劇場公開日 2025年10月24日

愚か者の身分のレビュー・感想・評価

全322件中、1~20件目を表示

4.0どんなに身分が違っても、「アジの煮付けの食卓」は普遍の幸せのかたち。

2025年11月4日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

第2回大藪春彦新人賞を受賞した西尾潤の同名小説を、北村匠海主演、綾野剛と林裕太の共演で映画化。
愛を知らずに育った3人の若者たちが闇ビジネスから抜け出そうとする3日間の出来事を、
それぞれの視点を交差させながら描き出す。

本作品は第30回釜山国際映画祭コンペティション部門に選出され、
主演の北村匠海、共演の林裕太、綾野剛の3名がそろって最優秀俳優賞を受賞。
この快挙だけでも作品への期待が高まるが、
スクリーンが暗転した瞬間、その理由に深く納得した。

3人の演技は圧倒的にリアルで、観客を一瞬で作品の世界へ引きずり込む。そこに描かれるのは、少し痛くて、かなり残酷な現実。
けれど、この映画がただの残酷さで終わらないのは、「誰もが共感できる幸せのかたち」をきちんと描いているからだ。

それを象徴するのが、作品中に何度かでてくる「アジの煮付けの食卓」。
そして、半グレの梶谷(綾野剛)を信じて待ち続ける女・由衣夏(木南晴夏)の存在。彼女の存在は、荒んだ現実の中で“人が人を信じる力”を静かに示していたと感じる。

夏目漱石は言った。
「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず。」

けれど本当に、すべての人が平等なのだろうか?
生まれた環境や境遇の違いが、
そのまま人生の“スタートラインの差”になってしまうこともある。

それでも。
たとえ身分は違っても、みんなで囲むアジの煮付けの食卓は、誰もが望む“普遍の幸せ”の象徴なのだと思う。どんなにヤサグレていても、自分を信じてくれる誰かがひとりでもいれば、人は生きていける。

正しさはひとつじゃない。
答えも、ひとつじゃない。

エンドロールに流れるTuki.の「人生讃歌」もまた素晴らしい。
その歌詞がこの作品の余韻をさらに深めてくれる。

派手な演出はないけれど、
じっくりと役者の演技を味わいたい人、
心に残る物語を求めている人にはぜひ観てほしい。

劇場を出たあと、静かな夜道で、
ふと“自分の幸せのかたち”を考えたくなる——そんな映画です。

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ななやお

4.03人の愚か者はただの愚か者だったのか

2025年11月1日
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泣ける

怖い

ドキドキ

何不自由なく幸せに暮らす人から見た彼らは「愚か者」なんだと思う。
けれど安易に「愚か者」なんて言葉では片付けられないほど、今も八方塞がりの若者を餌食にする環境や愚か者をつくるシステムが蔓延っている。
彼らがその道に行かないようにするためにはどうすればよかったのか。

裏社会ものなので、痛々しいシーンや胸糞悪いシーンもある。苦手な人は目を背けたくなるかもしれない。
私も正直裏社会ものは、理不尽な暴力と、主人公がいくら一生懸命でも悪いことをしてるということが引っかかり、心をどこに置いたら良いかわからなくなる感じがして、あまり好んでみるジャンルではない。けれど、こういうジャンルでしか得られない気付きや感情があるのも確かだ。

今回主要3人を演じた北村匠海さん、綾野剛さん、林裕太さんの演技があまりにも素晴らしく、先日の釜山国際映画祭で3人とも最優秀俳優賞を受賞したというのも納得だった。
構成もそれぞれ3人からの視点で分かれているので、3人のそれぞれの想いや葛藤がクローズアップされていてとても見やすかった。

今日明日を生きるために踏み込んだ世界がここではなかったら、彼らは普通の幸せの中生きられたんだろうか。
闇の中でそれでも友を想い、助け合う姿に胸が苦しくなるが、その中で光る優しい心が眩しく、美味しい手作りご飯を友と一緒に食べるような普通の幸せこそが尊いものだと感じさせてくれる作品だった。

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AZU

4.0牛乳の賞味期限

2026年1月2日
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鑑賞方法:映画館

怖い

難しい

ドキドキ

終始ヒリヒリする描写で物語は進んでいく
家庭環境で貧困なった若者には、
闇ビジネスの方から近寄ってくる
半グレ、生活保護仲介、戸籍売買、臓器売買、闇医者、パパ活、タタキ、漫喫生活といった
社会問題が満載でした
前半はマモルとタクヤの目線で
後半は梶谷の目線からちょっと展開が変わる
観ていてとても疲れる映画だけど
ただの闇だけの話ではなく最後は
ちょっと希望の光も見えたかな
演技の上手い3人でよかった
何度も出てくるアジの煮付けが美味しそう
最後の歌もとても印象的でした

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かちかち

4.0愚かな稼ぎをしていても守りたいものはあった

2026年1月1日
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半グレ集団のシノギの構造を舞台に描かれた人間模様。
半グレの幹部連中のクソぶりは目に余る所業、カネと暴力で服従関係、そして逃れられない世界。
それでも守りたい愛すべきもの、それは亡くした実の弟と亡き弟とダブる何もない弟分。愚かな自分に悩み葛藤し、あの手この手で逃れ守るすべを思案し七転八倒しながら守り抜けたと思ってはみても結局は守れたのかは知る由もない。

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梅じんの相棒

4.0

2025年12月30日
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鑑賞方法:映画館

 2025年12月31日で閉館されるという刈谷日劇。帰省したタイミングで隙間時間に見たい映画行きたい映画館を考えていたら、見られていなかった本作が刈谷日劇で上映されていた。野球どアホウ未亡人のマラソン上映で有名な刈谷日劇、31日のラストもスタッフキャストも来場しての同作応援上映とのこと。あの作品のどこをどうやって応援するのか気になるが残念ながら行けません。
 さて本作ですが、北村匠海、あんぱんの前後に悪い夏と本作、合間には歌番組にも再三登場。大活躍の一年だったなぁ。林くんと綾野剛も暗い話の中でも爽やかに、木南晴夏はなおさら朗らかに、山下美月も上手にやってました。年内に見られてよかったよかった。

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またぞう

4.54回目鑑賞、まだ上映してて嬉しかった!!! 3人がほんとに良くて…...

2025年12月26日
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4回目鑑賞、まだ上映してて嬉しかった!!!
3人がほんとに良くて…もっと広まってほしかったんだが、、、

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むむ m_m ログインできなくなっちゃった

4.0Jノワールの新たな名作

2025年12月22日
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興奮

面白かった!暴力グロシーンは少なめだけど闇社会の怖さは十分に伝わり目が離せなかった。奨学金抱えた女子大生や普通の人がお金の為に犯罪に加担。被害者も犯罪グループに取り込まれていく。東京ではリアル。気をつけて生きてないと、踏み外すとこっちの世界に落ちちゃうよ。
北村匠海って半グレ風でも「根はいい人」オーラ出ててはまり役。彼の過去を振り返るシーンでは涙止まらず。久しぶりに映画館で泣いた。綾野剛がますますセクシーになってました。雰囲気あります。

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モロッコガール

5.0ノワール青春モノというジャンル

2025年12月20日
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泣ける

驚く

ドキドキ

かつてヤクザ映画だったものが現代日本ノワールになるといわゆる半グレによる闇ビジネスを描くという今の社会の病理をベースにした映画。

この映画の主人公タクヤ(北村匠海)が闇ビジネスに手を染めながらも悪に染まりきらないのは(彼の生来の性格もあるかもしれないが)かつてこの世界の手引きを受けた梶谷から受けた影響が大きいように思う。彼もまた悪に染まりきっていない様子が彼に影響を与えたのか。

這い上がるために人を騙すのが当たり前の殺伐とした日常にタクヤが作る鯵の煮つけを2人で食べるシーンの暖かさが光る。

はっきり言ってしまえば、暗いテーマであり、残虐なシーンもあるけれどもしかしエンタメしてるとこはしっかりエンタメしている(ジョージさんの歯が総金歯とか)ので社会派的視点とエンタメを両立した近年における一つの傑作!かと思いました。

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まーる

4.5育った環境でこんなにも変わるのか。

2025年12月19日
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るんるん

4.0迷うなら劇場で観ることを勧めたい作品!

2025年12月16日
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綾野剛ゲキ推しの方からめちゃんこ良いから観るべし!と勧められていたにも関わらずタイミング逃して悔やんでいたところ、キノシネマさんが12/12〜上映するとの追加情報まで頂いたので行ってきましたー!
たぶんアタシみたいな人他にも大勢いたのかな?平日の夜で18:05スタートと割と早めなのにかなりの入りで驚いた!!

原作は未読。
若者がそれと知らずに気軽な気持ちで足を踏み入れてしまう世にいう“闇バイト”を描いた映画。怖かったー。ホラーかと思ったよ、途中。でも劇場で観ることをお勧めしたい映画。(強く勧めてくれた綾野剛推しさんに感謝感謝🙏)
今年見た『でっちあげ』で初めて綾野剛の演技が好きだと感じけどそれを余裕で超えてきた!綾野剛っていい役者さんだったんだなー(しみじみ)

林裕太は以前観た『痴人の愛リバース』で“僕まだ結婚できない年齢”というセリフに「いやいやいやいや、さすがにそんなに若くは見えないよ」と突っ込んでたけど、今回のマモル役は本当に幼く見えた。彼自身の演技の幅が広がったってことなのかしら。

北村匠海も凄かった。なんなら出てる人みんなゾワゾワするほど凄かった。

いやー、劇場で観てよかったー

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らまんば

3.5ストーリーへのツッコミは慎重派ですが

2025年12月14日
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満天

4.0若い子に届いてほしい

2025年12月14日
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闇バイトの怖さがわかりました。😭

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BIGポテチうす塩

3.5もやもや〜😥

2025年12月10日
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良き映画だと、思います。都会の、たくさん人々が、いるとこで、こういう事、実際あってるのかな〜🤔
生きていく為には、仕方がない事かもですが………。
そこで、助けて、この先のその人の未来は⁉️😶‍🌫️
え〜っ、ここで、エンドロール⁉️😳
モヤモヤ………。

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眸

胸を掻きむしる様な焦燥感

2025年12月10日
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 闇バイトの世界で稼ぎながら、一山当ててこの世界から脱却しようとする若者を描いた物語です。

 アメリカのギャング映画や韓国ノアールは好きなのに、日本のヤクザ映画や半グレ映画が僕は苦手です。しかし、本作で描かれる若者の胸を掻きむしる様な焦燥感は胸に迫るものがありました。想像するだけでのけぞる様なエグい展開もあるのですが、それが物語の凄みを増しています。また、北村匠海さん・綾野剛さんが達者なのは勿論なのですが、林裕太さんのチンピラぶりが物語のリアリティを際立たせていました。

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La Strada

3.5環境が愚か者をつくるのかもしれないけれど

2025年11月28日
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kikisava

4.0役者が良いと映画も締まる

2025年11月27日
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原作は読んでいないが、北村匠海と綾野剛はさすが。綾野剛は以前よりチンピラ姿が板についているが、「あんぱん」を涙を流しながら観ていたので、どんな役でもこなすのは流石。
ただ、裏社会は怖いなあ。

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hanataro2

3.5アジが美味しそうだった。

2025年11月22日
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興奮

癒される

ドキドキ

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にっく

4.0半グレのボスの人が最高!!

2025年11月22日
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楽しい

興奮

驚く

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邦画野郎

5.0愚か者たちを搾取する愚か者たちの話

2025年11月20日
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泣ける

悲しい

怖い

落ちるとこまで落ちてしまったままの人。
落ちたところから這い上がる人。
落ちた人から搾取する人。

メインキャラは全員が悪人です。
悪人じゃないの〇〇の彼女とママくらいかな。
でも悪人は理由があって悪人なので、観ててつらくなりました。
暴力描写よりもつらくなりました。

理由があって踏み入れたダークサイドからは簡単に抜けられません。
私みたいな先が短いオッサンよりも、まだまだ無限の可能性がある若者たちに観てほしいです。
義務教育で鑑賞会してほしい。
続編も映画化してほしい、楽しみ。

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花ひろば

4.0光と影

2025年11月20日
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明るくみえて、光が強いところほど
その裏の影の部分はまっくろ、、、

歌舞伎町のネオン、光や音の明るさとは裏腹に、
闇社会は本当にすぐそばにある怖さ

そんなふうに感じました。

タクヤやマモルそして梶谷や希沙良も
やっていることは立派な犯罪。

だけど人を騙すためにするというよりも、
生きるために、お金のために、
気づいたら大きな力に巻き込まれる形で犯罪に加担している、。

タクヤやマモルの生きる環境は自分とは違うのに、
それが痛いほどよく分かる、すごく説得力のある映画でした。

いや〜しんどかった。

暴力シーンや怖いシーンが苦手な私は正直観れないシーンもありましたが、
それ以上に、同じ時代に生きる、同世代の若者が
光の影でこんな風に生きてる様を見て、感じて
ズドーンと衝撃を受けました。

また、お金ってなんなんだろうと考えるきっかけになりました。

「お金を持っていないと人権がない」
そんな世界があってはならないのに、存在してしまう現代に問題提起を投げかけていると思います。

観れて、よかったです!!!

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るん