エディントンへようこそのレビュー・感想・評価
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あれで…
予告で気になって鑑賞しました!
物語の舞台は2020年、ニューメキシコ州の小さな町、エディントン。コロナ禍で町はロックダウンされ、息苦しい隔離生活の中、住民たちの不満と不安は爆発寸前。保安官ジョーは、IT企業誘致で町を“救おう”とする野心家の市長テッドと“マスクをするしない”の小競り合いから対立し「俺が市長になる!」と突如、市長選に立候補する。ジョーとテッドの諍いの火は周囲に広がっていき、SNSはフェイクニュースと憎悪で大炎上。同じ頃、ジョーの妻ルイーズは、カルト集団の教祖ヴァーノンの扇動動画に心を奪われ、陰謀論にハマっていく。
エディントンの選挙戦は、疑いと論争と憤怒が渦を巻き、暴力が暴力を呼び、批判と陰謀が真実を覆い尽くす。
この先はあるのか? エディントンの町と住人は誰も予想できない破滅の淵へと突き進んでいく。
というのがあらすじ!
2020年のコロナ禍真っ只中が舞台になってます
5年前になるんですね
あの頃が懐かしいです笑
マスク警察やらなんやらいろいろありましたね
この作品では陰謀論やSNSのことなどいろんなことが詰め込まれてた印象です
終盤あたりに急展開でどんどん悪い方向に転がっていくのがすごい
バーでロッジを射殺してからジョーが止まらなくなります
テッドとその息子も射殺…
この展開はほんとびっくり😳
そしてジョーはコロナに感染してるし笑
大爆発のシーンや部隊と銃撃戦はちょっとグロいシーンがありましたね
苦手な人は注意です
あとバタフライがあっさり殺されてそれもびっくり笑
ジョーはあっさり頭を刺されるしその刺した人をカメラを回しながら射殺しちゃうしいろいろびっくりして事件が収束…
ラストはジョーが市長になってましたね…
2回ぐらい頭を刺されてたように見えたけどあれで生きてるんですね
てっきりだめかと思ってました
でも自業自得な展開だなと思いました
それに動画撮ってたの部活の人だったし生きてたのもさらに驚き笑
そして射撃練習をしてる雰囲気と表情がなんか怪しかった…
終盤の展開は面白かったです!
でもなんかいろいろ詰め込まれててもう一度観たらもっと面白く感じるのかなと思います
面白い映画をありがとうございました😊
はじめは寝てしまったが
市長に立候補するところまでは退屈で寝てしまったが、そこからはまあまあよかったよ。日本でもそうだが、ガキのデモには心から憎しみが湧くな。
コロナ禍の 陰謀論で分断されたラストベルトの設定は良いけど
コロナ禍のマスク対立・BLM・ネイティブアメリカン問題等盛り沢山弐した映画だが盛り込み過ぎ(いかに分断されているかの背景描写なのかもしれないが)
・保安官が市長と息子を殺害する程までに至ったの感情の遷移(過去に自分の妻を捨て侮辱したからだけ??)
・よく分からない外部勢力(テロ組織?)が介入してきた保安官(その仲間)を標的にする理由
・田舎町の拳銃店にランボーに出てくるようなマシンガンが置いてある違和感
・そしてそのマシンガンでの外部勢力との派手な銃撃戦
・保安官を救った市長の息子の友人が成り上がった(救った現場をSNSに上げ英雄視されたから??)
・脳天を2度もアーミーナイフでぶち刺された市長(コロナ陽性状態になってたであろう)が奇跡的に半植物人間として生き残って妻の母親?に介護されてる
・妻の母親?がデータセンターだかの偉いさんになってる
全てに「何故?」が付く
一度観ただけでは分からない細かい描写(伏線)があるのか?自分の読解力がないのか?
自分にはストーリー構成が雑過ぎて全く面白くなかった
(もう一度観たら感想が変わるかもしれないが)
なるほど炎上スリラーではある
アリ・アスター監督作は『ミッドサマー』『ボーはおそれている』に続き三回目の体験。
今回も結構面白かった。
ただ、色々詰め込みたかった気持ちは分かるがちょっと長い。全体的にもう少しカットして120分以内にできた気はする。特に前半の立候補するまでのあたり。
- 市長選で争いが激化して互いに殺しあうような展開を予想していた。実際は保安官フェニックスが市長を殺してその罪を黒人部下になすりつけようとする展開だった。完全犯罪サスペンスコメディみたいな展開だった。
- しかもそれからさらに進むと後半では謎のヒットマンと銃撃しながら逃げる展開になりなかなか先が読めない感じになるのが良かった。
- しかもラスト、保安官は市長にはなれたが身体がまったく動かず車椅子で要介護の体になり。介護士に風呂に運ばれる場面でチンコが映りこのスタイルの映画ならそれもいいんかと学ぶ。元妻は逃げたカルト教祖男との間に子供をもうけその映像を観てうなることしかできないという。さらに陰謀論大好きな義理母が介護してくれるものの介護士の男とイチャつかれる夜。そして濡れ着を着せられた上に殺されかけた黒人部下は(おそらく主人公を殺す為に)ずっと銃撃の訓練を続けている、というラストカット。この皮肉だらけのラストは監督のこだわりを感じた。
- 結構登場人物が多くて説明する必要があることも多いから、結構、前半、最初のほうはやっぱり長い。この街がどういう街で、市長が誰で、保安官はどれくらいのポジションかとか。コロナ禍の今どういう状況かっていう説明に時間をかけてる感じがするんだよな。それで結構時間を使ってて、だから最終的な上映時間が長くなった感じがやっぱりある。
- あの終盤の暗闇の追いかけっこで、主人公を攻撃してきた奴は、結局誰だかは示されないってことなんだよね。なんかネットでも調べてみたんですけど、やっぱり明確にされているわけではなくて。まあ、ここはまあ、ぼかされていると。で、まあ、思うにやっぱりこれは、結局どういう形であれ暴力で人を殺す奴は、何かしらの暴力の連鎖を引き起こして、自らが相手の顔が見えない暴力で追い詰められるんだよ、と。そういう話なんだな、とは思った。
- 市長対保安官の戦いが続く予想だったから、保安官がすげえ長距離から射撃の腕で、速攻で市長を打ち殺したのちょっとそんな暗殺者展開かよって笑うところで。子供もついでにぶっ殺すのもちょっと笑ったわ。市長宅からモノを盗んで落書きまでして自分以外の犯人を仕立てようとする工作のセコさ。
- バーで酒をあさっていた浮浪者まで撃ち殺してしまう保安官!あの浮浪者を殺したのは自分は単にイライラがたまったからだと思っていたが「コロナなんてねえよ!」という主張の為にコロナにかかったっぽい邪魔者を排除する意味もあったんだな。死体を川に流してこれが後半になんかの伏線になるかと思いきやならず!しかしコロナにかかっていた浮浪者と接触したことでマスクいらねえ派だった保安官がコロナにかかっちまった!という展開を作っていた。
- 奥さん女優が綺麗だと思ったけど、エマ・ストーンだとは分からなかったから、まあ、演技がうまいんだな。しかしこの妻は陰謀論好き母の影響を受けて胡散臭いカルトにハマっていく夫保安官にとっては悲しいポジションだった。
- 映画が終わってから、改めて、日本公開の際の「全てを焼き尽くす炎上スリラー」というキャッチフレーズはうまいなと思った。まあ、あの、SNSで炎上もあるけれど、主に後半の展開は物理的な炎上という意味で、うまいこと言ったなと。ゴミ箱燃やしからの黒人警官さらい燃やしから「NO PEACE」の火文字をドローン空撮までする手際の良さは面白かった。あそこら辺は映画感があった。
- あの「こっちの管轄だ」って言って、主人公を疑ってたあのふとっちょの警官は、何かの民族かと俺は勝手に思ってた。後半で逃げてる時、町の民族資料館みたいなところを通ったこともあって、市長が殺されたのが何かの先住民族の地域だったから、そこの警官が白人警官である保安官フェニックスに怒ってんのかなと思ったけど、全然そんなの関係なくて、あのふとっちょの警官は、単に正義感の強い熱心な捜査官だってだけだったらしい。終盤に攻撃してきた奴らも先住民族関連の奴らかと思った。観る人によってあの終盤の謎の暴力集団が色々な組織に見えるようにしてあるんだな。
- 最後に保安官を助けたかたちになったイケメン青年ブライアンもしょうもない野郎で。デモに参加するのも好きな女にモテたいだけでラストに保安官を助けたのも、たまたま逃げる保安官を見つけただけで、正当防衛で保安官の命を助けたかたちになりラストは他の町で彼女を作ってSNSの人気者になっちゃいました!という人生。SNSの人気者になるような奴は結局主義主張は実はどうでもよくて単に目立ちたくて運がいいだけのクソ野郎なんだぜ!という監督からのメッセージだと受け取った。
- 最後に市長になってから序盤から町民に反対されていたデータセンターが出来上がり。あれも死人が出て新市長は半身不随の中、唯一巨大資本の象徴であるデータセンターだけがしっかりと完成しました、という皮肉なんだな。しかも今後も火力発電や風力発電の計画まであり反対してた住民の声は全く届かない未来が見えるレベルの。
この映画はコロナ禍のアメリカで何があったか多少は知識があることが前提で作られている。かつ皮肉だらけで構成されている。そこを面白いと思えるといいんだけど。
個人的にはかなり面白かったんだけど、なんだかスッキリしねえ〜と思う人もいるのも分かる。
主人公の怯えまくり銃撃戦を見るに、わざとスッキリさせないことを楽しんでる監督だよね。
もはや才能の終焉を感じる!
A24作品 アリ・アスター監督の最新作
「エディントンへようこそ」を早速観ました。
本作は、コロナ禍の”パンデミック”」という現実の危機を背景に、民主主義の脆さと群衆心理の危うさを風刺的に描いてます。監督は観客に”恐怖は感染する”という現代的テーマを突きつけています。
単なるスリラーではなく、現代社会の鏡像としてのフィクション劇。エディントンの混乱を笑いながらも、自分たちの社会の姿も同様に起こる事だと感じ獲るでしょう。
---MC---
保安官ジョー役:ホアキン・フェニックスさん
ジョー妻ルイーズ役:エマ・ストーンさん
市長テッド役:ペドロ・パスカルさん
カルト集団教祖ヴァーノン役:オースティン・バトラーさん
-------------
豪華な顔ぶれですね。
良い映画に成るかと期待はしたのですが、前作”ボーはおそれている”で 意気消沈したので今作に掛けたと思いますけども そこそこ内容で終わった感じします。
中盤過ぎまで、コロナ禍マスクについての あーだ、こーだの議論や
外出せず家にいるから皆SNSやり過ぎて疑心暗鬼に成っている所は
日本でも同じだったと思います。
ですが展開は怠いし 重いし。見ていて楽しくはありません。
終盤、集会の大爆音で音楽成ってるのを一旦止めたジョ-。しかし係がまた音量を戻して・・・又止めて。そして頬を数発叩かれて、ジョ-の中で何かが切れる。
ずっと甲高い音 シュィ--------ンって音が頭の中でしてたけど、
寄った店の中で浮浪者がバーのお酒を無断で飲んで暴言吐いてる所で彼が銃で打ち抜く。 ズド---ン ・・・・・ ココから惨劇が始まる。
市長もろ共 息子も殺して、罪を仲間の保安官(黒人)に仕立てようと画策したり
もう見ててハチャメチャ。
仲間の保安官(黒人)が夜に大爆発ですっ飛んだ所から 更に見ていて面白くなってきました。銃器店から凄い武器をぶっ放して 殺し屋?と対峙する所ですね。
終盤は中々面白かったです。場面の見せ方が監督らしい、本領発揮って感じしましたが なに分話流れがそんなに面白くはない。そこだけは難点。
コロナ禍のSNS情報に皆 振り回されっぱなしで 何が真実でフェイクなのか。
その辺りを今更ですが風刺しているのが笑えます。
ちょっと公開時期がズレてて 2年程前に公開されてたら案外ウケたかなと思いますね。
今回もホアキンの下半身脱がされてて。なんで監督作は こうも見せたがるのか そこがホント聞いてみたい。(*ノωノ)
ご興味ある方は
是非 劇場へ!
ホアキン・フェニックスのかわいそうシリーズw
A24製作、アリ・アスター監督、ホアキン・フェニックス主演…もうおもろいの確定なところに更に、ペドロ・パスカル、エマ・ストーン、オースティン・バトラー!こりゃ凄い!
んで、実際凄かったわけですが、もはやホアキンの独壇場といったところ。「ジョーカー」だの「ボーはおそれている」だの、可哀想な役どころがハマっていましたが、本作もまさにそれ。あれよあれよと言う間に破滅の沼にはまっていく様は観てて辛くもあり、痛快でもあります。
本作の見どころは保安官のフラストレーションゲージが溜まっていく過程と、その爆発。パーティー会場でビンタ(しかも2回w)された時に「あ、キレたな」って分かった後はもう一直線でしたね。頑張って隠蔽しようとしてましたが、雪だるま式に狂気に飲み込まれていき、もはや誰と戦っているのか、何と戦っているのかわけわからんことに。
コロナ禍がストーリーのメインかと思いきや、またしても〇〇至上主義の話。アメリカ人てホントこういうの好きよね…。皮肉を込めて扱っているのかも知れませんが、あんまりやりすぎると却って分断を煽っているように見えてしまいます。取り扱い注意なテーマです。あと、SNSの使い方に対する風刺もあったかな。
自業自得なところはあったけど、味方がいないのは本当に可哀想でした。まぁ、部下に濡れ衣着せるような奴だから仕方ないか…。でもネトラレエンドはさすがに酷すぎる…。ちなみに私はコメディとして観ました。とにかく可哀想なホアキン保安官がおもろかったです。
皮肉が空回り
この間見た「果てしなきスカーレット」もそうだが、センスにあぐらをかいて内容が杜撰な作品を撮る監督がいる。
●前半の人物背景や社会情勢がわかりにくい。説明もそこそこに展開していくからだ。
特にアメリカの空気感やノリを描いているので、日本人には掴みづらい。
●主人公がキレて殺人を犯すわけだが、そのバックボーンが弱すぎてピンとこない。
平凡な男が突然と狂気に走るインパクトを狙ったのだが、そこに作り手の「ほら、そうくるとは思わなかったろ?」みたいな、なんというか嫌らしい下心を感じてしまう。
まあそうなんだけど、そこにいたるまでの背景の配置が上手くない。
●アメリカ社会を皮肉るのならもっと緻密に計算された脚本が必要なはずで、今作みたいに異様な世界のゴリ押しだとまったくノレない。
全体的に空回ってスベってるとしか言えない。
「ボーはおそれている」からの本作。アリ・アスターはアメリカの細田守になるかもな。
ぶっ壊れたアメリカ全部見せます、なスリラーコメディ
新型コロナウイルス感染症、という全人類が難題に直面させられた2000年を舞台に、「どうしてこうなった」を描き出す、割と社会派な本作。
日本とアメリカではあの時起こったことにかなりの差があるようにも思えるが、それはきっと国民性の差なのだろう。
マスクの着用を巡る対立から始まるエディントンを襲った一連の出来事の中で、「どうしてこうなった」を紐解く鍵があるとすれば、それは「自分の正義を他人にも強制する」姿勢のマズさだ。
そこに、修正第一条まで持ち出して感染対策に異議を唱え行動する強靭すぎる精神が重ね合わさり、英雄的行動が重要視される国民性も手を貸して混沌の火種が爆発するのである。
あとは実名でSNSを利用しちゃうのも意味わからんよね。これも多分国民性。
具体的な例を挙げると、まずはマスク無しで買い物をするシーンということになるだろう。マスクは苦しい、との理由でノーマスクで買い物に来る客とそれを助けるジョー、不満げな他の買い物客、マスク着用を説得する市長という構図だ。
ノーマスクの客はジョーを「英雄」と表現してSNSへ投稿。この投稿だけ見たら、ルールを守って行動している方が悪者、というあべこべな状況である。
もちろん、基礎疾患でマスク着用が難しい人はいるし、そういう人が買い物するためにはどうするか?は考えなくちゃならない。でも、ジョーの行動には「ルールを守っている側はどう感じるか」という視点が欠けている。
もう一つ、BLMに感化されて活動しているサラも中々のヤバさだ。
ジョージ・フロイド氏の事件が感受性の高いティーンエイジャーに与えた影響のデカさは分かる、サラが自分も活動したいと思うのも自由だ。だが、保安官補佐のマイケルが黒人だという理由だけで「あなたはこちらに参加するべき」というのはクレイジーな主張である。
それもまたマイケルの立場や気持ちを軽視した発言なのだ。
その集大成が同じく集会に参加していたブライアンが両親に語る「白人による支配を防ぐ」的な発言であり、「おまえはバカなのか?」と父親に言われるシーンである。
正直、「どうしてそうなる?」が連発されるので、お父さんも絶賛しちゃうんじゃないかとハラハラしたが、わりとまともなお父さんで良かった。
誤解のないように言っておくが、白人が支配する世界を望んでるわけじゃないよ?
でも黒人が権利を主張するのと同等に白人だって権利を主張して良い、という平等性が失われてるなら世界は全く良い方向に進んでないってことだろ、ということ。
一事が万事こんな感じで、極端から極端へ行動が振り切れてしまい、頑張れば頑張るほどぶっ壊れていく様が今のアメリカとめちゃくちゃ重なっていくのだ。
映画はジョーが主人公なので、壊れていくアメリカは壊れていくジョーと重なる。
感情的に壊れてくれればまだ良いのに、ジョーの壊れ方はある意味冷静で、「エディントンにコロナは無い」という持論の出発点を守ろうと感染の疑いがあるホームレスを射殺し、選挙で勝ちの目が無くなったとみて市長を狙撃し、自分は症状に苛まれてもマスクもせずにウロウロする。
ジョーだってわかっている、自分の支離滅裂さを。わざわざ検査を受けに行ったのだから。
アンティファに市長暗殺の濡れ衣を着せ、注目されることで本当にアンティファがエディントンを襲撃するくだりは、大量破壊兵器を口実に軍事行動を行って報復テロのターゲットとなったアメリカを見ているようだった。
ちょっとわかりにくかったけどね。
映画の中では実際にアンティファに襲われてるわけだけど、ほとんどずっと乱射するジョーしか映らない画面が続き、居もしないテロリストと戦っているようにも見えてくる演出が最高である。
アリ・アスターによる、壊れたアメリカのフルコースを前に、観客はこの料理をどう消化するのか?という映画だったように思えた。
結局アメリカ自身がこの宿題に答えることはできないんじゃないかな?
他人の目を気にし過ぎる国民性である日本人から言わせてもらえれば、「もっと相手のことを考えてあげれば?」「もっと慎重に行動すれば?」に落ち着くんだけど、多分無理だろうから。
コロナ禍でホアキン、ランボー化する
2020年、コロナ禍でエディントンの町はロックダウンし人々はみんなマスクをしている。5年前には何処でも起こっていたことだが、何か遠い昔の出来事のよう。
『ミッドサマー』で白昼のホラーと言うべきジャンルを開発したアリー・アスター監督の最新作だが、コロナ、「マスクをするしない」、フェイクニュース、BML、陰謀論、カルト集団と色々と盛り過ぎてないか。なんか上手く消化出来てない気がする。
ホアキン保安官が市長とその息子を狙撃したのは、なぜ? パーティー会場で2回平手打ち喰らったから?カルト集団のところへ行った嫁の元カレで妊娠中絶させたから? その上、その犯行を部下がやったようにする。しまいには、夜のエディントンで、ランボー張りに機関銃を乱射する始末。('_'?)
それよりも、市長の息子の友達がスマホと銃を持って、ホアキン保安官を襲った賊を動画を撮りながら射殺して、「俺が助けた、俺が助けた」と言うシーン。こいつは表彰されるが、その前に自分が気になる娘と市長の息子が仲良くしていたら、彼女のキス映像を警官の彼氏に送るような奴。その後は、どこかの名門大学に行って、彼女ができてSNSにキスシーンをあげたりする。このあたりを掘り下げた方が良かったのでは?
社会の醜さ
上辺だけの平等主義や陰謀論、SNSでの過剰な自己主張など、社会の嫌な要素を詰め込んだような作品。観ていて不愉快な気分になるのは、自分自身もそのような社会の一員として生きているからだろうか。
主人公がホームレスを殺害した理由や、タクシーの運転手やプエブロの保安官の頭部を正確に撃ち抜くほどの腕を持つテロリストが、主人公を撃つ時だけ狙いが定まらない点など、少し唐突感や矛盾を感じる箇所がある。
制作者が表現したいことは何となく読み取ることができる上、視聴後の後味の悪さも狙い通りだと思うが、やや消化不良感が残る作品だった。
ごった煮な感じがハマるかハマらないか
コロナ禍を舞台に陰謀論やら差別問題やら環境問題やらめちゃくちゃ色々な話がてんこ盛りです。風刺のごった煮とも言えます。
ストーリーとしてもかなり色々な要素が詰め込まれています。
賛否分かれそうな作品で、実際に現時点ではかなりわかれているみたいです。
このごちゃごちゃが嫌という人もいるでしょうし、逆に良いと感じる人もいるかなと思いました。
私は後者です。めっちゃ面白かった
https://note.com/green_pepper/n/n1ce807fb8f54
情弱VS情弱
いろんなポジションのヤベー奴らが、わちゃわちゃしてて着いていくのがしんどくなる映画でした。
作中、ずっとホラー映画みたいな不協和音がBGMで流れていたのが印象的でした。
正直、本筋を捉えているかどうかは怪しかったと思いますが。
情報弱者同士の戦いの末、この世界の支配者は「情報」になったような、そんな不穏なラストだったような気がします。
そういえば、あの女の子ってグレタさんがモデルかな?
アメリカ闇(病み)の縮図
COVID-19蔓延期のアメリカ
2020年初頭から中国武漢から帰国した
シアトルの米国人感染者を皮切りに
アメリカで拡がっていった
COVID-19(以下コロナウイルス)は
たちまち4月までに1000万人の
感染者と10万人の死者を出すに至り
当時のトランプ政権は渡航制限
入国制限など水際対策に終始したが
最終的に50万人の死者を出すに至った
アメリカの第二次世界大戦の戦死者が
29万人である
という背景をベースに
北米南部ニューメキシコの小さな町
エディントンを舞台に巻き起こる騒動を
毎度賛否両論のアリ・アスター監督が撮る
サスペンススリラー
どうだったか
前作「ボーはおそれている」は
表現が先鋭的過ぎて
自分も乗れなかったけど
今作はテーマが明確で面白かった
要は現代アメリカの病みを縮図的に
エディントンに入れ込んで
真実(本当に起こったもの)と
事実(その人が事実だと信じているもの)
の相いれない部分をネチネチ
描き出していました
コロナウイルスで政府が全米に
マスク着用を呼びかけたことで
急速に広まった陰謀論(ディープステート)
その不安を受けてネットを
通じて信仰者を増やそうとするカルト宗教
黒人が白人警察官に一方的に射殺された
事件を受けて起こったBLM暴動
これらが蔓延する町に辟易とする
保安官ジョーは
自分のちょっとアレな母親ドーンを
16歳の時妊娠させ中絶させた
(あくまで母親談)因縁がある
現市長テッドとのマスクを巡る
見解の相違から次期市長選挙に
出馬を表明するのだが
自身も父親から虐待を受けた
過去のある妻ルイーズは
ドーンに辛い記憶を思い出させた
と激高し怪しさ爆発のカルト宗教の教祖
について行ってしまい
自分はバーに不法侵入するアル中の
浮浪者ロッジをもみ合った時の
動画を警官の暴力が再びと
ネットにアップされ市長選挙に
マイナスになる
資金集めパーティーで騒音を
鳴らすテッドのパーティーで
平手打ちを喰らい
完全にプッツン
まず酒を求めてバーを荒らす
ロッジを迷わず射殺し川に流す
射撃の腕で荒野からテッドと
ドーンをバカにしてきた息子
エリック共々狙撃で射殺
家の壁にスプレーで
犯人をミネアポリスで警察を
襲ったテロリストアンティファに
仕立て上げる
これで本物のアンティファを
エディントンに呼んでしまう
(何あの飛行機??)
ジョーはその後現場に操作を装って
訪れると「地域外の敷地から狙撃
されたからこっちも捜査する」と
警官バタフライが絡んでくる
もう狙撃の空薬莢
(3発撃ったがジョーは2個しか拾ってない)
やタイヤ痕など重要証拠を抑えており
焦ったジョーは部下のガイの
進言もあり部下の
エリックの彼女でBLM活動家の
サラの元カレのマイケルを犯人に
仕立て上げ投獄する
バタフライは保安官を怪しんでおり
決定的な情報を保安官事務所で
掴み(たぶん筆跡)
クルマで追いかけているうちに
マイケルは保安官事務所から
いなくなっており炎で作られた
矢印をたどると拘束されており
近づくと爆発
ガイはそこで爆死
ジョーは追っ手をガイの吹き飛んだ
腕からもぎ取った銃で応戦すると
スマホを落として連中は逃走
中身を見るとそいつらが
アンティファだと知る
そこからはアンティファと
ジョーの殺し合い
その過程でバタフライも
巻き込まれて死んでしまう
ジョーは一人一人テロリストを
片づけていくが最後の1人に
頭にナイフで突き立てられる
もののそこでエリックの
悪友だったブライアンが
助けに入りテロリストは死亡
ジョーはほぼ植物状態に
なってしまうが一命はとりとめる
町を救った英雄的に仕立てられ
結局テッドが手引きしていた
データセンター等がエディントンに
建ってしまう
ジョーとドーンは自適な
生活を送るも妻ルイーズは
カルトの親玉の子供を身ごもる
姿を動画で見つけ絶望する
真相は結局葬られたが
実は爆発から助かっていた
マイケルはその真相を知りつつ
射撃訓練に勤しむ・・
というラスト
まあぶっちゃけ先日観た
「ワン・バトル・アフター・アナザー」
にかなり近い感じはする
なんかこういうの最近観たような
って思いながら観てたが
後半に向けてテンポが上がっていく
映画は面白く見えるものである
今のアメリカの混沌ぶりって
左派メディアのCNNとかからしか
情報を得てない左派オールドメディアの
練り合わせなのでテレビだけ観てると
日本に全然伝わってこない
相変わらずトランプやMAGAが悪だ
ばかり
そういうのに興味がない
人には刺さらない映画かもしれない
けど日本も
陰謀論だらけだし
あんだけ中国がムチャクチャやっても
異様に擁護し続ける奴がテレビ出てたり
熊助けろとかカオスな言論環境は
変わらないわけです
何を信じるかはあなた次第・・
コロナ禍で加速した情報分断化には、ある意図が仕込まれたアルゴリズムの仕業なのかもしれません(適当)
2025.12.13 字幕 イオンシネマ久御山
2025年のアメリカ映画(148分、PG12)
コロナ禍のとある町を舞台に分断によって悲劇が起こる様子を描いたパニック映画
監督&脚本はアリ・アスター
原題は『Eddington』で映画の舞台の都市の名前
物語は、エディントン市の郊外にあるサンタルーペ郡とセビーヤ郡の郡境付近にて、精神的におかしくなっている浮浪者のロッジ(クリフストン・コリンズ・ジュニア)の独り言が描かれて始まる
ロッジはそのままセビーヤ郡のバーに出向き、そこで暴れたために保安官のジョー・クロス(ホアキン・フェニックス)が呼ばれていた
バーのオーナーはエディントン市の市長テッド・ガルシア(ペドロ・パスカル)で、彼はコロナ禍で外出禁止にも関わらず、評議員のフィル(ヴィク・ブロウダー)と政治顧問のウォーレン(キング・オルバ)と会議をしていた
自分が決めたロックダウンを無視し、店に人を入れているのにロッジを締め出しているテッドに文句を言うものの、ロッジはドアを突破して暴れ出してしまう
仕方なくジョーはロッジを取り押さえるのだが、その動画は拡散され、警察の横暴だと批判されることになった
ジョーには引きこもりがちの妻ルイーズ(エマ・ワトソン)がいて、彼女の母ドーン(ディアドラ・オコネル)も一緒に住んでいた
ルイーズは人形アーティストとして、感覚の赴くままに作品を作り出し、それをネットで売るなどとしていた
ルイーズは過去にトラウマを抱えており、人を極端に怖がっていて、外出することはほとんどなかった
物語は、コロナ禍ゆえに様々な制約がある中で、町の将来を憂うジョーが市長選に出馬する様子が描かれていく
保安官事務所の部下のガイ(ルーク・グリメス)とマイケル(マイケル・ワード)を選挙補佐官に任命して、独自に選挙活動を展開していく
テッドも負けじと選挙戦を展開していくことになり、明らかにジョーが劣勢のまま、時間だけが過ぎていったのである
映画は、前半にて町の背後で蔓延っている状況を説明し、ルイーズの喪失によって自我を失ったジョーが崩壊していく後半へと続いていく
アンティファのテロリストが暗躍したり、MAGA(Make America Great Again)が登場したり、「KKK」連呼があったりと、アメリカの今がこれでもかと凝縮されている
活動家として参加している意識高い系のサラ(Amelie Hoeferle)の愛読書がアンジェラ・デイヴィス(マルクス主義の活動家)だったり、陰謀論でよく使われる「ゲマトリア(旧約聖書の暗号解読に使われたりする手法)」「ファウチによって銀行が停止(コロナ対策で殺害予告された免疫学者)」なども盛りだくさんの内容となっていた
ある意味、アメリカのニュースが好きでたくさん見ている人向けの内容になっていて、パンフレットで解説が必要な案件のように思う
公開2日目でもまだ未入荷だったために買えなかったが、わからないことが多い人は買った方が良いタイプの映画なのだろう
個人的には小ネタ満載で面白かったが、悪ノリが過ぎるかなあと思ってしまった
いずれにせよ、コロナ禍で生まれた分断の正体が「情報分断だった」と言う内容で、昨今のSNS(映画ではTikTokがやたら登場する)などにある「おすすめアルゴリズム」の弊害を描いていると思う
偏った情報が多く寄せられる中で、それがあたかも正しいと思い込み、かつその情報に埋もれていくものの、結局は軽めの理論武装でしかなく、行動には至らないと言うところはリアルだった
そんな中でも主義主張と「己の考える絶対的正義」においてテロを敢行するのが主人公であり、それが現代のアメリカの闇でもあると思う
言論者を始末し、それが陰謀論として消化されることがわかった上での行動なのだが、それすらも軽めであっさりと本格的なテロリズムにはなす術がないと言うのも興味深いところだろう
そう言った意味において、アメリカならではの映画だったのかな、と感じた
終盤のカオス指数が半端ないアリ・アスターの緊急事態宣言
夜空に飛来するドローンが一瞬「未知との遭遇」のUFOに見えてしまい、とうとう宇宙人まで出すのかと思ってしまいました(笑)。
でも結局戦争ってこんな風になんとなく始まってしまい、やがて複雑化しすぎて誰と何のために戦っているのか分からなくなる。そんなもんなのかも知れません。なんとも恐ろしいです。
事件の導火線となる最初の犠牲者のホームレスや、逆に巻き添えになっただけのタクシー運転手のことは、誰の何の話題にも上がらない...怖い。
予測不能な展開は楽しめるが、「何を見せられたのだろう?」というモヤモヤが残る
コロナ禍でのマスク着用の是非を巡って、市民が対立するような話なのかと思っていたら、IT企業のデータセンターの誘致とか、BLM(Black Lives Matter)のデモとか、小児性愛の犠牲者とかのエピソードが出てきて、一体何の話なのかが中々分からない。
唐突に市長選に立候補した主人公が、決起集会の演説で、政策的な訴えは一切せず、現市長に対する誹謗中傷をまくし立てた時点で、彼が「個人的な恨み」で立候補したことが分かって呆れてしまうのだが、それと同時に、これが、「米国民の政治的な分断」を描くような映画ではないということも明らかになってくる。
やがて、現市長に対する恨みが、自分の思い込みであったことに気付き、自暴自棄になった主人公が、ホームレスや市長親子を殺害するに至って、それまでのモタついた雰囲気が一変し、俄然、犯罪サスペンスとしての緊張感が高まってくる。
このまま、主人公が逃げおおせるのか、それとも悪事がバレるのかということが物語の焦点になっていくのかと思っていると、主人公が黒人の保安官補に濡れ衣を着せる一方で、先住民の保安官が主人公が真犯人だと見抜いたところで、いきなり謎のテロ集団が出てきて、ここでも予想外の展開に驚かされた。
どうやら、テロ集団は、BLMの運動員らしいのだが、いくら警察組織を敵対視しているからといって、保安官を拉致して、爆弾で吹き飛ばした上に、狙撃したり銃撃したりするものだろうかと、その余りの過激さには疑問を感じざるを得なかった。
反撃に出た主人公が、ランボーばりに重機関銃を腰撃ちにする様子も、真剣に銃撃戦を描きたいのか、「笑い」を取りに来ているのかが分からず、戸惑ってしまう。同様に、周囲を警戒しつつも大通りの真ん中を進むという無防備で間の抜けた描写や、頭にナイフを突き立てられるという突拍子もない描写も、やはり、シリアスなのか、ギャグなのかがよく分からなかった。
ラストにしても、意識はあるものの、身体機能を失った主人公は、今後、陰謀論者の義母にいいように利用されるという「生き地獄」を味わうのだろうが、それでも、3人の人物を殺害した彼が、市長として生き長らえることには、どこか釈然としないものを感じてしまった。
せっかくの、エマ・ストーンやペドロ・パスカルの出番が、思いのほか少なかったのも物足りない。
結局、予測不能な展開に翻弄される楽しさは、それなりに感じられたものの、最後まで、言いたいことかがよく分からず、劇場を出る時には、「一体何を見せられたのだろう?」というモヤモヤとした後味だけが残った。
迷路?
中盤以降に唐突に出てきた集団…説明も目的も正体も不明で 登場して...無言で退場。
なんだったんだろう...難解だ~
この監督の手法なのか...これ、なに見せられてるんだろ?迷路かなwww
気持ち良くない鑑賞後感はアリ・アスターならでは!
徐々にカオスな状態へ突入し、最後はぐしゃぐしゃになっていくのは
アリ・アスター節と言って良いと思う。
とくにジョー(ホアキン・フェニックス)が最後半で機関銃を後退りしながら
撃ちまくるシーンは何故か笑えた。実に絵になるシーンでもありインパクト大。
そして、頭にナイフを突き立てられて死んだかと思いきや死んでない。
この死んでないところが実に悲しいというかせつないというか
むしろ死んでいたほうがジョーにとっては幸せなのでは?と思うくらい悲しい。
そういう終わり方だ。
前半は割とジョーに感情移入できちゃう流れで、
妻ルイーズ(エマ・ストーン)を自分の選挙活動のためにスキャンダル的なダシに使って
愛想を尽かされてヴァーノン(オースティン・バトラー)のところへ行ったり、
中盤、テッド(ペドロ・パスカル)を殺して、どんどん自らの政治思想というより、
もう個人的な感情で動き出すジョーになってからが、本作のおもしろいところだと思う。
ジョーがコーヒーを吐き出すシーン、コロナに罹患した表現だと思う。
その後、明らかに体調が悪そうなので、観客もなんとなくわかったはず。
マスク、頑なにしてないから。でも喘息持ちだから理解できたりはする。
スマホとSNSも悪意を持ってFeaturingされている。
現代社会への警鐘というわけではないだろうけど、風刺になっているとは思った。
パンフレットは大島依提亜さんデザインだけあってオシャレだし、
宇野惟正さんによる監督インタビューも面白い。買って損はないと思う。
【”小さな諍いがドンドン拡大して・・、そして因果応報。”今作はニューメキシコの架空の町エディントンで繰り広げられる反人種差別運動や陰謀論を背景にした、アリアスター節全開のシニカルコメディなのである。】
■コロナ禍の中、マスクをしないことをテッド市長(ペドロ・パスカル)にパトロール中に窘められた保安官のジョー(ホアキン・フェニックス)は、昔、妻ルイーズ(エマ・ストーン)がテッドと付き合うも、直ぐに捨てられた噂を信じており、部下のマイケル(マイケル・ウオード)を巻き込み、市長選に出馬する事を決意する。
市境の土地にIT企業誘致を進めるテッドに対抗し、ジョーは誘致反対派を巻き込み、交流サイトでの誹謗中傷合戦に持ち込もうとするが、テッド優性の状況には変わらず、焦ったジョーはナント!妻ルイーズとテッドの噂を交流サイトに上げてしまうのである。
それに激怒したルイーズが母ドーン(ディードル・オコンネル)の影響も有り、愛想をつかして家を出て、カルト教団の教祖バーノン(オースティン・バトラー)の下に去った事にジョーは逆上し、ナント!テッド市長と息子エリックが家にいる時に、ライフルで射殺するのである。ナントマア。
だが、彼はその凶行の犯人を、マイケルにしようとするのである。
◆感想<Caution!内容に触れているかな?>
・序盤は、コロナ禍の中、マスクをしないことで揉めていたテッド市長と保安官のジョーの関係性の悪化していく様が、悪魔的ですらある展開である。
テッドは、妻ルイーズの事も有り、テッド憎し!の思いで突っ走って行く姿は、狂気すら感じさせるのである。
ー 狂気じみたオカシナ人を演じさせたら、笑顔一つ見せないホアキン・フェニックスが、ピッタリなのである。-
・物語は、ニューメキシコの架空の町エディントンで繰り広げられる反人種差別運動(BLM)や陰謀論を背景にして、ドンドンエスカレートしていくのであるが、その様が”ノンストップ・クルエルムービー”なのである。
テロ組織はやってくるは、マイケルは何者かにより逃亡しているし、ジョーの犯行を隣町のネイティブアメリカンの警察官バタフライ(ウィリアム・ペルー)に、ホワイトボードに書いた”E"の文字と犯行現場に残された”正義なくして、平和なし。”と赤いペンキで書かれた綴りの”E”と同じであると気付かれたり・・。
・”どう考えたらあのような恐ろしき展開になって行くのか、ホント、アリ・アスターの頭の中を叩き割って見てやろうか!”と思っていたら、ナント、保安官のジョーは”ゲホゲホ”と咳き込みだし、ナント、謎のテロ組織の連中に、本当に頭に刃を突き立てられるのである。
■そして、ラストシーンは、シニカル過ぎるのである。
ジョーは車椅子生活になり、物も言えない生ける屍になっているのである。そして、ジョーが”表向き”反対していたIT企業誘致を祝う会場には、新市長であるジョーが車椅子で座っているのである。彼は義母ドーンの操り人形であり、テッドの選挙参謀であったウォーレンの操り人形でもあるのである。
そして、その状況をスマホで撮影しているのは、死んだと思われていた顔中に怪我をしているマイケルなのである。
ー 生ける屍のジョーをベッドに寝かせた義母ドーンがそのベッドに入った後に、男が入って来てそのベッドにドーンと寝る中、仰向けに寝るジョーの姿を映すショットも、相当にシニカルなのである。凄いなあ、嫌だなあ、因果応報だなあ・・。ー
<今作はニューメキシコの架空の町エディントンで繰り広げられる反人種差別運動や陰謀論を背景にした、アリアスター節全開のシニカルコメディなのである。>
■今作には、様々な要素が盛り込まれているようで、もう一回観ようかなあ、と思っているのだが、マア観ないかなあ。
詰め込み過ぎで途中で迷う
コロナ禍のパンデミック、市長選、IT企業誘致、BLM運動、性暴力、SNS、陰謀論、カルトなどアメリカが抱える多くの不安を保守色が強いニューメキシコの田舎町を舞台にしていっぺんに詰め込み、じわりじわりと煽るアリ・アスターならでは気持ち悪い作品。
あまりに多くの題材の説明や布石を前半に打たないといけないため、物語が動き始める後半までは眠気との戦いで何度も気を失いかけた。
ある事がきっかけで、主人公が抱えるそれらへの溜まりに溜まった不安と不満が堰を切ったように一気に爆発し、結果として全て自分の思いとは真逆になる皮肉はまあ面白いが(市長にはなったけど・・・)、意外性や感動は一切ない。
襲撃してきたテロリストをはっきりさせないのは嫌いじゃなかった。
現代アメリカが抱えるそれぞれの不安や問題のメタファーとして描かれているので、観る人によって変わって来ると言う事なんだろし。
主役の保安官を演じるホアキン・フェニックスは近年どの作品でもだいたい不安いっぱいで気の毒な役ばかりなので、名優なんだろうがいい加減もっと違う顔を観たいと思う。(個人の見解です)
エンタメとはかけ離れてはいるが、多分アメリカの人達には心に重く残る作品なのかな?
射撃の腕前凄いし、生命力エグ過ぎて驚く。
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