「コロナ禍に浮き彫りとなる疑心暗鬼」エディントンへようこそ ヤマッチさんの映画レビュー(感想・評価)
コロナ禍に浮き彫りとなる疑心暗鬼
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コロナ禍のロックダウン中、SNS炎上、陰謀論、そして暴動とあらゆる混沌が渦巻き、社会の分断と細分化が進みつつありました。それを全てエディントンという町に持ち込んでブラックコメディとしたのが本作。
物語の前半は、基本的な主人公ジョー。この男のこじらせまくった暴走がメインでずっと描かれます。アメリカの保守的な男性で、マスクをつけないのは自分の自由だと持論があります。しかし、勧善懲悪保安官である彼は、マスクをつけずに入店拒否された店を責めることなく、拒否された人のぶんまで買い物をしてあげます。その時撮影した写真が大反響。彼の承認欲求に火が付きます。ジョーは自分が大衆に必要とされていると自覚し、市長選にでると動画をネットにあげます。こうして現市長との選挙対立が激化します。
スマホやパソコンで、SNS、YouTubeを眺め、さまざまな情報に流され政治的アジェンダや政府の陰謀といった特殊な世界観を裏打ちする情報にどんどん引き込まれていく人々の滑稽を描いていきます。しかし後半からはそういった風刺がなくなります。ネタが尽きた感があります。
「Grand Theft Auto」この言葉がキーワード。
AIでは、不具合を引き起こす特殊な文字列だそうです。
エデイントンの町は「Grand Theft Auto」つまり無法地帯と言いたかったと思います。
アリ・アスター監督の独特の世界観はありますが、万人うけはされないでしょう。
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