見はらし世代

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劇場公開日:2025年10月10日

解説・あらすじ

再開発が進む東京・渋谷を舞台に、母の死と残された父と息子の関係性を描いたドラマ。NHK連続テレビ小説「ブギウギ」で俳優デビューを果たし注目を集めた黒崎煌代の映画初主演作で、文化庁の委託事業である若手映画作家育成プロジェクト「ndjc(New Directions in Japanese Cinema)」で短編「遠くへいきたいわ」を発表した団塚唯我のオリジナル脚本による長編デビュー作。

渋谷で胡蝶蘭の配送運転手として働く青年・蓮は、幼い頃に母・由美子を亡くしたことをきっかけに、ランドスケープデザイナーである父・初と疎遠になっていた。ある日、配達中に偶然父と再会した蓮は、そのことを姉・恵美に話すが、恵美は我関せずといった様子で黙々と自らの結婚準備を進めている。そんな状況の中、蓮は改めて家族との距離を測り直そうとするが……。

主人公・蓮を黒崎、父・初を日本映画界に欠かせないバイプレイヤーの遠藤憲一、亡き母・由美子を俳優・モデルとして幅広く活躍する井川遥、姉・恵美を「菊とギロチン」「鈴木家の嘘」の実力派・木竜麻生がそれぞれ演じた。2025年・第78回カンヌ国際映画祭の監督週間に出品された。

2025年製作/115分/G/日本
配給:シグロ
劇場公開日:2025年10月10日

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映画レビュー

4.0 現代の社会、空気、感覚をそのまま映画に昇華させたかのような

2025年10月31日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

人の心、あるいは誰かと誰かが関わり合う様は、時に一つの建築物のようだ。家族が休日を過ごそうとする海辺の家に始まり、渋谷の複合商業施設、はたまたホームレスを追い出して着手されゆく無慈悲な建設に至るまで、本作ではあらゆる建築が有機的に絡まり、物語を奏でる。そういった構造をあくまで透明感に溢れた自然な語り口の中で実践しているのが本作の秀逸なところ。こんなタイプの映画と出会ったのは初めてかもしれず、まさに現代の社会、空気、感覚から産声をあげた作品と言える。メインの家族を、決して互いに相入れない独立した部屋が並ぶかのように拮抗させ、対峙させる未来。とりわけ少年が青年へと成長し、演じる黒崎がひとこと言葉を発する時の、あのなんとも他者を寄せ付けず、と同時に、何かを求めているようでもある掠れた低音の声のトーンに心底痺れた。そして遠藤憲一の画竜点睛と言うべき存在感が、この異色作にある種の格をもたらしている。

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牛津厚信

0.5 単なる渋谷宣伝映画。

2025年11月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
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MOVIE FUN MAMIKO

4.5 家族の現代的な有様を、街並みと建築を絡めて爽やかに表現

2025年11月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

難しい

斬新

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marcomK

4.5 建築家の父とその息子の物語. 父が仕事に没頭しすぎて独り海外へ, ...

2025年11月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

難しい

建築家の父とその息子の物語.
父が仕事に没頭しすぎて独り海外へ, 母は早くに他界, 残されたのは姉と弟.

時を経て, 弟が都内で配達の仕事中, 帰国した父と偶然会ってしまい.
父は景観デザイナーとして成功の最中.
父がいた旨を, 姉に話しても相手にされず.
葛藤する弟の様子.

男同士で感じる, 口下手でも背中を見てる様子, 強い納得感がありました.

主な舞台は, 渋谷の宮下公園.
開けた屋上公園, 下には商業施設, 以前はホームレスだらけで近寄り難かった場所.
この公園だけでなく, 高層ビル群や首都高など, 立体的な景観の見せ方が
本映画では一貫してすごく綺麗.
都内にいると慣れた眺めですが(おらの様なおのぼりさんでも),
きっと, 西洋の方がこの映像を観たら,さらに喜びそうな気がします.

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