MELT メルトのレビュー・感想・評価
全8件を表示
あの写真をスライドショーに使うか!
最初おおらかだった少女時代の空気が、途中から重苦しい描写の連続となる。親の不仲、母の依存性、誰にも愛されていない事実を知る孤独感。性加害は言うまでもないのだが、親友でもあり好意を寄せていた三銃士に、誠意のかけらもなく裏切られた慟哭。4点未満の女として。とどめは肉屋の母親の心無い言葉。
13歳で受けとめるのは過酷過ぎる。
この忌むべき出来事が、大人になっても彼女の深いところに常に巣食っていて、追悼イベントというふとしたきっかけで、心の壁を決壊させたということなのだろう。
仕事にはついていたが、日常の精気は全く感じられなかったし、唯一の理解者の妹も離れていった。
しかしである、それでもなおラストのあの選択肢しかなかったのか、やりきれなさばかりが残ってしまう。これでは復讐になっていないよ。
映画史に残る胸糞悪さが、まさかの○○害とは・・・・・・・!!
ベルギー・オランダの合作ではあるが、本作の題材が日本で扱われたら間違いなく大ブーイングとなる事必衰!!
日本に関わらず幼児、少女に対する加害行為は社会問題になるほど忌み嫌われるものであるが、その加害描写も含め大胆に描ききっている事には一定の評価はするものの、やはり多くの観客にとっては胸糞悪さを感じる事であろう!
13歳のエヴァを演じるローザ・マーチャントがまた無邪気な少女だけに、その後味の悪さはひとしお!!
ただ儚くも美しい、わたしの復讐劇と言うキャッチフレーズであれば、ラストはもう少し観衆が望むような終わり方でもよかったのでは・・・・・・・!?
今年1番の観て後悔作品
子どものこういうのは観たくなかった。
タイトルもすぐに想像がつく。
まあ、自殺するとは思わんかったけど、なんでそれがリベンジになるのか意味不明。
子供時代ののゲームにしても、なんであれが成立するのか全くわからん。
途中から気持ち悪くなった。観るんじゃなかった。
"救い"
一体、何が悪かったのか、誰が悪かったのか、そんな原因を突き詰めることすら諦めてしまう物語である
そして、そんな幕切れを自身の"自死"で解決してしまう精神状態も又、充分理解出来る これ以上生きていても只苦しいだけならば・・・
決して自分は、主人公を否定しない
中2の夏休み
思春期だけでなく、エヴァの満たされない心は幼少期からのものなんだろう。
中学生ぐらいのギラギラした少年達。
なんでそんなに見たい?触りたい?は、どこの国の少年でも共通なんや。
あの3人は同い年???
他人を傷つけても性欲に走るのは思春期だけでもなく、大人になっても続いていて被害者の女性は一生心に傷を負う。
観ていて辛かった。
中学生の頃の背伸びした夏休みを思い出した。早く大人になりたかったのもわかる。
母親の毒親っぷりは何がきっかけでそうなったのか?妹を可愛がるように幼いエヴァも当時は可愛がられてたのか?
妹を可愛がるエヴァが不憫だった。
計画を遂行する場所に大きな意味があり、それを決定させた現在進行形の罪は重い
2026.7.31 字幕 アップリンク京都
2023年のオランダ&ベルギー合作の映画
原作はリゼ・スピットの小説『Het Smelt』
幼少期の事件に苛まれる女性と無関心を装う大人を描いたヒューマンドラマ
監督はフィーラ・バーテンス
脚本はフィーラ・バーテンス&マールテン・ロイクス
原題は『Het Smelt』で「溶けている」、英題の『When It Melts』は「それが溶けるとき」という意味
物語は、ベルギーのブリュッセルにて、カメラマン・ジョエル(Jean-Jasques Rausin)のアシスタントをしているエヴァ(シャルロット・デ・ブライネ、幼少期:ローザ・マーチャント)が描かれて始まる
ジョエルはエヴァとの関係を深めたいと考え、仕事終わりに飲みに誘うものの、彼女はいつも「妹と先約がある」と断っていた
エヴァの妹テス(フェムケ・ファン・デル・スティーン、幼少期:アンバー・メットデペニンゲン)は姉の家に頻繁に遊びにきていたが、自立して新しい家に引っ越すことになっていた
引っ越しを手伝うことになったものの、エヴァはそこに父(セバスチャン・デワエレ)と母(ナオミ・ヴェリサリウ)の姿を見つけてしまった
帰ろうとするエヴァに対し、テスは「私のために手伝って」と言う
エヴァは両親と距離を置いていて、話題にするだけでも不機嫌になってしまう
テスは引き留めることを諦め、エヴァは引っ越し祝いを渡そうとするものの、「自己満足ね」と言って受け取らなかった
そんな折、彼女のFacebookに1件のメッセージが届いた
それは幼馴染のティム(スペンサー・ボガード、幼少期:アンソニー・ヴィット)からのもので、内容は親友のラウレンス(サイモン・ファン・ブイテン、幼少期:メタイス・メーレンス)と一緒に飲食店を開いたと言うものだった
そこには、店の開店祝いと彼の亡き兄ヤン(Willem Loobuyck)の追悼を行うと言う告知がなされ、そのパーティーへの誘いの打診が行われていたのである
物語は、エヴァの回想を中心に進んでいき、どうしてこのような状況になったのかとか、製氷機で作った巨大な氷の塊は何のためにあるのかを紐解いていく
当時13歳だったエヴァは思春期を迎え、ティムに恋心を抱いていた
何とか関心を持ってもらおうと思うものの、全く相手にされず、女の子としては見られていなかった
ティムは女性の体に関心を持っていて、寄宿学校で覚えたと言うゲームを色んな女の子を相手に仕掛けていた
それは、クイズを出して、答えられたらお金がゲットでき、間違えれば服を一枚脱ぐと言うものだった
だが、そんな無謀なゲームはうまくいくはずもなく、そこでティムは相手を安心させるためにエヴァを巻き込んでいく
エヴァもティムの気を引きたいがために、出題するクイズを考えるようになっていった
映画は、そのゲームによそから来たエリザ(シャーロット・ファン・デル・エーケン、成人期:オルガ・レイアーズ)を巻き込むところで事件が起きてしまう
ティムはエリザに興味を持っていて、そこでエヴァは彼女と仲良くなろうと努力を重ねていく
エヴァはエリザにティムに興味があるかを確認したかったが、逆に自分自身がティムに恋していることを悟られてしまう
エリザに化粧を教えてもらったり、洋服を貰ったりしていく中で関係を深めていくものの、彼女の愛馬の急死に関連したこと、それをティムたちに伝えたために、さらに凄惨な事件を引き起こしてしまうのである
公式HPには注意書きがあるのだが、もっとはっきりとポップアップで出るぐらいでも良いと思った
幼少期のみならず、暴行を受けた経験のある女性は観ない方が良いし、エヴァ自身の結論と言うものも、それで良いとは思えない
彼女はティムの店ではなく、ラウレンスの母マリー(フェムケ・ヘイエンス)の店で実行するのだが、これには明確な意図があった
それは、エヴァの暴行事件を知りつつも息子のために隠蔽をし、エヴァを突き放したからである
そして、成人になって店の客として応対した際にも、ラウレンスよりも先に気づいたのにも関わらず「気づかなかった」と言い放ってしまう
この過去と現在のマリーの言動は人としてあるまじき行為であり、それがエヴァを苦しめてきたものの正体だった
母親がテスよりも軽んじているとか、ティムにフラれたことなんかよりも、マリーが自分の味方になってくれなかったことの方が何倍も尾を引いている
これが彼女の怒りの原点であり、それが死に場所の選定に大きく関わっていると言えるのではないだろうか
いずれにせよ、かなり重い内容で、ずっと胃の辺りがキリキリし続ける内容だった
両親の所業も大概だと思うが、あのような短気な父、アル中の母と言うのはどこにでもありそうな風景に思う
母がテスを可愛がってエヴァをおざなりにするのだって、多くの長女たちは通ってきた道だった
だが、自分の息子が暴行に加担したと知りながら、「あなたも悪いのよ」と言ってしまう神経だけは意味がわからない
「あなたのような娘がいたら良かった」とまで言って居場所を提供した人が放つ言葉とは思えず、息子を擁護するつもりだったとしても、それが却って息子を未来永劫苦しめることになっていく
また、劇中で多くの人に「失せろ」とか、「どこかへ行け」と言われ続けたエヴァだったが、自身もあの場所で溶けることで、永遠にその記憶を刻みつけることになるのだろう
タイトルは「溶ける」と言う意味で、単純に考えれば見たままの印象だが、人が溶けた場合には氷のように気化して全てがなくなるわけではない
そう言った意味も含めて、あの場所の全てのものに溶け込んでいくほどに、エヴァの怒りは強かったと言うことなんだと思った
4点未満の女、0点以下の男
まったく興味を惹かれない会話がつまらな過ぎて、序盤は断片的に意識がない…
それのみならず、登場人物のほとんどが不快だった。
男2人は当然のクズだが、それに協力したエヴァも大概だ。
彼らの目的や積極的に“難問”を仕入れようとした点を合わせると、「好きな人のため」と納得もできない。
断りもなく馬に触った時点で軽く引いたが、勝手に餌までやったのにはゾッとした。(そして案の定…)
エヴァに限らず食べ物や生き物の扱いに苛立つことが多く、意図的にしてもキツい。
主人公のやりたかったことは分かったが、これのどこが「復讐」?
そもそもなんであのタイミングだったのか。
追悼イベントのメッセージがトラウマを呼び起こしたとのことだが、そのへんもよく分からん。
場所や方法も不可解で、“クイズ”の答えは知られてるので他殺に見せかける意図でもないだろうし。
“物語”としてでなく、“彼女が”あれをやる理由ある?
それにしてもよく追悼会の案内出したな。
ラウレンスも自分から挨拶してるし、どういう思考回路してんだアイツら。
構成としても現在パートが細切れすぎて、ほとんど進まないまま回想に戻られたりでなかなか入り込めず。
そしてそうまでして引っ張った結末があの程度。
エヴァのトラウマは主演の芝居もあって伝わりはするのだが、それでも同情があまり湧かないクソガキだし。
内容的にも不快感を減らす意味でも、半分の尺でいい。
誰もが自分のことに手一杯
私は良い映画だと思うけれど、一般的にはかなりの胸糞映画です。
やり場の無い悲しみと虚しさが支配する世界。
少女時代の主人公を演じたローザ・マーチャントという子役が素晴らしい。
主人公の幼なじみの母を演じた俳優も良かった。名前が分からないけれど。
誰からも愛されなかった(と思っている)少女と、その少女が成人した後の女性の悲劇。
誰もが自分のことに手一杯で、最後まで彼女に真剣になれなかった。
世の中に、形は違っていてもよくある話しであることが悲しい。
全8件を表示






