で終わると思っていたので少し驚き。
めちゃくちゃオススメ!とはならないものの、飽きずに楽しめた。
メイン男がかっこよくて最高だったなぁ…。
純粋悪の最期
予告を見る限りでは、ふつうのシリアルキラーものだったらどうしよう?
…くらいに思っていたが、ふつうじゃなかった(笑)
チャプター仕立てではあるが、いきなり3からかよっ!と脳内でツッコミを入れたが、
3から始まることで、まんまと観客をミスリードする効果があったことが
後々わかる。
そしてチャプター5、レディがデーモンから追い詰められいよいよ殺されるのか!?
という、チャプター3からの展開を強調する見せ方。
これが秀逸。
その後も、チャプターをザッピングしながら展開するのだが、
なるほど、レディがシリアルキラーだったか!!
もうレディが異常。性癖というより、彼女は人を傷つけずにはいられないし、
殺すことも何とも思っていないし感じてもいない、まさにシリアルキラーであり、
どうしようもない存在であることが、ストーリーの展開とともに明らかになるのだ。
多くの人が彼女の手によって葬られていくのだが、ほとんどが瞬殺していて、
おそらくは考えて殺してはいない。衝動的に殺している。
もうヤバすぎる存在。
そのヤバすぎる彼女のラストも秀逸。
結局、地元民の手によって射殺される(自己防衛)のだが、
死にゆくレディの顔の演技がすごい。
『Pearl パール』のミア・ゴスのラストの顔の演技(もはや芸)以来の衝撃だった。
ふつうのシリアルキラーものじゃないよな、と予見していながらも、
この展開は予想していなかった。
またまた製作者の意図通り、面白くは観れた。
しかしこういう展開の映画は観ていてとても疲れるので、
フェイバリットかと言われると微妙である。
遥か遠く終わらないペテルギウス‼️❓
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