劇場公開日 2025年12月12日

「善人の心を少しずつへし折っていく映画」エディントンへようこそ やまといもさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0 善人の心を少しずつへし折っていく映画

2025年12月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

とりあえずこの映画は心が健康的な時に見てほしい。

宣伝を見た時に「ミッドサマーの監督にしては珍しくドタバタ劇を描くのかな?」なんて思いっていたのだが、いざ実際見てみるととんでもない。
個人的にはミッドサマーよりもきつかった。

ミッドサマーは辺境の宗教団体というマイノリティに囲まれて、マジョリティ側が次第に壊れていくというホラーが描かれていた。
今回のエディントンは”宗教団体”の部分が身近なものに置き換えられている。
メンヘラ妻、陰謀論に染まった義母、対岸の火事しか見ない学生運動家etc。

宣伝だと主人公の保安官と市長の対立から何かが起こるという方向で語られていたので、「この二人に何か問題があるのか?」と思わせられるのだが、言ってしまうとこの映画でこの二人以上の善人はいない。
その善人の善性を試すが如く、主人公は次々不条理を押し付けられていく。

要するにこの映画は「エディントン」という用意された舞台に、クソを入るだけ詰め込んで、そこに善人を一つまみ入れた時に善人はどういう感じに壊れていくのか?というのを端から眺めるホラー作品なのである!

ラストまでマジできつかった。
というか個人的にはラストが一番きつかった。
確かに主人公も悪いけれど、そこまで追い詰める必要あったのか・・・。
と、こんな感じで最後までハートフルボッコを味わえる。

残念に思ったのはコロナ描写。
正直コロナの必要あった?というくらい薄かった。
別にそこを期待したわけではないのだけれど、ちょっとノイズになってしまった。

あと映画泥棒新しくなってました。

やまといも
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