劇場公開日 2025年7月11日

  • 予告編を見る

「時系列の入替えと主演俳優の演技」ストレンジ・ダーリン kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5 時系列の入替えと主演俳優の演技

2025年7月17日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

6章で構成され、実在したシリアルキラーを描いた物語(という設定?)であることが冒頭で説明される。そして始まりは3章から。スターウォーズのよう(あれは4からだけど)だなと少し笑ってしまった。
本作は、章を見せる順番を入れ替える脚本の構成が秀逸だった。予告編を作るのが難しかっただろうな。実際、劇場で観た予告編はネタバレ的な要素も含まれていたから、本編を観ての驚きはあまりなかった。でも、その面白さへの期待があったから劇場に足を運んだわけだし、私個人への広告効果はあったということか。
それにしてもミスリードを誘う手法はなかなかうまかった。先入観で物事を見る危うさを感じる。レディとデーモンの呼び名についても、最後にちゃんと納得の展開が待っていた。わざと映像を古く見せたり、音を大きめにして驚かせようとする演出はどうかと思うが、最後までスクリーンを見入ってしまった。B級としてはかなりの秀作。ものすごく驚く展開ではなかったが、十分面白い映画だと感じた。
とにかく主演のウィラ・フィッツジェラルドの演技が素晴らしかった。特にラスト。車の中で見せたあの演技は圧巻だ。どこの映画賞にも引っかからなかったことが不思議でならない。

kenshuchu
PR U-NEXTで本編を観る