「人間が生み出す不協和音」エディントンへようこそ bionさんの映画レビュー(感想・評価)
人間が生み出す不協和音
アリ・アスター監督、相変わらず人間の不協和音を生み出すのが大好きなご様子。前半は、アコースティックな感じでゆったりと奏で、後半はダウンチューニングでラウドに煽ってくる。
遠い昔のように感じてしまうコロナ禍。不要不急派に見つからないように隣の県の映画館に足を運んでいたことを思い出した。
日本と同じようにアメリカにもマスク警察がいて驚く。このエディントンに限っていえば日本と同じレベルの圧力で、マスクを強要する。
日本と異なるのは、トランプ第1次政権下で、白人至上主義の台頭、ブラックライブズマターの過激化があって、何かが起こると発火してしまう空気感が充満している。
そんな中で、ゆったりした感じで物語が始まるが、保安官の義母が陰謀論にどっぷりハマっていて、この人がやらかしそうなんだよね。
ジョー保安官が暴走モードに入ってからは、テンポアップして俄然面白くなる。最初から飛ばしてくれよって思うけど、いきなりトップギアになるのも悪くない。
アリ・アスター監督も年齢的にwokeの人々の心情に近いのだろうけど、全方位的な毒のある皮肉でそれぞれの人々を的にかける。
エピローグでは、さらに毒ガス満載のシュールさで笑ってしまった。あっと驚くような生命力でございます。
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