「サスペンスでもスリラーでもない現在進行形の風景映画」エディントンへようこそ きーろさんの映画レビュー(感想・評価)
サスペンスでもスリラーでもない現在進行形の風景映画
つまり冒頭の酔っ払いの戯言も
承認欲求を満たすSNSムービーも
意識高い系の街角のデモも
BLMに乗じた逆差別も
白人のやってきた事への歪んだ贖罪意識も
カルトの胡散臭い教祖の説法も
コロナのマスク騒動も
偽善に塗れた先住民政策も
大金持ちのアンティファの暗躍も
ヤケクソなシェリフの行動も
すべて、主観で見れば、正義で真実。
でも他者から見れば、嘘と偽り。
しかもそれらは、現実そのものというより、
誇張され、切り取られ、メディアを通過したあとのイメージだ。
そんなアンチとヘイトとデマとバイアスにまみれた世界を前にして、これじゃいつまで経っても争いの無い世の中になんかなるわけないじゃん?というコロナ禍の風景を、アリ・アスターはただ淡々と切り取っている。
正直、少し拍子抜けではあったかな。
なにせこの映画に当て嵌められたジャンルは[西部劇・コメディ]だったから。
監督が本気を出すときの“悪意”や“底意地の悪さ”を期待すると、肩透かしを食らう人もいるかもしれないけど、実はそれが狙いなのかもしれない…考えるな、感じろ。
それではハバナイスムービー!
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